神戸ポートピアホテル宿泊編
2009年7月26-27日(-月)
プールプランで宿泊一泊旅行 in ポートピアホテル:



今年も神戸ポートピアホテルのプールプランで一泊旅行に出掛けた。

「なんだか最悪のパターンになりそうだね。」
例年、この時期は梅雨明けしたてで、夏開幕!!!この夏初のプール遊び!!!となっていたのだが、今年は梅雨明けの気配すらない。
そして我が配偶者の言葉通り、我々家族のプール遊びは最悪のパターンとなった---


「うわっ、冷たいっ!!!」
ポートピアホテルのプールプラン、宿泊に屋外プールのフリーパスが付いているが、万が一、雨が降った場合には屋内プールを使う事になる。
前日からチラチラと、時折激しく降っていた雨だが、ホテル到着後もなんだかすっきりしない天候。
空は今にも降り出しそうな厚い雲に覆われ、そして何より、空気がひんやりと非常に冷たい。
そんな調子だから、ここはダっと降ってもらって屋内プールを解放してもらいたい。屋内プールなら雨の心配もないし、何よりきっと温かいだろうから。

そんな風に思いながらザブザブと冷たいプールの中を子どもらの後を追いかけて付いて回っていたが、ホテルの思惑としては家族連れには、なるべく屋内プールを解放したくない模様。屋内プールは、大人のみのゲストに、大人の憩いの場として残しておきたいといった様子。
時折小雨が降る程度なんだから、家族連れは屋外プールで遊びやがれ!!!という本音が見える。



「ママー、見ててー。」
あまりの寒さに30分程度でギブアップした私。プールサイドのデッキチェアーに腰掛け、遊ぶ我が配偶者と娘達を眺める。
それにしても子どもらは、元気だ。この寒さを物ともせず泳ぎまくっている。
次女なんかは、私がプールから出て少し経った頃に早めにプールから上がらせようと水中から引き揚げてきたのだけれど、バスタオルに包んでデッキチェアーに腰掛けさせたにも関わらず、私の手を振りほどき、「はーちゃんも、もっと泳ぐ!!!」と逃走してしまった。
やれやれ、本当に元気だ。そしてプールが好きなんだなぁ。

さて、ポートピアホテルの宿泊もこれで4度目で今更な気もしなくないが、ホテルの感想とか色々。



●宿泊部屋
1981年開業とあって、建物そのものの古さや部屋の狭さは否めない。
しかし宿泊部屋は狭いが、ホテルエントランスは非常に広い。
ソファー・テーブルも充分にあり、ホテル内散策をした後の休憩にも良い。
またエントランス奥にこれまた広々とした噴水エリアがあり、この時期の訪問だと涼めるのが良い。
子どもらは、この噴水エリアが気に入ったらしく飽きもせず水の流れを眺めていた。

部屋が狭いのはどうしても苦手だという人にはお奨め出来るホテルではないが、老舗らしくソフト面(接客)に不満を感じる所は一つもなく、気持ちよく滞在出来るホテルだと思う。


●プールプラン
雨が降った場合の事は先に記した通り。

我々は、今年まで子どもは添い寝の大人2名のプランで宿泊。
ただしこれだとプールのフリーパス券が2枚しか付かず、3歳以下で無料の次女は問題ないが長女の分は別途プール利用券を購入せねばならない。
子どもと共にセミダブルのベッドに寝るのも辛くなりつつある事だし、来年辺りは3名で申し込むか(プール券が3枚付く)、和室(プール券4枚付き)でお願いせねばならぬかもしれない。

所で非常にセコイ話だが、このプールプラン、最初に利用した年にはハーゲンダッツのアイスクリームが付いており、子どもらが寝静まった夜中に、大人二人でこっそり食べるのが密かな楽しみであった。
それが翌年にはホテルオリジナルのアイスクリームになり、今年は遂にアイスクリームのサービスがなくなってしまった。
とっても残念。
さらにもう一つ、初めて利用した一昨年はチェックアウト時間が12時だったのだが、昨年から11時チェックアウトになってしまった。(じゃらんにて宿泊の場合)
翌日もバリバリと泳ぎたいと考えているからこそ宿泊しているというのに、11時チェックアウトじゃ満足に泳げなくて非常に不満。
まぁ、今年の場合は、翌日も「最悪のパターン」で、それまで降り続いていた雨が屋外プールが開く午前9時直前になってピタリと止み、前日同様クソ寒い中での屋外プール利用となった。
お天道様もよっぽど家族連れに屋内プールを解放したくないんだろう。
まぁ、おかげでチェックインが11時になった事に不満に思っていた気持ちも半減されたけどね。
朝食を食べながら、「今日こそは屋内プールだね」なんて話し合っていたんだけどね……





「またプール行こうね!!!」
長引く梅雨と、はっきりしない天候の所為で全く夏を満喫出来なかった今年のポートピアホテルのプールだったが、それでも長女は楽しかった様子。
まだきちんとした日本語を喋れない次女も、長女同様おそらく楽しかったんじゃなかろうか。
私と二人で通うベビースイミングのレッスンの時以上に笑顔も多く、ニコニコしながらお姉ちゃんの真似をしてバタ足して自力前進しようとしてたしな。
そうそう、日曜日の夕食は「これこそ神戸」な雰囲気を満喫出来るモザイクで串揚げやを食し、食後に少しだけ夜の遊園地で遊んだ。
モザイクはいつも買い物で頻繁に足を運ぶが、いつもとは違った雰囲気に娘達も大興奮。
アラビアンメリー(空飛ぶ像)に女三人で乗り込んだのだが、動き始めたメリーがスーっと一番高い所へ移動していった時に---



「うわっ、飛んだ!!!!ママ、飛んでるよっ!!!!」
長女花、さらに大興奮。
遊園地だとか、この手のアミューズメントパークには殆ど連れて行っていないのもあって、彼女の目にはこの像が本当に空を飛んだように写ったんだろうな。



さて、子どもはどうあれ親はなんだか不完全燃焼だった家族でのプール遊び。
これは、やっぱりリベンジよね。夏を満喫せねば(まだ夏来てないけど)。

2008年7月27-28日(日-月)
プールプランで宿泊一泊旅行 in ポートピアホテル:

こうも毎日暑い日が続いているというのに、何だかちっとも夏を感じられない日々を過ごしていた。
まぁ、それも仕方無いのだろう。我が配偶者の仕事が忙しく、家族揃っての外出が出来ていないんだもの。夏のバーゲン行脚も入れ替わり立ち替わり子ども達が発熱して、不完全燃焼のまま終了しちゃったのもあるし。
あー、なんか物足りない、つまんない。ああああああ、夏したーいっ!!

というわけで久し振りの休みだからゆっくりしたいという我が配偶者の言い分を完全無視し、今年もプールプランで夏を満喫しに出掛けてきた。



ベビースイミングのレッスンの最中にも度々感じていたのだけれど、次女花子、どうも自分は自力で泳いでいるものだと勘違いしている様子。
母である私が彼女の脇の下で体を支えてやっているからこそ、水面を滑っているかのように移動出来ているというのを分かっていないんだ。

その証拠に、水深20センチ程の流れのある小川のようなエリアにお座りさせてやると、座らせてすぐはバシャバシャと水面を叩いて水しぶきが上がるのを楽しんで満足しているのだが、そのうちに物足りなくなってくるらしく、バシャンと前のめりに水面にダイブし、顔が水に浸ってしまうのを一向に構わず、両足でバタバタとドルフィンキックを始めてしまう。
これは、明らかに自力で泳いでいるつもりだな。

まぁ、実に楽しそうにしているし、それは別に良いのだけれど、ちょっと油断しようものなら勝手にダイブして何処かへ行こうとするもんだからおちおちなんてしてらんない。
バタ足で何処かへ行こうとしているのを捕まえて、再び座らせてやる。だが、すぐにダイブで何処かへ行こうとする。これこれ、何処へ行くつもりなんだい、と捕まえて………それの繰り返し。

さて、そんなプール大好きの次女はーちゃんだが、浮き輪はお気に召さなかった様子。
乗せてすぐの頃は、輪から身を乗り出して水面をバシャバシャ叩いて遊んでいたが、そのうちに激しく身をよじって泣き出してしまった。
結局浮き輪は、長女が使うはめに。
うーん、折角あちこち探して手に入れたロディの浮き輪だったのに。

それでも、ま、親子四人、たっぷりと夏の日を浴び、楽しく愉快に過ごしてきた。
お天気にも恵まれたしね。
そうそう、自宅に帰りつくほんの数メートルの所で大雨が降りだしたのにはビックリ。
うーむ、前々から思ってはいたが、我々家族って雨男ならぬ、晴れ家族なのかも。
我が配偶者単体だと完璧に雨男なんだけど、家族で何処かに行くとなると、予報が雨でも降られずに済むんだよね。晴れてる事の方が圧倒的に多いし。
ふむ、この調子で次の旅行の時もお天気に恵まれるといいんだけどなぁ。



そんなこんなで楽しく過ごした一泊旅行だが、不思議に思う出来事に遭遇。

このホテルのプール、飛び込みは禁止とされている。
お世辞にも広いとは言えないプールの四方八方に「飛び込み禁止 DON'T DIVE」と書いてある看板が幾つも建てられている。さらには、更衣室からプールサイドに向かう出入り口付近にも一際大きな看板がある。
なのに、だ、プールサイドの「飛び込み禁止 DON'T DIVE」の真ん前で飛び込みの練習をしている母子がいた。
これには正直唖然。
小学校2〜4年生位の男児がプールサイドに立ち、「もっと向こうに行って!!!」等と叫びながら、飛び込みを繰り返しているのである。
で、母親は、そんな息子の行動を咎めるどころか、飛び込みのコツを指南しているのだ。
しかもそんなレッスンの真っ最中に我々家族四人がこの男児と母親の間を泳いで通り過ぎたものだから、母子共に「邪魔!!!早くどけよ!!!」という表情でこちらを見ている。
いや、邪魔なのは君達だから。
ひょっとして、日本語読めないのか?
本気でそう思ってしまった。


元気が有り余っている小学生男子。飛び込みたくなるのも仕方ない。
だが、そこで母親が「ここは飛び込み禁止だから止めなさい」と何故言わないのか。言わないどころか、その迷惑行為に加担してしまうとは、一体どういう事なのか。
分からん、本気で分からん。あんなにも厳重に「飛びこみ禁止」の看板が並ぶ中、シレっとその禁止行為をし続けるその心理が分からん。微塵も理解出来ん。

この母親の気持ちが分かる、理解出来るって方がいらっしゃるのなら、教えて欲しいわ、マジで。

2007年8/29(水)-8/31(金)花3歳、お誕生ぷち旅行:焼肉の日当日

「お部屋行こう。大きいプール、早く行こうよ。早く、早く。」

今年の娘のお誕生旅行の行き先は、兵庫ポートピアホテル
先月利用してみたプールプランが想像以上に良かったし、何より娘がとても楽しんでくれたようなのでここに決めた。
先月利用したばかりとあって、ここがどこなのか覚えているらしい。娘、ホテルのロビーに到着した途端、大騒ぎ。
午前中はいつも通りベビースイミングに通ってたっぷり泳ぎ、移動の車中で10分ほど軽いお昼寝をしただけだというのに元気なものだ。


「あっ、皆、泳いでる!!!」
残念ながら、今回も兵庫空港側の部屋。兵庫の夜景が望める山側の部屋を期待したのだが、どうやら我々が利用している超やっすい宿泊パックでそれを期待するのが間違いなようだ。
少々がっかりしている母の私を他所に、娘は、眼下に見えるプールを覗き込み、自分も早く行くんだと何も言わずとも準備開始。
やれやれ、いつもこのくらい動いてくれればいいものを。


「パパー、パパー!!!プール、行くよー。」

娘、ワンピースの下に水着を着込み、頭にはスイミングキャップを被り、水泳用バックの中にフローター(腕輪)と飲み物、そして着替えを入れ、浮き輪を肩に掛けて一人で先に部屋を出て行こうとしている。
プールで必要なものが何なのか、ちゃんと知っている所が凄いよな。
そして気づけば全身ピンクじゃないか。
これもある意味、凄いよな。




暫し休息して私もプールへと行く。
我が配偶者と娘は、とても楽しそうに遊んでいた。
それにしても、すっかり泳ぎが上手になったものだ。
フローターがあれば、何十メートルでも一人で泳ぐ。
そのスピードもなかなかのもの。
まぁ、フローターを外してしまえば、泳いでいるのか溺れているのか分からない泳法で1メートルばかり進むのがやっとなのだが。

そんな娘の姿を眺め、大きくなったものだと感慨も一入。

画像:イルカに乗った少年…ならぬ、父に乗った幼女。



少し早めにプールを切り上げたら、お部屋のシャワーで持ち込んだラッシュの泡風呂で娘の体を洗う。
泡のお風呂が大好きな娘、大喜び。
今日はね、誕生日だから特別だよ。母の粋な計らいに感謝するんだな。


さて、お誕生日当日の夕食。
1歳、2歳の誕生日は、万座ビーチ&リゾートホテルのレストランAQUA BELLで祝ってきた。
プールの脇にあり窓から見えるパームツリーの向こうに日が沈んでいく様を眺められるポイントにあるレストラン。
当然今年もそのつもりだったので、沖縄旅行を中止せざるを得ない今回、どこで祝おうかと誕生日直前まで悩みに悩んだ。

ああ、綺麗な景色を眺めながら、ハッピーバースデーを歌いたかったのになぁ。
ン?綺麗な景色………そうか、それだ!!!!



創作居酒屋「風〜foo〜」

居酒屋と侮るなかれ、目の前に広がる港町兵庫の夜景を堪能出来るお店である。
良い席を確保したいのなら、絶対予約する事をお薦めする。
我々は、夜景の見える禁煙席をお願いしたのだが、これが大当たり。おそらく店内で一番の夜景スポット席が確保されていた。
美しい夜景を眺めながら、美味しい料理をいただく。
どの料理も平均点に美味しかったが、特に美味だったのは目鯛のあら炊き。

ふむ、このお店、料理もいいし、何より景色がいい。そして店員の接客も文句なしに良かった。
創作居酒屋「風〜f00〜」これから何かと使えそうなお店です。



「ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデートゥーユー♪」

今回、このお店を選んだポイントは、何も夜景だけじゃない。
お誕生日等の記念日には、予算に合わせたデザート盛り合わせを用意してくれる。
しかも、ロウソク・小さな花火・スタッフの美しい歌の三点セット付き。
これに娘が喜ばないはずがない。
お姉さん達の歌に合わせ手拍子をし、歌が終われば上手にロウソクをフーっと吹き消した。



お腹も心も満たされ、モザイク横のミニ遊園地へと移動。娘、夜の遊園地、いや、遊園地そのもの初体験。何やら少々興奮気味である。
それにしてもこれまで見向きもしなかったこのミニ遊園地。今の娘には、ジャストサイズだ。
父親と二人でメリーゴーランドやトーマスに乗り、UFOキャッチャーで惨敗し、プリクラを撮ってホテルへと戻る。
娘も楽しんだようだが、我々親も久し振りに夜遊び(?)を楽しめた。
だがしかし、毎度の事だが楽しい時間はここまでで………


そう、娘、寝ない。
午前、午後とプールで遊び、夜の遊園地を走り回り、昼寝はものの10分。かなりの体力を消耗しているはずなのだが、ちっとも寝る気配を見せない。
寝付かせ作業を担当している我が配偶者の方が先に寝てしまいそうな勢い。
娘よ、君は、3歳になってもやっぱり寝ないんだな。無駄に元気なんだな。




それでもなんとか、彼女自身が誕生した午後10時47分を迎える直前に眠ってくれた。
はぁ、やれやれ疲れたよ………

そんな調子で、「三年前の今頃は…」なんて感慨に浸っている暇なぞなし。
こうしてあっという間に娘の3歳の誕生日は過ぎていった。

8/29(水)-8/31(金)花3歳、お誕生ぷち旅行:二日目

「朝になった!!!良かった!!!」
ジャッ!!!←カーテンを開ける音

娘、恐ろしく寝起きがいい。目が開くのと同時に体をベッドから起こし、タタタタタターと窓の所へ走って行き、勢いよくカーテンを開けた。

「あ、誰も泳いでない!!!」
眼下に見えるプールを覗き込み、誰も泳いでいないと叫んでいる。
娘よ、まだプールが開く時間じゃないのだよ。

「パパー、ママー、起きてー!!!!」
うーん、父も母もまだ眠いよ…寝かせておいてくれよ。君、なんでそんなに元気なんだよ。

昨晩、日中に散々体力消費したにも関わらずいつものごとくなかなか寝てくれなかった娘。それでもやっぱり疲れていたようで、普段寝相の悪い彼女が殆ど身動きもせずグーグーと寝入っていた。
むむ、それですっかり体力復活したんだな。


我々親もゴソゴソと起き出し、持ち込んだドーナツと、これまた持ち込んだ飲み物で軽く朝食。
それから各自それぞれの身支度を始める。

「あっ、お友達が泳いでいる!!!!」
しきりにプールの様子を気にしていた娘。一組、二組と現れる親子の姿が彼女の心に火をつけた。猛烈ダッシュでプールへ行く準備を始める。
何も言わずとも、自分で水着を着込み、必要な荷物をバックに詰め込む。
全く、いつもこうだといいのに。



「ママー、いってきまーす。」
準備が完了した娘、同伴する父親を置き去りにする勢いで出て行った。
やれやれ、本当にプールが好きなんだな、君は。


エアコンの効いた涼しい部屋からプールを見下ろす。
我が配偶者と娘が楽しそうに泳いでいるのが見える。
こんなに遠くからでも、二人が楽しく過ごしているのが手に取るように分かってしまう。
それにしても、娘、泳いだり、跳ねたり、潜ったり、ひっきりなしに動いている。
子どもの体力って凄いなぁ。

なんて思っていたら………

ガラガラガラガラッ!!!!ピッシャーンッ!!!!


うわっ、やばい!!!
突然の大きな落雷。立ち上がり、花の着替えを手に持ち、慌てて部屋を出、プールへと向かう。
昨日今日と天気予報は雨模様、降水確率80%。それが昨日は奇跡的(?)に降らなかったどころか、夏の太陽が顔を出していた。
スコール以外の雨に降られた事のない我々夫婦の旅行。その記録ももはやここまでか……。


ロッカーに荷物を放り込み、プールサイドへと出てみれば、大粒の雨がどしゃ降り。当然ながら、プールの水の中には誰も居ない。逃げ遅れたと思しき普段着のままの親が数名パラソルの下で恨めしそうに雨を眺めている。
我が配偶者と娘の姿は、どこにもない。パラソルの下の荷物はそのままだ。

「あれ、ママだ。花さん、ママが来てくれたよ。」
男子更衣室と女子更衣室を隔てる壁にもたれかかるようにして雨を眺めていたのだが、壁の反対側に我が配偶者と娘がいた。彼らもまた、私と同じように雨を眺めていたのだった。
配偶者の話によると、娘がトイレに行きたいと言い出し、建物内に移動している最中にザーっと降り出したのだと言う。
ふむ、娘よ、何か感じたか。


雨は10分ほど降り続いた後、嘘のように止んでしまった。そして再び降り注ぐ夏の日差し。
なんだ、なんだ、これは、スコールか。


雨が止み、再び泳ぎ始めたが昼食のために部屋へと戻る。プールサイドでは、軽食も食べられるので焼きソバやカレーを食している親子もいた。
ふむ、ああいうのもいいな。
と思いつつ、我々親子が本日のランチのために向かった先は、ホテル本館30階にあるスカイラウンジ「プレンデトワール」。
こちらでまたも誕生日を祝ってもらおうと言う寸法である。


30階からの景色、かなり気持ちの良い眺め。
そして、素晴らしいのは眺めだけではない。

食事が非常に良い!!!
ビッフェ形式のランチだが、肉あり、中華あり、和食あり、各種麺ありとバラエティに富みまくった献立。サラダやスープにジュースも豊富だし、特筆すべきはデザートやフルーツの充実っぷり。充実しすぎて、どれを食べればいいのか悩んでしまうほど。
そしてどれもこれもとても美味しい!!!!
それからさらに驚くべき事は、この日は平日だったが、土日祭日には料理の数がもっと増えるのだという。
最初、平日ランチ大人2,900円(宿泊者には、10%オフのチケットあり)という値段に「高いなぁ」という印象を抱いていたが、その感想は物の見事に覆された。満足度、頗る高し!!!


だがしかし、残念な事に今回デザートの類はアイスクリームを食したのみ。
というのも、娘のバースデーケーキを別途注文していたので、そちらを食べねばならぬのだ。
娘のバースデーケーキ、これで三つ目だよ。(自宅で事前バースデー、誕生日当日居酒屋でバースデー、本日ホテルのランチでバースデー)
アホですか。
でも、まぁ、こうして家族だけで誕生日を祝うのって、今のうちだけ。
存分に楽しませてもらいますよ。
娘も楽しかったみたいだし、ま、良しとしておきましょう。

そして娘、チョコレートを初体験致しました。
普段、甘いものをあまり与えていないから、バクバク食べていたよ。
って、そのわりには、ケーキは好きじゃないらしく、全くと言っていいほど食べないんだけど。





「あっ、皆泳いでる!!!」
昼食後、「お昼寝しない人は、プールに連れて行かないからね」と脅した所、娘が寝た。
といっても、いつものようにものの20分程度。
短時間の昼寝から目覚めた娘は、朝と同じように目を開けるのと同時に体をベッドから起こし、タタタタタと窓際へと走って行き、カーテンを開けた。
そして眼下に見えるプールを覗き込み、沢山の親子連れが泳いでいるのを見て、自分も行くんだと早速準備開始。
そして父親の手を引っ張り、とっとと出て行ってしまった。
本当にプールが好きなんだね。




一日プールで遊び、夕食を採るべくホテルの無料シャトルバスに乗り込み三宮へと向かう。
本日の夕食は、焼肉。やっぱ、焼肉の日産まれの娘には、外せない献立でしょう。
向かった先は、近所のスーパーに時折「お肉屋のコロッケ」を卸しているお店。地元では、美味しいと評判の焼き肉屋である。
肉の旨さは、脂の旨さだと常々思っているのだが、ここの肉の脂はしつこくなく、その上甘みすらある。口の中でジュワーっと溶けて広がる脂の甘みと肉の旨み。
うん、評判通り、肉は大変美味しかった。
だがしかし………
如何せん接客に問題大有り。
娘用に頼んだジュースのストロー、取り分け用の小皿、娘が使う小さいフォーク、それからスプーン、そのどれらもイチイチこちらから要求しないと出てこない。
まぁ、立地柄子連れに慣れていないといえばそれまでなんだろうけど、昨日のお店や自宅近くの焼き肉屋と比べるとどうしてもサービスは落ちる。
そしてそれだけじゃない。
このお店の店員、やたらとお皿を下げるのが早い。
まだ肉の入っているお皿まで下げようとしたのには唖然とした。(これは流石に阻止したが)
レタスがまだ乗っているお皿は下げられてしまった。(焼き肉屋のレタスは、貴重な野菜よ)
なんだかまるで、店員同士が一刻も早くお皿を下げるのを競い合っているのか?と疑ってしまうほど早い。

お肉は美味しかったが、満足度頗る低し。
もう二度とあのお店には行かないだろう。



1時間の滞在で早々にお店を後にし、ポートライナーに乗ってホテルへ戻る。

今日は昨晩のように興奮していない娘だが、それでもやっぱり寝ない。
それを親二人がかりでなんとか眠らせ、ようやく訪れる大人の時間。
薄暗い部屋のソファーに座り、窓に広がる夜景を眺めながら、この宿泊パックについていたハーゲンダッツのアイスクリームを頬張る。
アイスクリームを食べ終えると、携帯でゲームを始める我が配偶者。
終わってる…な。

会話も殆どないままに早々に我々夫婦も寝る。
終わってる…な。


*画像:二人仲良く並んで空港に離発着する飛行機を眺める父と娘。


2007年7/29(日)-7/30(月)ポートピアホテル:プールプランで一泊旅行

「パパ、お部屋行こう。鍵、貰ってきて。」
娘、ホテルというものを分かっていやがる。玄関を潜り、レセプション前に辿り着いた途端にこの台詞。
この歳にして旅慣れているというか、なんか生意気。

さて、我々家族の本日の宿泊先は、兵庫ポートピアホテル
お目当ては、こちらのホテルのプール。屋外プールが2日間フリーで使える「プールプラン」を利用しての宿泊なのであった。

「パパ、お部屋行って、大きいプール行こう。」
娘には、泊まりに行くとは伝えておらず、「大きいプールに行くんだよ」としか言ってなかったのだが、それでもレセプションを見るやここに泊まるんだと理解したのだから凄いよな。


走って先に行こうとする娘を制御しつつ、ベルボーイに案内され通された部屋は本館17階。
あらあら、まぁ、やっすいツアー客なのに申し訳ない。もっと低層階の部屋でも仕方ないと思っていたのに。(どんだけ安かったかは、また後ほど)



「わ、なかなか広くていいねー。」
「ほら、見て、窓からプールが見えるよ。」
「パパー、見てー!!!電車が走ってるよ!!!」

寝相の悪い娘のためにダブルルームで予約していたのだが、我々の案内された部屋は南向きの兵庫空港が望める側。
南公園の緑も美しく、なかなか良い眺め、良い部屋である。


所で寝相の悪い娘がベッドから落ちないようにとダブルルームをお願いしたが、それがあんな事になろうとは………その話は、また後ほど。


水着に着替え、早速プールへと移動。
腹ボテ妊婦の私は、水着に着替えずそのままプールサイドへ。
妊婦用の水着は、ベビースイミングに通っているのだから持ってはいるが、定期的に妊婦ママのいるベビースイミングと違い、ここじゃ目立ってしまうのは間違いないしね。
それにスイミングママも驚くほどデカくなってるし、私の腹…。
それをわざわざ晒す必要もなかろうしね。
だがしかし、プールサイドのこの暑さったら……。

「ママー、ママー!!!」
水中からこちらに向かって手を振る娘。ええのぉ、楽しそうで。
ただでさえ妊婦の私は、汗かきだというのに、この炎天下に晒されたまま立っていると汗がダラダラと噴出しっ放し。
一応ビーチパラソルやベンチがあるのだけれど、この日は日曜日とあってか全て先客あり。
楽しそうな娘を眺めているのは、私も楽しいのだけれど、これは流石に堪らんと退出。
一人、ホテルの部屋に戻り窓から楽しそうな二人を眺めて過ごした。
それにしても娘、上から眺めていてもすぐに分かるくらいピョンピョン跳ねまくっていた。元気やのぉ。



ちなみにこのホテルのプールプラン、昨年テレビニュースで見掛けて知ったのだが、「へぇ、楽しそうね」と思ったものの「でも、花のお誕生旅行で沖縄に行くから行く必要もないわね」と思っていた。
それが、ねぇ……まさか、第二子なんて事になるとは、夢にも思っていませんでしたよ。




散々プールで遊んだ後は、ホテルの無料シャトルバスに乗り込み兵庫のマックス都会三宮を目指す。
滅多にバスに乗る事のない娘は、プールの時同様に嬉しそう。それでも大人しく良い子で乗っていており、成長したもんだと感慨しきり。

そうこうしている間に三宮到着。久しぶりの都会だー!!!
それにしても都会の妊婦さんは、大変だ。
久しぶりに緑や動植物よりも人間が多いエリアに足を踏み入れた私は、あまりの歩き難さにビックリ。その上何故か足が非常にダルく、やたらと疲れており思うように体が進まない。
むむむ、つい数日前「妊婦の歩き方じゃないよね。颯爽としている」と言われたばかりだというのに、流石に30週を超えるとそうもいかないのか。

それでも東急ハンズで買い物をし、その後お目当てのお店「金魚」へと向かう。
こちら沖縄料理のお店でござい。(どんだけ沖縄好きなんだ!!!)
早い時間での入店だったおかげで、酔っ払い客なぞは全くおらず、水槽の金魚を眺めながら沖縄料理を堪能。
嗚呼、やっぱ、海ぶどう美味しい〜♪

食後はネオン瞬く三宮の街を通り抜け、ポートライナーに乗ってホテルに戻る。
田舎娘の花は、ポートライナーの窓から見える兵庫ベイエリアの夜景に釘付け。シベリア無法地帯で暮らしていると、夜景とかネオンとか無関係だものね。
こうして母も子も短い滞在ではあったけれども、都会を堪能してホテル到着。



「ママー、ママー、見て、見てー。ピカピカ綺麗よー。」
いいから寝れ。

お昼寝は自宅からホテルまでの道中に僅か10分程度。それからモリモリ泳ぎ、都会の街並みを散歩したというのに、娘、相変わらず全く寝ようとしない。
窓の外に見えるライトアップされたプールに、数分毎に走りいくポートライナーに釘付け。
いいから寝れ。


まぁ、それでも普段よりは早く寝付いてくれたのだけれど、悪夢はここから始まるのだった。



ガツンッ!!!
「うわーんっ!!!!」

暑くて寝苦しかったのだろうか、娘、ベッドの上を縦横無尽に転がる。
転がるといっても、ジャンプしながら転がる。突然ムクリと半身を起こすと、腕立て伏せのようなスタイルから驚異のジャンプ力でピョーンっと飛び跳ねる。
飛び跳ねながら、我々親の上を行ったり来たり。
そして遂に勢いあまってベッドから転落。娘が私の体の上を通過した気配で目が覚めたが、目を開けた時には既に遅し。私の目に飛び込んできたのは、ベッドから落ち行く娘のお尻。
必死で手を伸ばしたものの、娘のお尻は、スルリとすり抜けていった。
落ちた娘は、当然号泣。
こんな調子で、娘は、何度かベッドから落ちていた。
飛んでない時間帯でも、なんだか寝苦しいと思って目覚めれば、私の頭部に乗っかって寝ていた。勘弁してくれ。
こんな調子が夜中続く。本当に勘弁してくれ。




尿意で目が覚め、時計を見たら9時だったorz
娘よ、普段は早起きなくせに、何故こんな時こそ起きてくれないのか。
慌てて起き、身支度開始。
このプールプランのチェックアウトは12時で、午前中にもう一度泳げるようになっているが、こんなにのんびりしてちゃ泳げなくなってしまう。
私の慌てっぷりにいつもは叩いても蹴っても起きない我が配偶者も自主的にゴソゴソと起きてきた。
テイクアウト & イートインショップのカジュアルブレックファーストで忙しなく朝食を採り、配偶者と娘をプールへと送り出す。そして私は、帰るための荷造り。
やれやれ。



プールサイドに二人を迎えに行き、12時間際にチェックアウト。堪能し過ぎるほどに堪能させていただきました。
いやぁ、楽しかった。
うーん、でも、やっぱり一泊二日だとバタバタしちゃっうなぁ。
どうだい我が配偶者よ、来月にもう一度行こうと話しているが、ここは思い切って二泊三日で。
え?贅沢?いやいやいや、それが三人で出掛ける最後の旅行になるだろうし、暫くの間は旅行なんて無縁の生活を強いられるのだし。
行っちゃってもバチは当たらんと思うんだがねぇ。
な?



感想とか雑記:
ホテルの設備、従業員の接客、どれも文句なし。
プールも20-30センチと浅い流れるプールあり、娘の背の立つ水位のエリアありと、花のような小さい子でも十二分に楽しめていい。
あ、そうそう、こちらのプラン、ハーゲンダッツのアイスクリーム付きだった。娘が寝た後、薄暗くした部屋で我が配偶者と二人美味しくいただいた。
ソファーに二人仲良く並んでいただいた…と言いたい所だが、我が配偶者、ソファーを離れ、一つだけあった椅子(勿論一人用)を窓際に運んでそこで食べようとしていた。
オイ……
君、そんなに妻の隣が嫌か。君、折角娘が寝静まった後くらい夫婦の会話を楽しもうと思わんのか。全く…
と、まぁ、脱線しつつ、愚痴をこぼしつつ。
ただ難を言うなら、ホテル内での食事が高い。(って、仕方ないんだけど)
流石に朝から一人2500円も掛ける気にはならず、テイクアウト & イートインショップのカジュアルブレックファーストで済ませたのだけれども、あれが900円ねぇ…と思わずにはいられない。(テイクアウト部門は10時からの営業になります)
大きな声では言えないが、滞在中の食費を安くあげようと思ったら、何か持ち込むのがいいかもしれない。
それからプール利用者の客層だが、こちらは殆どが小さな子どもを連れた家族連れ。
ギンギラギンんといった感じの若い男性三人組と、超セクスィーな水着を着込んだ二人組みの女性を連れた男性がそれぞれ一組いたが、正直浮きまくっていた。そして彼らの表情にも「なんだ、このガキばっかりなプールは!!!」というのがありありと出ていて少々可哀相ではあった。


さて、我々が利用した屋外プールフリーパス付きプール&宿泊プラン、ホテルの公式サイトでは本館のツイン利用で平日前朝食付きでお一人様\12,000となっている。
だが今回我々は、朝食なしだが\11,700で利用させてもらった。
300円しか違わないんなら、朝食がついていないんだし逆に高かったんじゃん。なんて思っちゃいけない。
いやいやいや、今回我々家族\11,700しか払ってないから。
家族全員で\11,700だったから。
このお値段でこれだけ楽しめるなんて素敵。


本気でこのプランでの宿泊を考えてる方、方法伝授致しますよ。(って、伝授するってほどのもんじゃないんだけどね)