■Star dust考察
読み進める上で・主人公のことを「スタ」と略称しています。
感情移入しづらいことは重々承知していますが、どうかご了承ください。
外見、いわゆるキャラ造形からの解釈
ドレス、ヒール、ルージュ、バラと赤いもの尽くしです。
(正直赤いヒールって個人的にはどうかとは思いますが…。)
個人で印象は違うとはいえ、一般には赤い色は情熱・刺激を表します。
「屑でも〜」とあるように相当カレにお熱だったと思います。それこそ情熱的に。
しかしカレの色は、どんな色にでもなれる白。一緒に歩いている女性も白でしたけど。
しかし、そうやって考えると、同性からすりゃ随分イヤな野郎ですねw
なんともうらやましい限り。
実際yokoyan氏のWEBサイトでイメージ画像が見れますが、マジにイイです、この娘。
ド畜生がぁぁぁぁぁあああ!
展開からの解釈
ある日、偶然にもスタは見てしまいます。カレが同じ白い色の服を着た女性と歩いている場面を。
スタはよほど動転したのでしょう。そして廻る「約束」を交わしたあの日の記憶。
スタは例の衣装でカレの元へ駆けていきます。
この衣装を見ればカレも分かってくれるかもしれない、という思いがあったのでしょう。
恐らくは「約束」を交わした時に着ていた衣装が赤尽くしだったのかと。
走りながらすれ違うだけの男性の目を釘付けにしているわけですから、
スタは衣装云々というだけではなく単純に、綺麗な女性だったのでしょう。
またわざわざ文章として打ち出している以上、スタは以前には男達の心を掴んで離さなかったのだと思われます。
そんな彼女の自尊心はかなりのモノだったのでしょう。
しかし真っ直ぐすぎる心から察するに、見た目と中身ではかなりの食い違いがあったと思われます。
美しい外見に対して中身は少女のまま。だからこそカレの安っぽいまでの言葉は、
彼女の心を完全に握ってしまったのかも知れません。
衣装にしても刺激的な色である赤づくめ。その左手にはバラの花束。
随分と特徴的です。目を惹かない方が難しいかも知れません。
そして走っていく彼女の右手には「約束」が。
右手に携えた「約束」の解釈
この時、右手に携えた「約束」というのは
「一緒になる、という約束を果たす為の道具」だったと思われます。
そしてこの道具は恐らくは拳銃でしょう。それも片手で持てる軽いもの。
理由としては、「酸素に触れた〜」の描写から察するに、
徐々に血が零れるエモノだったのが窺えます。
また、曲の最後に聞こえる「ダゥン!」という音を考えれば、間違いないと思います。
普通の女性ではナイフなど刺突・斬撃を主とする武器では少々無理がありますし、
それでも無理に殺すならば大量の血が出るよう動脈・静脈を狙う必要があります。
というか殺しきれない場合は、エモノ奪われて逆に殺されるのがオチです。
対して銃は、拳銃の中でも軽いものならば鍛えていない女性でも扱えますし、
男性を殺すことも勿論可能です。拳銃の本領は威力よりも瞬間的な激痛によるショック死ですから。
また、銀瑠璃の星々という文章からも、真鍮などで拵えた銃から飛び出る星々(弾丸)と発想出来るかと。
星の瞬きのように消えたカレ
カレのシャツは真っ赤に染まります。時間とともにスタの切実な願望虚しく、赤から黒へ。
ともかく、一緒になるという願いは叶えられませんでした。
「何故…何故なの…何故なのよぉー!!」
この叫びに関しては諸説あると思われますが、私は彼女本人への問いだと解釈しています。
それも主に純真すぎる己の心に対しての。
ありきたりな言葉に翻弄された惨めな自分に。
衝動を止められなかった自分に。
約束を最後まで支えにしていた自分に。
いずれにせよ、彼女の伸ばした手は星空ではなく、ABYSSを掴むことに。
そして他の少女らと共にELYSIONへと…。
彼女は偽りの楽園に一体何を見たのか…。
全ては憶測の域を出ません。私も無事に(?)Elysionに辿りつけたなら一度聞いてみたいものです。
ただ一つ言えることは、乙女の純真な心を弄ぶ代償は大きい、ということでしょうね。