日産エコー(1964年)
日産エコーは、それまでのキャブオールマイクロバスをモデルチェンジして1963年に登場した24人乗りのマイクロバスで、正面に方向幕のような窓を持つ「バス」らしいスタイルが特徴です。このカタログは1964年のものだと思われます。
名神高速道路(京都府)
カタログ表紙
画像:日産自動車カタログ(1964)
撮影:京都市(2020.3.12)
表紙の写真は、なだらかな傾斜のハイウェイを行く日産エコー。まだ日本の高速道路は名神高速道路しかない時代のこと、この道路も当然名神高速道路。YS様によると、ここは京都南IC〜京都東IC間であるとのこと。下り線を走行中なので、エコーは大阪方面に向かっています。見えている山は高塚山のようです。
高速道路時代をけん引する新型マイクロバスのイメージにぴったりの名神高速道路ですが、エコーというマイクロバスにとって運命を左右するのも、この名神高速道路だということは、この時はまだ分かるはずもありません。
そんな聖地には、大きな防音壁が出来てしまっており、外側から撮影することは不可能でした。そこで、座席指定のできる高速バスを選んで、最前席を指定して張り切って聖地巡礼に望みました。しかし、前面には日よけが下ろされており、上下幅の狭いアングルでの撮影を余儀なくされました。
多分、画面右側をすれ違う青いトラックのあたりが、カタログでエコーが走っている場所でしょう。
大津サービスエリア(滋賀県)
画像:日産自動車カタログ(1964)
撮影:大津市(2020.3.12)
背景に山と湖を望む場所。上の名神高速道路から推察して、その沿線にある日本最初のSA、大津サービスエリアであろうと推察すると、ドンピシャの光景が展開していました。琵琶湖を見下ろす上り線のサービスエリアで、左の山は比叡山、右の山は比良岳のようです。
「さすが日本一の湖。琵琶湖は大きいなあ」などと思って眺めていたら、ここから見える琵琶湖は、ほんの一部なんだと説明看板に書かれていました。
撮影:大津市(2020.3.12)
カタログでエコーが置かれていた場所と似たような手すりのある場所は、「恋人の聖地」になっており、ハート形のモニュメントが、誇らしげに建てられていました。
滋賀県立大学が設計と施工を担当。裏と表が反転してつながっているのは、「裏表なく付き合えるように」という思いが込められているそうです。