太郎の冒険・3改




久しぶりの、しかもテスト終了後の登場だというのに、太郎はメチャクチャ困っていた。こんなくだらないもいいとこの駄文を読んでくださっている方々に申し訳ないほど困っていた。

というのも、現在太郎は渋谷のとある道路(しかも車道の真ん中)を歩いていたのだが、突然目の前に変な男が出現したのだ。本当に突然。

見ると、マンホールに片足を突っ込んでいる。

「・・・は!?へ!?いや・・・え!?」(太郎)

「・・・神を信じますか?」

「・・・はぁ?」

いきなり何を言ってんだ、こいつ。と思い、ふと見ると、上はハッピ、下には股引、片方高下駄でもう一方がぞうりチンピラのようなサングラスをかけて片手なべを頭にのっけたあからさまにヤバイ(太郎も同じようなものだが)格好をしている。

そしてそれから15分間ひたすらくだらない話をべらべらと話しているのである。

で、その話というのが「偽札を作る場合の基本知識」とか何とかで、いまやっと「深凹版印刷で紙のざらつきを表現するのは日本銀行以外無理」だということが終わったとこらしい。しかも右手でガッとばかりに腕をつかまれているので逃げることもできない。

「あ〜・・・ええと・・・」

「・・・ところでさ、葛城君。

・・・かつらぎ・・・?誰?

「いえ・・・初対面では・・・」

「この前の試験は残念だったね。まあ、人生いろいろだから気を落とさないでね。」

「・・・・・・」

なんだかコントみたいになってきたな、と思いつつまじまじと相手の顔を見た。

・・・ここはひとつ思いっきりぼけてやるか。

「ええ、あれは残念でした〜。きっと前日に歯磨き粉を3本ばかし食べたのがいけなかったんですね・・・」

「えっ・・・」

というと、男は目をむいて太郎のことを見た。・・・かと思うと「あ、やべっ」といってあっという間にマンホールの中にもぐりこんでしまった。太郎が後ろを見てみると、警官が走ってくる。てっきり太郎を捕まえようとしているのかと思いきや、

「くそっ、また逃がした・・・本部、指名手配犯を発見。至急渋谷付近のマンホールを固めてくれ。どこかから出てくるはずだ。」

そういうと太郎には目もくれずにどこかへ行ってしまった。

・・・え?指名手配・・・混乱していると、足元から声が聞こえてきた。なんとさっきの男だ。

「入り口も、出口のひとつなんだよね・・・しかしまったく、日本のおまわりは勤勉すぎるぜ。警官は公務員の仲でも特に嫌いなほうなんだ・・・」

ぶつぶつ言いながら出てくると太郎のほうに向き直り、

「あんた用心深いのか?まったく、そんなふうに厚着して下のほうに財布もたれちゃ、商売上がったりだよ・・・」

そういうとどこかへといってしまった。

あとでポスターを見ると、とんでもないカッコをしてわけのわからない話をまくし立て、その隙に財布をするスリだったらしい。

とりあえず・・・すられず安心。

・・・続く?いや、続くな。というかもうやめろ(笑)