バスカタログ聖地巡礼

ジーゼルはUD(1957年)


日産民生ジーゼル販売が発行したパンフレットです。この時期、小型車の日産自動車と、大型車の民生デイゼルが系列化しており、大型車の販売会社がこの社名だったのだと思います。メーカー名は「デイゼル」、販社は「ジーゼル」となっているのも面白い部分です。さらにこの後、民生デイゼルの社名は日産ディーゼル工業に変わります。

桜田巽櫓(東京都)
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カタログ表紙
日産民生ジーゼル

画像:日産民生ジーゼル販売パンフレット(1957)

表紙写真は、コンドル号の最新型車6RF101の正面です。多分、下の写真と同じ場所なので、桜田巽櫓の前でしょう。
「ジーゼルはUD」というタイトルが素敵です。
ちなみに、UDというのは、ユニフロー・スカベンジング・ディーゼル・エンジン(Uniflow scavenging Diesel engine)の略称です。

桜田巽櫓
日産民生ジーゼル

画像:日産民生ジーゼル販売パンフレット(1957)

ここは、江戸城の桜田巽櫓(たつみやぐら)で、三の丸の東南に位置します。
城の隅角にあり、監視と防御を目的にするため、鉄砲や矢を射る狭間や、侵入する敵の頭上から石などを落とす石落しがあります。
そこへやってきたのは、東濃鉄道の貸切バスです。東濃鉄道は、富士重工でボディを製造した最後のバスを購入した会社として知られます。写真のバスは三菱エアロエースですが。

日産民生ジーゼル

写真:千代田区(2020.1.25)

日産民生ジーゼル

写真:千代田区(2020.2.11)

カタログに合わせて、UDのバスが来ないかなあ、と思って待っていたら、UDタクシーが来ました。
UDタクシーといっても、2サイクルのUDエンジンを搭載しているわけではなく、ユニバーサルデザイン(Universal Design)の略称です。
今、東京では、2020年の東京オリンピックを前に、UDタクシーが急激に増加しています。

行幸通り
日産民生ジーゼル

写真:千代田区(2019.10.5)

巽櫓の前の広場からは、行幸通りを通して赤煉瓦の東京駅舎を望むことができます。
この周辺は、日の丸自動車興業の運行する真っ赤なオープントップのダブルデッカーが、頻繁に行き来します。外国人観光客にも人気の観光コースです。

場所不詳
輸出
日産民生ジーゼル

画像:日産民生ジーゼル販売パンフレット(1957)

「輸出」というタイトルで、船積みされる場面が掲載されていました。どこの港かは分かりません。
もっとも、車両は左にドアがある日本仕様です。

登場人物の今
日産民生ジーゼル

撮影:長野県(2016.5.15)

今も人知れず山の中に置かれていた廃車体です。
長尺なので、カタログ写真にある6RF110と同じ長さの中ドアツーマン車。船積みされる写真のバスとは、ほぼ同じ仕様に見えます。
この系列の特徴は、後面の細いエンジン通気孔です。

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