ブラックの缶コーヒーはなぜ黒い
以前は缶コーヒーが好きでした。しかし、飲むと気分が悪くなりました。多分、甘さのせいだと思います。
普通にコーヒーを飲むときはブラックなのに、缶コーヒーでは微糖を飲むせいなのですが、なぜか缶コーヒーのブラックはおいしくないのです。
缶コーヒーのブラックがおいしくない理由は、香りをかげないとか缶の成分の味がするとか、色々意見はありますが、そもそも缶のデザインがおいしそうでないからだと気づきました。
(画像は2022年時点での各メーカーの公式サイトから無断流用しています)
缶コーヒーのカラーデザイン
缶コーヒーのブラック
ジョージア
ダイドー
UCC
キリン
サントリー
アサヒ(ワンダ)
缶コーヒーのブラックというのは、メーカー問わず、みごとに黒色です。
ブラックだから黒色なのだと思いますが、食品のパッケージに黒色というのが、そもそも間違っているんじゃないでしょうか。
もっとおいしそうな色を使うべきじゃないんでしょうか。
缶コーヒーの微糖
ジョージア
ダイドー
UCC
キリン
サントリー
アサヒ(ワンダ)
次に缶コーヒーの微糖を並べてみました。
こちらはみごとに金色です。多分、それまでのショート缶と差別化を図るに当たり、高級っぽく、大人っぽくしたかったのでしょう。まあまあおいしそうではあります。
ちなみに、微糖を謳ってはいますが、砂糖の味は強烈です。
缶コーヒーのショート缶
ジョージア
ダイドー
UCC
キリン
サントリー
アサヒ(ワンダ)
ショート缶というのは、それまでのロング缶との差別化を図るため、甘さが少ない大人の味というコンセプトで登場した記憶があります。色合いは様々ですが、茶系の色を使うのはコーヒーのイメージ、青色を使うのはスッキリ感を表現、赤を使うのはコクの強さを表現しているのでしょう。
青を初めて使ったのはジョージアだと記憶しています。コーヒーに青色というのは斬新でしたが、今は、一つ上の微糖も含めて、青いコーヒーは増えています。
これだけ色々な色があると、選ぶのも楽しくなります。
缶コーヒーのロング缶
ジョージア
ダイドー
UCC
ロング缶は缶コーヒーの基本ともいうべきスタイルで、ミルクの入った甘さの強い商品が多いので、缶の色も明るめです。
既に商品価値を失っているのか、長らくモデルチェンジがなく、懐かしいデザインを維持している商品が主流です。
赤や黄色は、食品のおいしさを引き立てる色使いです。
キリン
サッポロ(ポッカ)
その他コーヒー関連商品のカラーデザイン
レギュラーコーヒー
AGF
UCC
KEY COFFEE
参考までに、市販の袋入りのレギュラーコーヒーのパッケージをお見せします。当然ながら、缶コーヒーのブラックよりも本格的なコーヒー商品です。
しかし、缶コーヒーのブラックのような真っ黒のパッケージの商品はありません。茶色や青など、高級感を演出する色彩を使っています。缶コーヒーで言えば、微糖缶やショート缶で使用している色合いです。
インスタントコーヒー
ネッスル
AGF(ブレンディ・マキシム)
UCC
そして、缶コーヒーとほぼ同等かちょっと劣るかという位置にいるインスタントコーヒーを見てみると、やはり茶色系や赤系が多く使われています。同じく、缶コーヒーで言えば、微糖缶やショート缶で使用している色合いです。
瓶の中の粉が見えていますが、粉コーヒーは黒ではなく茶色っぽいというのが分かります。
その他コーヒー味食品
アイス
パン
お菓子
それでは、コーヒーの味のする食品はどうなのでしょう。言うまでもなく、コーヒーっぽく見せる必要性が高い商品です。いや、むしろコーヒーそのもの以上にコーヒーらしさを出さなければいけない商品かも知れません。
結果はやはり茶色系。商品によりますが、缶コーヒーで言えば、ショート缶やロング缶に近い色合いです。
結論
このように、缶コーヒー及びコーヒー関連商品を並べた結果、通常、それらは茶色や赤、青など、コーヒーの味を連想させ、かつ食欲を刺激する色を使用していることが分かりました。にもかかわらず、ブラックの缶コーヒーだけは、その名前に引きずられた黒色にこだわり続けています。
食品は、おいしさを表現し、そのおいしさから顧客を広げていくものです。にもかかわらず、ブラックの缶コーヒーだけは、それを見失っているように思いました。
おわり。