DIARY 51
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♪2005年9月13日(火) 晴れ

8月の終わり頃、修理に出していたカリナンジュエリーの腕時計が直ったという電話が有ったので、先週取りに行って来た。
日頃の運動不足解消の為、自転車で行く事を決意!
自転車で行く事にした理由はもう1つ有って、少し前からタイヤの空気がすぐ抜けちゃうようになっていたので、途中に有る自転車屋さんに寄ってみようと思っていた。
その自転車屋さんは「自転車屋さん」というような建物でもお店でも無く、ある建物の一角で1人のおじさんが自転車の修理をしている。
看板も無いのでうっかりすると見逃して通り過ぎてしまうくらい小さなスペースだ。

太陽ギンギンの中、かなり汚れた作業服を着てお仕事をしているおじさんを発見。
 「あの〜、さっき家で空気を入れて来たばかりなんですけど、すぐ抜けちゃうんです。みて貰えますか?」
おじさんはタイヤを触ったりしたあと業務用の空気入れで空気を入れてくれて、
 「タイヤが悪いんじゃなくて、ポンプが悪いんですよ。ほら、触ってみて下さい」
ほんとだ。タイヤはパンパンになったし、ちょっと転がしてみたらぜ〜んぜん軽くなった。
 「おいくらですか?」
って聞いたら、
 「あ、いいですよ。またおかしくなったらいつでも来て下さい」
え、タダなの〜!と思いながら嬉しい気持ちを抑えつつ、
 「何時までやっているんですか?」、と聞くと、
 「日が沈んだら終わり。」
・・・という答え(笑)。
 「定休日はいつですか?」、って聞いたら、
 「日曜祭日は休み。それと雨の日と雪の日は休み。風の強い日も休み。(笑顔)」
解りやす〜い答えだなぁ、とか思いながらタダにして貰ったお礼を云って、自転車で明治通りを一路渋谷へ!
空気がたっぷり入っているタイヤは快適!渋谷駅周辺まではスイスイだった。
でも、カリナンジュエリーは246を三軒茶屋方面に坂を上った所にあるので、途中からは自転車を押して行く事になった。
腕時計は綺麗に直って来たし、帰りは下り坂だからス〜イスイスイって感じで気持ち良かった。
勢いにのってしまった私は、宮益坂下の交差点の角にあるビックカメラに寄ってみる事にした。
だけどこの時まで、その交差点を自転車で渡る事がこんなにもハズカシイ事だなんて予想もしていなかった。
私の自転車はイマドキの若者が乗るようなカッコイイ自転車では無く、いわゆるママチャリ。
しかも後ろには「赤坂由香利」というシールまで貼ってある(汗)。
信号は赤で、私のママチャリの後ろにはどんどん人が並んで行くから今さら引き返す事も出来ない。
や〜っと青になった時には、暑いせいの汗とハズカシイ汗との両方で汗ドロドロ・・・。
もうここまで来ちゃったし...と、かなり気持ちは開き直っていたので、とりあえずビックカメラの2階のマックでアイスコーヒーを飲んだ。

・・・おっと!今日の日記を書いてたんだ!
あの日から数日後、やっぱり空気がすぐ抜けちゃうので、今日再びそのおじさんのお店に行って来た。
昼間いろいろと用事が有ったので4:40分くらいになっていたけど、「日が沈んだら終わり」って云ってたし、太陽はまだ西の方に出ていたから、空気の抜けたタイヤの自転車を必死でこぎながら、そのおじさんのお店に向かった。
やっぱりそろそろ閉店の準備をしていたみたいだったけど、おじさんは心良く調べてくれた。
 「もう古いし、、、」って云うとおじさんは、
 「いや〜、まだまだ乗れますよ」と云いながら、どこか楽しそうに私の自転車を調べてくれている。
前輪と後輪の両方に付いている、空気を入れる部分の部品がヘタッているそうで交換してくれた。
 「おいくらですか?」って聞くと、おじさんはまたしても、
 「いいですよ。またおかしくなったらいつでも見てあげますヨ」って云ってくれた!
部品を交換したのにタダ〜〜!?
そんなぁ・・・、って申し訳無い気持ちになっていた時、別のお客様が日没ギリギリにやって来た。
そのお客様は少し年配の女性で、自転車もかなり年季が入っている。
日没ギリギリにも関わらず、おじさんはその自転車のチェックを始めた。
なんだか微笑ましい光景・・・。
このおじさんは本当に自転車が好きなんだな〜って思いながらタダにして貰ったお礼を云っておじさんのお店をあとにした。
帰り道、のどが渇いたので、近所のスターバックスでアイスカフェラテを飲んで行く事にした。
ちょっとおしゃれなテラスに座ってアイスカフェラテを飲みながら、目の前には「赤坂由香利」っていうシールが貼ってあるママチャリ。
この自転車も捨てたもんじゃないな〜、って思いながら、あのおじさんの事を思い出していた。