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File.6「セックスレス夫婦」の症状と治療法
今回の症状
今回は日高 菜緒美の持つ父親像からの「錯覚」から「近親相姦的要素」の絡んだケースでした。
錯覚
今回のテーマではある錯覚とは生理的な錯覚ではなく心理的な錯覚です。
錯覚というのは目で見えるものが違うものとして頭が認識してしまう減少ですが
今回は彼女の父親像から錯覚が生じました。
まず、彼女は自分の本当の父親と義理の父親を「同一視」してしまいます。
次に彼女は家の中で本当の父親と一緒に住んでいた「幸せな時間」を再現しようとします。
インテリア、暖炉、席順など全てをその幸せな時間と同じようにします。
こうすることによって彼女は一番幸せだった時間を取り戻すことが出来ます。(錯覚ですが)

幸せだった時の写真。父・兄、暖炉のある家など・・・
さて、物質的なものは再現出来ましたが家族は父親しか再現出来ていません。
彼女には兄がいました。この兄も彼女の幸せな時間には必要な人材です。
そこで兄の役割をすることになったのが「日高 俊郎」です。
このようにして彼女は夫のことを「兄」と錯覚してしまいます。
近親相姦的要素と夢
上のような錯覚から家庭に問題が出てきます。
何故なら彼女は「兄とはセックスしない」からです。
しかし、夫である俊郎にはセックスしない理由はありません。
これが問題になって俊郎が浮気を疑ってしまいました。
さて、彼女の夢ですがこれはよく彼女の心理状態を表していると思います。
まずは冒頭の夢。
ドロドロした地面から逃げ出そうと彼女は梯子を上ろうとします。
しかし、梯子を昇る途中で彼女は体が動かなくなってしまいます。
梯子を登る夢はセックスを象徴しています。
しかし、ドロドロした地面は嫌悪感を、途中で動けなくなるのは緊張感を表しており
セックスに対する緊張感・嫌悪感を持っているといえます。
他にも
洞窟でいのししに追いかけられる夢を見ています。
洞窟のような場所で怪物に追いかけられるのは抑圧的な近親相姦的願望があると言えます。
それに「追いかけられる」というのはその願望からの逃避です。
兄と錯覚した男とセックスをするわけにはいかない、というのを良くあらわしている夢ですね。
治療法
今回のケースは単純に錯覚から生じています。
そのため、解決にはこの錯覚を無くせばいいだけです。
錯覚の元となった実の父と日高・父との差を見せる、ということに楷は治療法を見出します。
そのため、日高・父に協力を求め、あずさを結婚相手に見立てて「違う男」を演出しようとします。
しかし、日高・父はもっと効果的な方法を採って錯覚を解くことになります。

父曰く「メガトン級の秘密兵器」
こうして彼女の錯覚は解け、夫婦の関係は元通りになりました。

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