DIARY 55
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♪2008年6月24(火) 晴れ



約7ヶ月振りの北海道!

今回は5箇所のツアーで、まだライヴでは行った事のない帯広と鵡川(むかわ)も有るから、ずいぶん前から楽しみにしていた。

ライヴは6/25(水)からだったけど、前日の夕方の便で前のりする事にしていた。

ところが.....。

 

6/23(月)、昼間は用事があって出かけていて、帰宅後、スーツケースに必要な物を入れたり、洗濯をしたり、特に何も問題もなく過ごしていた。

シャワーに入ってご飯を食べて、深夜2:30頃ベッドに入った。

ご飯を食べていた時に、なんとなく喉が痛かったので、以前病院で貰った薬を飲んで寝た。

 

6/24(火)、札幌前のり当日の朝7:30、咳をしながら目が覚めた。

咳をするとすごい痛みが胸を走る。

どうしたんだろう.....。

嫌な予感.....。

ためしに声をだしてみた。

「...........」

空気しか出ない!

どうしよう!!!

 

午前9時になるのを待って病院に行く。

病院が開くまでのこの1時間30分は本当に長く感じた。

 

その病院は、かかりつけの近所の耳鼻咽喉科。

空気しか出ない声で、

「明日の夜8時には歌うんです!」

いつも穏やかな表情の先生が、今まで見た事がない厳しい表情になった。

鼻から内視鏡を入れて喉を見てみる事になった。

先生のお話によると、喉が異常なくらい腫れていて、声帯がちゃんと閉じないため声が出ないそうだ。

そのあと、喉と鼻に数種類の薬のスプレー、吸入もして貰った。

 

先生は、

  

「僕が出来る限りの事をしました。

 でも残念ながら、明日の夜8時に声が出るという保証は出来ません。

 通常、こういう症状の場合、声が出るまでに最低1週間はかかります。

 あとは神様にお願いするしか...。」

 

私は、真っ青とも真っ暗とも言えない気持ちになり、薬を貰って家に帰った。

 

先生から、ほかの注意事項も教えてもらっていた。

 

   「イソジン等のうがい薬は、ここまで炎症が起きていると逆に良くないので、絶対に使わないで下さい」

  「声が出ないからといって、話す時にささやかないで下さい。出ないなら出ないなりに普通に話して下さい。

    ささやくと、喉に負担がかかるので良くないのです。」

 

飛行機は羽田発16:10だったので、12:30pm頃まで横になる事にした。

 

とにかく行かなくちゃ!

みんなが待ってる!

どうしても明日の夜8時に歌うんだから!

 

こんな思いが頭の中をぐるぐる回っている中、支度をして品川駅までタクシーで向かった。

運転手さんに行き先を話す。

 

「品川駅までお願いします。」

 

あ、声が出る!

まだまだかすれているけど、とにかく声は出た。

 

そのあと千歳空港に着くまでの間は誰とも会話をしていないので、飛行機の中でもかなり不安。

空港には関係者のTさんが迎えに来てくれる事になっていた。

少し離れた所にTさんを発見。

声は出るのだろうか......。

重いスーツケースと重い気持ちを引きずりながらTさんの方へ向かって歩き、そして第一声。

 

「こんにちは」

 

!!!

なんと、声が出た〜!

しかも、かなり通常に近い声!

 

Tさんに今朝からの声の状態を話し、信じられない回復に2人ともびっくり!

喉が元気だったら、札幌のライヴハウスにも行きたかったし、Tさんと食事もしたかったけど、ホテルでおとなしくしている事にした。

 

会話の声はほぼいつも通りに戻っていたけど、まだ歌っていない。

歌う声はどうなっているんだろう...。

不安な気持ちが残ったまま、早めにベッドに入った。

 

  (続く)