南紀白浜温泉 コガノイベイHOTELアドベンチャーワールド

2010.02.20(sat)-21(sun)
今回の旅は、我が家初の鉄道の旅。そしてそれは、義両親同行の旅でもある。
というのも今回の旅は、舅のお祝のために企画された旅。なのでツアーの予約は勿論で、費用も全て我が家持ちの旅。
まぁ、それは良いのだが、一番難儀したのがスケジュール調整。お稽古事だ、旅行だと忙しく飛び回る義理両親。奇跡的に、唯一両家の都合がついたのがこの日。
日程が決まってホっとしたならば、義理両親に行き先のリクエストを伺う。結果、舅が提案してきたのが南紀白浜方面。ここだと大きな動物園があり、孫達が楽しめるだろうという配慮。
そんな舅の有難いリクエストを我々が断るはずもなく、日程とは相反してあっさり行く先決定。
さて、初鉄道の旅、初義理両親との旅……どんな出来事が待ちうけているのやら。


鉄男が選んだオーシャンアロー
「新幹線!!!新幹線!!!」
いつもよりずい分早起きさせられた次女だが、目の前を走る大きくて早い新幹線に興奮気味。
まぁね、自宅のあるお山には、ガタゴトとノロノロ走るボロくて小さい登山電車だけだものね。そりゃ、新幹線見て喜ぶのも当然だわ。
そんな早くて大きな新幹線に乗り込み、一駅だけの新幹線の旅。
そしてお山の自宅周辺とは比べ物にならないほど多くの人が行き交う大阪に到着。乗り換えすべく、雑踏の中を子どもらの手を引き、大きな荷物をゴロゴロ転がしヨロヨロと歩く。
都会に出て来る度に抱く感想だけれど、ここで子育てしている人って大変そうだ。


「白浜への電車なんだけどね、三種類あってね、すっごくカッコ良い電車と、普通にカッコ良い電車と、ちょっとだけカッコ良い電車があるんだよね。どれがいい?ねぇ、どれがいい?どれにする?すっごくカッコ良いのと、普通にカッコ良いのと、ちょっとだけカッコ良いのと!!!」
知らんがな。

我が配偶者、実は密かな鉄道オタク。若かりし頃は、鉄道での旅も楽しんだ事のある筋金入りの鉄男なのだ。そんな彼が鼻息も荒く、私にさぁ、どうだ?!?!と言わんばかりに乗車する電車を選べという。
しかし、我が配偶者が出してきた三種類の電車を見るも、私の目には全部同じに見える。どれも一緒にしか見えない。え?これ、全部違う種類なの?と思ってしまう。
「全然違うじゃん!!!全然違うじゃん!!!」
知らんがな。

違いの分からない女め…と言わんばかりの我が配偶者だが、いくらカッコ良い電車だからって、乗ってしまえばその外観なんて乗車客の我々には見えないから関係ない。そんなんどれでも一緒じゃないか。
という事で、電車の到着時間の希望のみ述べて電車のセレクトは我が配偶者任せ。
結局、我が配偶者一押し、すっごくカッコ良いというオーシャンアローへの乗車が決まった。
で、私は、謝らねばならない。ネタバレになってしまうのだが、復路の電車をちょっとだけカッコ良いのを選んだのだが、これが全然どれも一緒なんかじゃなかった。
すっごくカッコ良い電車は、中もすっごくカッコ良かった。快適だった。ゴージャスだった。
どれも一緒だなんて言って、ごめん、オーシャンアロー。




画像:我々が乗車したオーシャンアロー




おかあさまといっしょ
御義母様…と書いて、おかあさま……と読む。


「おーい。」
舅のお祝いとあって大奮発。オーシャンアローでは、グリーン席を確保した。
既に走り出したオーシャンアローのグリーン席車両を子どもらの手を握って大きな荷物をゴロゴロさせつつ、よろよろと進んでいくと、座席の間から立ちがって子どものような笑顔で手を振る舅の顔が見えた。

「おじいちゃんだー。」
駆け寄る長女。
さぁ、無事車中で合流して、本格的に三世帯旅行の始まり始まり。
おじいちゃん、おばあちゃんと会えてテンションの上がる長女、おじいちゃん、おばあちゃんに対して警戒心を見せる次女らを乗せ、白浜目指して走るオーシャンアロー。
そんな子ども達だが、最初こそ車窓からの眺めを楽しんでいたものの、ものの数十分もしない内に飽きたようで、持ち込んだ玩具、マグネット着せ替えでせっせと遊ぶのでした。
駅で停車したり、他の電車とすれ違った時に喜んでいたのは、鉄男の我が配偶者のみという。まぁ、仕方ない、予想された展開ですな。
そして私は、白浜が近付いた当りの車窓から海が望めるエリアを凄く楽しみにしていたのだけれど、本編サイトの日記で記した通り、御義母様の妨害により一切見られず……
もし、これからオーシャンアローで南紀白浜へ行くよ!!!という方がここを読んでいたら、そうそこの貴方!!是非、私の分も車窓からの海を堪能して来てください。



さて、飛行機と違って未就学児童の場合大人一人に対して子ども一人まで乗車賃が必要ないというのを、電車に興味のない・電車に乗る機会の少ない私は全く知らなかった。
それを我が配偶者に知らされ、へぇ、じゃぁ次女は私の膝の上で、長女は座席と座席の真ん中に座らせればいいね。
なんて思っていたのだが、甘かった。読みが甘納豆くらい甘かった。
グリーン車の座席は、座席と座席の間に大きくて立派な肘掛けが存在し、それは可動式ではなく、常に座席と座席の間にデーンと存在するので長女を真ん中に座らせるというのが出来なかったのだ。
2歳児の次女なら問題ないが、5歳児をずっと膝の上に座らせておくのは流石にしんどく、おかげで長女の座るスペースを確保するのが難しく、長女も狭い思いをして過ごさねばならなかった。
変な所でケチらず、長女の分の座席も確保すべきでした。



とれとれ市場
途中何らかのトラブルで10分少々電車が停車する場面もあったけれど、無事白浜駅到着。そこからバスに乗り込み、先ず目指すはとれとれ市場
ここで昼食を採る予定である。


「見ぃてぇ〜。お魚ぁ〜。」
「うわっ、ママ、はーちゃん、おじいちゃんっ!!!お魚だよっ!!!」
昼食時の時間帯だった所為か、土曜の所為か、はたまたいつもこんなに混雑しているのか。到着したとれとれ市場は、大勢の人で賑わっていた。
しかしそんな人混みも何のその、子どもらは生簀の魚めがけて一直線。魚だ、魚だと大騒ぎ。

子どもらが生簀の魚を堪能した後、建物内散策。
丁度マグロの解体ショーをやっていたりして、色々見て回るのもなかなか楽しい。
中トロ、大トロが凄く美味しそうだった。
さらに様々な魚が売られているが、中には福岡産の「ハゲ」(カワハギの一種)が並んでいたりと、特に地元の魚だけを取り扱っているわけではなかった。
そして解体ショーで売られていたマグロもそうなのだけれど、価格は別に安くない。


ぐるっと魚売り場を一回りした後、昼食をとるべくお食事処「とれとれ横丁」へと移動。
こちらは我々一同同様、観光客の姿が大半であったが、部活帰り・部活最中と思しき学生の姿も多く見られた。
大盛りで美味しくて…という事だろうか。そんな期待を抱きつつ、丼・麺コーナーに出来た大行列の最後尾に並ぶ。
子どもらには、何の変哲もないうどんと野菜の天麩羅がセットになった物を注文。
これらは正直、あまり美味しくなかった。
l子どもらも半分以上残してくれた。
まぁ、半生タイプの麺にサっと茹でて作ったうどん、日頃讃岐を謳う美味しいうどんを食べ慣れているので、それも当然か。



画像は、姑が注文したとれとれラーメン1,500円。
海鮮がドーンと乗っているとはいえ、ラーメンで1,500円…
姑同様、実に豪快なラーメンだが、これが美味しかったか否かは分からない。
多分、うどんの事を考えると、トッピングである海鮮は美味しくとも、麺やスープには期待してはいけないんじゃないかと思われる。
こちらは我が配偶者と私が寿司コーナーで注文した海鮮チラシ寿司、赤出汁付き1,500円。
これは文句なしに美味しかった。赤出汁には、何やら魚が入っており、こちらも素晴らしく美味しかった模様。
というのも、私は、この美味しかったらしい赤出汁を一口たりとも食していない。美味しい物好きの次女はーちゃんに、全部食べられてしまったのだ。
ちなみに白身の魚の姿を確認出来ると思うが、実はこれ、どうやらこの地名産の魚、「クエ」らしい。
てっきり鯛だと思って食したのだが、ホテル到着後の夕食時、あれがクエだったのだと気づく。
高級食材を食べ慣れていない故の、このザマである。
画像は、土日のみ営業しているという鮮魚焼きコーナーで購入した焼き海老700円と焼き帆立500円。
こちらも大変美味しゅう御座いました。



さて、このとれとれ市場、魚売り場とお食事処だけでなく、お土産売り場もあり地元名産品の品揃えはかなりの充実ぶりだと思う。
梅干し、醤油、蜜柑ジュース、各種蜜柑、魚の干物等々、必要なお土産はここだけで全て買い揃えられ、宅配サービスデスクも存在するので荷物の心配も無用。
また、広さも遊具も充分なキッズスペースもあり、利用は小学生以下。専任の係員が目を光らせているので、立ち入りを厳しく制限しており、小さな子ども連れには非常にありがたい施設。
白浜にお立ち寄りの際には、お奨めのスポットであると言えよう。



絶景かな絶景かな
昼食を採り終え、2台のタクシーに分乗してお宿を目指す。
料理・お風呂・部屋、そして宿泊料金……様々な面から総合的に評価し、決定した今回のお宿はコガノイベイHOTEL
所謂温泉街からは少し離れた立地だが、昼食を採ったとれとれ市場にも、明日出掛けるアドベンチャーワールドにも程近く、部屋からの眺めが非常に良いと噂のホテルだ。

14時チェックインのこちらのお宿に我々が到着したのは14時少々前。それでも数分ほど待たされただけで、すぐに部屋へと通してもらえた。
そしてなんと、我々に与えられた部屋は9階。同時にチェックインした家族が4階で、同じエレベーターに乗り込んだのだけれども、無駄に無意味な優越感に浸る。
元々高台の上に建つホテルだが、それでも当然上層階の方が眺めはいいだろうからね。
ウキウキと期待に胸ふくらませ入室。











うわぁーっ!!!すっごい良い眺め!!!
義理両親の部屋と隣り合わせの部屋。そこに足を踏み入れた途端、窓イッパイに広がる絶景に思わず声が出る。
うおー、本当に凄いや。
そのままベランダに出て、車窓からの海を堪能できなかった分を取り戻すかのようにその眺望に見入る。
目の前にはこちらのホテルと同系列の、まるでお城みたいな川久ホテルが見える。これがまたより一層この景色を美しくしてくれている。
それだけじゃない、近場に目をやれば溜息の出るような透明度の海。

さて、素晴らしい眺望のこの部屋についてさくっと。

スタンダードツィン45u、大人二人と小さな子ども二人連れなら充分な広さ。
お風呂、洗面台、トイレがそれぞれ独立しているのも良い。
ただちょっと気になったのが煙草。窓際に置かれた丸いテーブルには、煙草で出来た御しか思えない幾つかの焦げ跡を確認。
どうもこのホテル、禁煙ルームというものが存在しないらしい。この事は後のホテル雑感でも述べたいのだけれど、喫煙可能なエリアが広すぎる。この部屋にもしっかりと灰皿が置いてあったし。
まぁ、そんな感じで喫煙自由といった雰囲気のこのホテルなのだが、そのおかげで部屋が微妙に煙草臭い。
部屋に侵入した途端、顔をしかめてしまう程の強い臭いではないが、例えば入浴して自分自身の体の臭いをサッパリさせた後に入室すると、「ん?煙草の臭いがほんのりと・・・」と気づくレベル。
後はテレビがブラウン管の物だった事と、テレビの下に設置されたゲームがスーパーファミコンだったのには少々驚いた。
ゲームをほとんどしない私でも、スーパーファミコンが古い物だってくらいは分かりますよ…。


所で長女花………
「花、自分のお部屋に戻るよ。」

ホテルで取ったお部屋は勿論2部屋。
義理両親の二人と、我々家族4人で別れるつもりでいたのだが、義理両親の部屋をちゃっかり自分の部屋だと決めてしまった。我々親がいる部屋には、着替えを取りに来る時のみやって来る。
そんなんだから夜も当然お爺ちゃん・お婆ちゃんと一緒に眠った。
うるさいのが一人減り、寝何処も一人いない分広々と確保出来て良かった良かった………なんてのは、甘い。甘納豆くらい甘い。


「もー、花が夜中に何度も何度もベッドから落ちるから、その度にお父さんが抱えて戻してやって。それでも落ちるから、もうそのまま床に寝かせておいたわよ。」
義理両親の部屋と我々の部屋は同じ間取りで、我々は、ベッドを壁側にくっ付けた上にベッド同士もくっ付けた。義理両親は、そうい配慮はしなかったらしい。そりゃ、落っこちるわな。

「もー、花が夜中に何度も何度もベッドから落ちるから、その度にお父さんが抱えて戻してやって。それでも落ちるから、もうそのまま床に寝かせておいたわよ。」
・・・・・・・
最初こそ、姑の言葉に「あー、すいません」と返していたけれども、何度も何度もグジグジグジ言い続ける彼女にもう返事する気が失せる。
そして、さらに………

「もー、花がお婆ちゃん大きいお風呂に入ろうって言うから、本当は私は入るつもりなかったけれど、入りに行ったわよ。おかげで朝食の時間が遅れて、ホテルを出発する時間も遅くなっちゃったのよね。」
はい、この台詞も何度も何度も何度もグジグジグジグジグジグジ………
あー、はいはい、すいませんでした。(←無表情棒読みで)



ギャラリーに張り切る娘達
「ほぉ、大したもんやっ!!!」
宿泊したコガノイベイHOTELには、年中泳げる室内プールがある。我々家族の冬場の旅に、年中泳げる室内プールの存在は欠かせないが、如何せん今回は舅のための旅行。
プールの事は一切考えずホテルチョイスを行ったが、その結果がたまたまプールのあるホテルだったという訳。なので我が配偶者は、最初ホテルのプールで泳ぐ事に難色を示していたのだが…

子どもらの泳ぎをお爺ちゃんに見せてあげられるからいいんじゃない?親の贔屓目に見ても我が家の子どもらのスイミングスキルはなかなかのものだし。
「あ、そうか。」

私の提案にあっさり納得の我が配偶者。
ホテル到着後も移動の疲れも何のその、子どもらを連れてプールに移動。
長女は、「お爺ちゃん、花、泳ぐから見に来てねー」というお誘いもしっかり忘れず。



「ほぉ、大したもんやっ!!!」
まだ子どもらがプールに出てくる前からプールサイドに到着した舅、ようやくやってきた子ども達が泳ぎ出した途端、目をまん丸くして何度も何度も「大したもんや!!!」を繰り返している。
そのうち、「大したもんやっ!!!これは、お母さんも呼んでこよう!!!」と一旦部屋に戻ってしまった。
…いいけど、姑が子どもらの泳ぎに興味を示すだろうか。疑問なんだが。



予感的中。
結局またすぐにプールサイドに戻って来たのは舅だけ。姑も来るには来たけど、もっとずい分後になてから。
そして舅は、戻って来てからも「大したもんやっ!!!」と子どもらの泳ぎを繰り返し湛えていた。
そういえば舅、電車の中でお絵描きしていた次女の絵を見て---

「巧いじゃないかっ!!!こんなに巧い丸を描くなんて!!!絵の才能があるんじゃないか!?!?」
と、騒いでいた。
いやいやいや、お義父さん、このくらいのこなら誰しも描く普通の丸ですから。
舅、どうやら少々ジジバカのようで。
「見ぃてぇ〜、お爺ちゃん、見ぃてぇ〜。」
「おー、見てるよー。大したもんや。」
次女はーちゃん、自分らを見つめるギャラリーに大ハッスル。
私の泳ぎを見てと、泳ぎながら大声でアピール。
そして、いつも以上に泳ぐスピードが速い。
そんな妹に負けじと、姉花も大張りきり。背面浮き泳ぎで、プールの端から端*まで泳ぎきったりしていた。これには私もビックリ。泳ぎのスキル、長女に抜かれたっぽいな…。(*勿論横方向の端から端)

「大したもんやっ!!!」
そんな孫達の泳ぎに舅も大興奮。



自然光を多く取り入れる作りで天井も高く開放感充分。プールも充分な広さ。更衣室も綺麗。
ジャグジーもあり、その温度は適切。水温がプールと同じという事はない。
シャワーもちゃんとお湯が出て、温度調節可能。
これで更衣室に簡易水着脱水機があれば、文句無し。
充分合格点。素晴らしい。
コガノイベイのプール。大変良かったです。
あ、そうそう、更衣室とプールサイドへと出る間の階段の所には、足を洗うための水たまりがあるので要注意。
姑、思いっきりここに足を突っ込んでいたよ…
当然、靴下も何もかもビッショリ。



古賀の井ホテル家族風呂ほのぼのの湯
プールで遊んだ後は、その足で古賀の井ホテルへと向かう。
我々が宿泊したコガノイベイと古賀の井ホテルは、姉妹店である。これら二つのホテルの間を無料シャトルバスが運行しており、それぞれの宿泊シャクは両方のホテルのお風呂も楽しめるようになっている。
ちなみにお風呂に関してはコガノイベイよりも古賀の井の方が評判が良い。また、家族風呂も古賀の井のみとなっている。


「あ、お爺ちゃんだ。」
我々が古賀の井の家族風呂に向かうのに合わせ、舅もまた古賀の井の大浴場を堪能すべく同じシャトルバスに乗り込んできた。
姑以外の皆を乗せて古賀の井ホテル目指して出発。

では、家族風呂「ほのぼのの湯」について。
入口は大浴場のお隣。
室内の内風呂と露天風呂があり、天候が悪い・寒い時も心配無用。内風呂と露天風呂の間にはしっかり扉があるので、体を洗うのに寒い思いをする必要もなし。
それから露天風呂の湯船、第浴槽の湯船と続いており、大浴場の湯船の端っこに仕切り柵を設けて作っている様子。
お湯に潜り柵の下を抜けていてば、大浴場に出られそうだ。(そんな事する人居ないと思うけど)
そしてこれは、よくある話なのだが、公式サイトに掲載されている画像で見ると凄く良さ気な雰囲気に見えるのだが……
実際には公式サイトの写真を楽しみにして足を運ぶと、ちょっとガッカリしてしまいそうなレベル。
岩肌には落石防止と思われる網がみっちりと張り巡らせてあり、折角の風情も台無し。
囲まれた岩と大浴場とを仕切る柵の所為で解放感は殆どない。
それから風呂底に敷き詰められた小さな石、これが痛い。所々、ツルっとした材質の物が敷いてあるからここに座ればいいのだけれど、如何せんこれがあまり大きくない。
ちょっとでも動くと座っていた場所がズレて、痛い思いをせねばならない。

大浴場に入るには躊躇われる理由がある・どうしても家族で入りたいのなら良いが、追加料金を支払ってまで入る価値はあるか、ないか。あんまり無いような。
ただ、追加料金1時間1,050円はかなり良心的な価格だとは思われる。
また、大浴場の脱衣所には無料のお水が置いてあるようだが、こちらの家族風呂にはそれが無い。
温泉上がりの冷たい水は非常に美味しいので、ちょっと残念。

大浴場での入浴を終えた舅と合流し、再びシャトルバスに乗りこんでコガノイベイへ戻る。

高級魚クエ三昧の夕食
入浴を終えたならば、これまた休む間もなくお食事処へ移動。
料理を紹介する前に、コガノイベイホテル予約するにあたって、真っ先にお願いしておくと良い事。

●夕食開始時間は、17時半と19時半
●嫌いな食材は、予約時に申し出るべし。徹底的に配慮してくれる。その詳細は、この後すぐ。

先ずは、お子様料理。
こちらの品に別皿でグラタンが付いた。
握り鮨の白身の魚は、しっかりクエだった。(生魚をまだ解禁してないゆえ、私の胃袋に収まりました。美味しかった)



ここで最近宿泊したホテル・旅館の、子ども料理の順位付け。


・淡路洲本夢海游>・南紀白浜コガノイベイ≧・磯部わたかの温泉はいふう(デザートのみならば、はいふう≧コガノイベイ。この二つは、甲乙つけがたし/間人温泉海雲館は子ども料理設定無し)


食前酒:紀州の梅酒(画像無し)

先付:青柳ぬた和え(画像無し)
    卯の花
    蟹胡麻和え
    鰯幸煮
    白身魚黄身寿司

前菜:甘海老タルタル
    白梅百合根
    菜種
    梅一枝





所で、自分の分を食べ終えてしまってから気づいたのだが、私以外の大人に出された物と、私の分と、中味が微妙に違った。
これは、葱・玉葱・ワサビ・カラシが苦手だと事前に伝えてあったので、配慮して頂いた模様。
料理からこれらの苦手な食材を抜いてあるのではなく、完全に別の献立だった。
青柳のぬた和えなんて、私にはとうてい食べられない。代わりに「胡麻豆腐」が用意されていたといった感じ。
また、この胡麻豆腐が最高に美味しかったんだ。
早くに気づけば、比較のための画像を撮ったのに…ちなみに大人料理の写真は、全て我が配偶者の所へ配膳された物。
料理の紹介を始めたばかりですが、ここで箸置き。
気づけば箸置きがクエだったという。
造里:近海物盛り合わせ
   クエ、鮪、太刀烏賊、車海老


ほぉ、これがクエか……という事で、昼間に食べたちらし寿司に乗っていた白身魚がクエだったと気づく。
そういえば、鯛よりも食感・コリコリ感が強い。フグを厚切りにした感じとでも言おうか。
蓋物:クエ煮付け

蕪、三度豆のお野菜も美味しく、ペロリと平らげてしまった。
焼物:新筍と帆立ホイル焼き

正直、これはちょっと落ちるかな。
美味しい!!!という感動は無かった。正直、イマイチ。
そしてこの料理には、カリフラワーが入っていた。

お義母様、どうぞカリフラワーも召し上がってくださいね。ニッコリ




(姑、カリフラワーが嫌い。この料理の少し前に、私の葱がどうのこうのと仰ってくださっていたので。ええ、ええ、子どもの喧嘩のレベルです。自覚してます。って、実際には口に出して言えてないんだけどね。気弱な嫁で御座います…突っ込み、異論は受け付けぬ!!!)
蒸物:クエ紀州蒸し

当然ですが、私の分に葱は入っていませんでした。
で、これが美味しい!!!
昆布の出汁がしっかり効いていて、私はお出汁まで全部飲みほしてしまった。
上に乗っかっている梅干しもまたいい感じ。
出てきた料理の中で、これが一番美味しかった。
強肴:クエちり小鍋

こちらを各人用意された小さな鍋で煮て食べます。
コラーゲンたっぷりのクエも当然だが、白菜も甘くて大変美味しかったし、ポン酢も非常に美味しかったです。
揚物:クエ唐揚げ

これまた大変美味しく、お替りを要求したくなるほど。
御飯:クエ雑炊

香物:野沢菜、紀州漬、紀州梅

てっきり各人にある小さな鍋で作るもんだとばかり思っていたら、予め作られた物が運ばれてきた。
それでも美味しい。
香物も文句無し。
果物:メロン、紀州蜜柑苺ゼリー寄せ


当たり前に美味しかったです。
ふぅ、お腹イッパイ……ご馳走様。



と、言いたい所ですが、まだあるんです。
「Happy birthday to you.Happy birthday to you.Happy birthday Dear お爺ちゃん・お婆ちゃん〜♪」

ハイ、サプライズで御座います。
沢山のホテルマン・ホテルウーマンの手によって運ばれてきたのは、義両親には内緒で用意していたバースデーケーキで御座います。
この年になってこんな風にお祝いされるなど、夢にも思っていなかった様子の舅と姑。
少々恥ずかしそうな表情をしながらも、孫子(と従業員)の歌うハッピーバースデー・ソングに嬉しそう。
で、ここで言いたいのが、この突然のサプライズを思い立ち、ホテルに問い合わせ、当人達には内緒で…とホテルスタッフにも念を押し、全てを企画したのは、他の誰でもない嫁子のワタクシ。
プロデュースドby.嫁子で御座います。

御義母様?自分で言うのも何ですけれど、気の利かない・至らない嫁では御座いますが、悪い嫁ではないと思いますのよ?

こうしてつつがなく舅・姑の誕生日の宴終了。美味しゅう御座いました。
そうそう、小さい方の孫子が、大人顔負け(間違いなく姑より食べてる)の食いっぷりを披露し、舅も姑も、目を丸くしておりました。
そして散々料理を食べた後に、ケーキまでしっかり食べた私にも「・・・」という視線を送ってくださっておりました。(私以外の方々は、持ち帰って食べた)
では、サクっと料理総評。

一言、「最近、美味しい物を食べ過ぎてる」。
もう充分な程に、文句なく美味しい物ばかりなのだが、如何せん最近の旅で食べている料理が美味し過ぎた。
というか、こうして旅する度に、いかに「磯部わたかの温泉 は いふう」の料理が良かったかと思い知らされる。あの料理は、頭一つ・二つ抜き出てる。断トツ。
夕食の味・ボリュームのみについて言えば…

・わたかの温泉はいふう>>>・間人温泉海雲館>>・洲本温泉夢海游≧城崎温泉但馬屋≧・白浜温泉コガノイベイ

かな。


しかしこのコガノイベイホテルについて特筆すべきは、従業員の接客の良さ。ホテル雑感で最後にまた詳しく記すつもりだが、感じの良さは天下一品。
おかげで本当に気持ち良く食事をする事が出来た。料理の味そのものだけでなく、接客が大きく料理の印象を変えるよね。



エステサロン
食事を終えたなら私は、満腹の腹を抱えたままで大浴場へ。そしてその足で予約していたエステへと向かう。
お風呂については後ほどまた記述するとして、先にエステの事を。今回、フェイスとボディマッサージがセットになったコースと、そしてこのフェイスが洗顔と吸引のみという事で、別途フェイスマッサージを追加。
早速サクっと感想。


エステは大浴場入り口にあり、外から見ると雰囲気の良さは望めなさそうであったが、実際中へ入ってみた所、「やけに天井の高い歯科医医院」といった印象。
全体的に白っぽい作りで清潔感はあるのだが、やたら清潔感があるから、歯科医っぽく感じると言う。
それから何台も並べられた施行台はカーテンで仕切りられているのみでプライベート感はまるで無し。
その上、煌々と点った蛍光灯が目に眩しくって、思わずウトウトしてしまうというのは皆無。
それから店員同士の会話が多くて、これがどうしても気になった。
どうやら私を担当してくれたエステシャンはそこそこのキャリアがあるようで、あまり慣れていない風の他のエステシャンが何やらずっと小声で話し掛けてき、それに私を担当してくれている人が小声で答えている。
私語…ではなく、仕事の話なので仕方ないと言えば仕方ないし、二人とも凄い小声で喋っているのでとても気を使っているのだろうと思うが、客の立場からしてみればやはり気になる。
とても残念だ。

が、しかし、エステシャンの腕とその内容は非常に良かった。
特にフェイスマッサージ。ただ顔をクルクルと撫でるだけのエステシャンに出会う事も珍しくないが、こちらのフェイスマッサージは、きちんとリンパの流れに沿ったマッサージ。その上、ポフポフと独特の音がする振動マッサージ機もあり、その心地よさったら。
当然といえば当然だが、スチーマーもちゃんとあったし。
このフェイスマッサージでは、福岡在住時に定期的に通っていたPOLAのエステを彷彿させる手際・やり方で、なんだかタイムスリップした気分。
施行後のお肌のプルプルさも文句無し。いいエステでした。大満足。
嗚呼、また定期的にエステに通いたいなぁ。
さっぱり、すっきり、お肌スベスベになり、足取りも軽く客室に戻る。


所でこちらのエステ、私が施行してもらった所とは真逆の所にもう一つエステサロンが存在した。どうやら、そっちの方にはゲルマニウム温浴もあるとの事。
外から見た印象では、そのゲルマニウム温浴有りのエステサロンの方が雰囲気は良さ気だった。
エステサロンが複数種類あるというのは、ホテルに到着してから知ったのだが、実に惜しい事をしていると思う。(他に足つぼマッサージもあった)
というのもホテルの公式サイトにはエステに関する内容記述が少ない。
エステサロンがありますよ〜という言葉があるだけと言っても過言ではない。

モッタイナイ。あのレベルのエステなら、もっとちゃんと宣伝すべきだ。
エステの予約は事前にお願いします…と記しておきながら、そのメニューすらも掲載していないというのは不親切極まりない。
みすみすお客を見逃している行為だと思う。










画像は客室からの望む夜景。浮かび上がる川久ホテルが幻想的。




海の見える大自然の湯・熊野の大自然の湯
目覚めたならば、まだ眠る我が配偶者と次女を残して大浴場へと向かう。

さて、今回、撮影した大浴場の画像は下の物一枚のみ。
なのでホテル公式サイトの施設案内の画像を見ながら読んで頂けると、雰囲気が伝わりやすいかと。
先ずは二つある露天風呂の内、海の見える大自然の湯から。
公式サイトの画像を見てもらえると、その有り過ぎる開放感に驚く人もいるんじゃないかと思う。
かくいう私も、それを見た時に、どうやって湯船まで行くの?
水着とか着用のお風呂じゃないよね?
じゃぁ、この開放感有りまくりの湯船まで裸で歩いて行かなきゃいけないの?!
そう思った。
しかし、私が海の見える大自然の湯に浸ったのは、夜。
辺りが木々で囲まれているので、想像したよりは解放感は少なめだった。
それでも左の画像を見ると分かると思うのだが、ちょうど柱の陰に隠れて見える木枠の柵が湯船であって、当然ながらここまで裸で歩いて行かねばならない。
露天風呂へ出る扉は、室内風呂の画像向かって左端に外湯への出入り口があり、赤い衣類を着た人影が確認出来る所が湯船の入口。
ここまで階段を含めた結構な距離があるなのだが……
ちなみにこの湯船には囲いと屋根があるので、天候が少々悪くても入浴可能。
ただし、ここに辿り着く前に大変な事になると思う。
お次の画像は宿泊部屋からホテル施設(下)を覗き込んだもの。
中庭があり、ガーデンプールがあり、丁度画像中央の上部にある透明の三角トンガリ屋根は室内プールである。
お風呂の話の最中に何故にホテル施設画像…?
実は、よーく見るとこの画像の中に海の見える大自然の湯の湯船の一つ、先に記した屋根と囲いのある湯船が見えている。(室内プールの屋根の少し左側の鉛筆のようなのがそれ)
入浴する時にもしかして…とは思っていたが、案の定。
実は見えてしまうのだ。
宿泊部屋から下の眺めに目をやってみると、この湯船に入ろうとしている人の姿を確認。
朝、ここへと入るために歩いているおじさんのお尻を見てしまったのだよ。
まぁ、一瞬だったけれども……

あと思うに、私が入浴したのが夜だったので気付けなかったが、周りの民家から入浴客の姿がある程度丸見えなんじゃなかろうかと。
二種類ある露天風呂はどちらも趣が違いって良い。温水も温泉の香りで心地よい。(つまり塩素臭くないという事)気持ち良く温泉に浸れる事の出来るお風呂だといえる。
しかし、これはやはり開放感が有り過ぎなんじゃなかろうか。


お次、熊野の大自然の湯
ホテル公式サイトの画像を見た時、「なんだ、この側溝みたいな風呂釜は!!!」、「ここに浸ったら、萩・津和野の側溝で泳いでいる鯉の気分になれるんじゃないか?」と思った。
このやたらと細長い作りの湯船は一体何なのか?と。
所が実際に入ってみると想像していたのより浴槽に幅があり、細長い事に間違いはないのだけれど萩・津和野の側溝と呼ぶまでには至らないといった感じであった。
よくよく公式サイトを見てみると、このやたらと細長いお風呂は、「天の川」と命名されているようだ。
うーん、「天の川」というよりは、どっちかというとやっぱり「萩・津和野の側溝」だな。

他にお風呂はまん丸い釜が二つあり、それらは、「薬湯」と「紀州備長炭風呂」。
しかし、ただの丸い釜に麻のような袋にそれぞれ薬と炭が入った物をぶら下げているだけであった。


へぇ…滝が流れているよ。風情だなぁ。雰囲気いいなぁ…。
天の川のお風呂の奥の方に、岩肌の傾斜を流れる滝があった。
やけに細長い天の川のお湯に浸りながら、のんびりと流れ落ちる滝を眺めていた……のだが…………今、公式サイトの記述を見ていて気付いた。
なんと、「滝湯の湯船」と書いてある。
という事は、えっ?!?!あれって、お風呂だったの????!!!

まぁ、確かに、流れ落ちる滝から湯気が上がっていたような気がするからお湯だったのだろうと思うけれども、滝ですよ、滝。
あれにどうやって浸れ…と?荒行よろしく、頭から流れ落ちてくるお湯を被って座っていろってか。
ああ、もしかすると、私が流れ落ちるお湯に気をとられていて、その先に釜というか、湯船があったのかもしれないが。
それにしても驚いた。


さて、最初に開放感有り過ぎだと記した海の見える大自然の湯と同様、この熊野の大自然の湯もまた開放感が有り過ぎた。
こちらのお風呂には朝一番に入浴したのだが、その丸見えっぷりにたるや驚くどころの騒ぎじゃない。
近隣の住宅の窓からこちらがばっちり見えていそうだし、何やら大きな建物が隣接していてその窓も思い切りこちら側を向いている。
なんぼなんでも開放感有り過ぎだ……
ただ、前夜に入浴した海の見える大自然の湯よりは裸で歩かねばならぬ距離は短いし、ホテル宿泊室からこちらが見えている風でもないと書いておく。

開放感有り過ぎるのも考え物なのだと、初めて教えてくれたコガノイベイのお風呂であった。


コガノイベイホテルのお風呂。口コミで見た限りでは、姉妹店である古賀の井ホテルの露天風呂の方が断然評判が良かったが、このコガノイベイホテルのお風呂も悪くなく、充分に良い感じだと思う。
ただしクドイようだが、開放感が有り過ぎだと、もう一度最後に記しておこう。

あー、そうそう、話は若干逸れるのだが……
今回もまた居た、女風呂に入浴してくる小学生男子。
今回の子は、これまで見た中でも特に大きい子で、ちょっと小柄な女性なら見降ろされてしまうんじゃないか?といった感じ。
私以外の入浴客の多くが、彼が入って来た時にギョっとした表情を浮かべていたのは見逃せなかった。
さらにその当人も、浴室に足を踏み入れた時の「うわっ」といった驚いた表情を浮かべ、その後はおどおどしたというか、「いいのだろうか…」といった感じの挙動不審な態度。
それに気付いていないのは、その男の子の母親だけで……

親子で温泉に浸りたいという気持ちは分かるが、家族風呂を利用する等の配慮を、何故出来ないのだろうかと心底不思議である。


画像は朝の客室からの眺め、朝日を浴びる川久ホテル。



美味しい朝食
朝食は和風レストラン神島(かしま)か、洋風レストラン:コンカドールのどちらでも食せるとの事で、夕食を和風レストランでいただいていたので朝食は洋風レストランで採る事にする。

「申し訳御座いません。ただ今、満席でして…。」
昨日から気づいていたのだが、このホテル、結構繁盛している様子。
我々が姉妹ホテルの古賀の井ホテルへ向かうシャトルバスに乗り込もうとしていた時、ちょうどチェックインラッシュだったらしくレセプションもエレベーターも混雑していた。
大浴場で入浴していても次々に人がやってきて、ああ、やっぱり宿泊客が多いんだなと感じさせた。

待ち時間の最中、娘らは中庭に出て花や水路に浮かぶ花びらを眺めて過ごした。
おかげで退屈する事無く、すぐに順番がやってきてテーブルへ。
朝食感想:
味、種類、ボリューム、文句無し。
なくなった料理の補充も迅速で、ご丁寧にも「○○をお持ちしました〜」という従業員のアナウンスが入る。
特筆すべきは和食の豊富さ、美味しさ。
特に美味しかったのは、サンマ(もしかすると太刀魚だったかも)の味醂干し。期待せず、何となく皿に盛ってきて食べただけだったので、口に含んだ時の味の良さには思わず「美味しい」という言葉がこぼれた。
それからジャコ大根も侮りがたし。こういうシンプルな料理を美味しいと感じさせるのは、良い素材を使っているからであろう。
新鮮さを計るための生野菜サラダも、とても鮮度が高かったし。
ジュースやパンの種類も豊富で、これでトマトジュースがあれば文句無しだったのだが。
それでも季節の物、地元の物と様々に用意されており、大満足!!!ご馳走様でした。

画像は我が配偶者の朝食。


コガノイベイホテル雑感
書き漏れがないように、気付いた点を箇条書きで。
・従業員の接客態度が抜群に良い
このホテルについて真っ先に挙げたいのが、それ。
テキパキとしつつ、客当たり柔らかく、丁寧で、接客の感じ良さはANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート以上だと思われる。子どもへの対応も文句無し、良い。
1月に宿泊した夢海游の接客が残念過ぎたから…ではなく、文句無しに抜群に良い。
レセプションのお姉さんも、その周辺をウロウロしていた責任者と思しきおじさんも、重たい荷物を運んでくれた上に入室後「ベッドはくっつけて端に寄せますか?」と素早くベッドを動かしてくれたベルガールのお姉さんも、夕食をとった神島の従業員の方々も、朝食の時待たせた事を食事完了後のお見送りの時にも「お待たせして申し訳御座いませんでした」と深々と頭を下げたウエイター・ウエイトレスさん達も、誰もがとても気持ちの良い態度で、滞在中をずっと気分良く過ごせた。
これは、従業員教育が徹底されているのだろうと推測。
コガノイベイホテル、古賀の井ホテル、川久ホテル…他にも幾つか、大きなホテルを持っているので、そういう面で徹底しているんだろう。
そうそう、露天風呂で出会った従業員さんも「こっちの方から新しいお湯が噴き出してますので、温かいですよ」なんて教えてくれた。
露天風呂では何度も従業員に遭遇したけれど、頻繁にお湯の温度チェックをし、露天ならではの落ち葉等の浮遊物を片付けていた。
これも好感触。


・禁煙エリアが広い
というか、喫煙エリアがないのでは?と思う。だからといって、そこかしこ煙だらけで、ヤニ臭くて敵わんというレベルではないが。
完全に確認したわけではないのだけれど、ティーラウンジの全てのテーブルの上に灰皿があったような気がする。
愛煙家が肩身の狭い思いをする等と言われるこのご時世で、こういう状況はかなり珍しいのではないだろうか。
思うに我々のような家族連れ客も多いけれど、慰安・飲酒目的のおじさん連中の宿泊客が多いのが喫煙エリアの多い理由なのではなかろうか。実際、夜の大浴場へ向かう時等、むんむんとお酒臭い息を撒き散らしながら歩くおじさん軍団数組とすれ違ったし。
家族客も大事だが、ああいうおじさん軍団客もまた大事な収入源なんだろう。

・ホテル施設
プール良し、中庭の雰囲気良しで、我が家の子どもらも大満足。

・韓国人多し
前日のとれとれ市場から気づいていたが、韓国人旅行客の姿が多く見られた。それはこのホテルでもそうで、夜に露天風呂に入った時等、私の周辺から聞こえてくる会話は全てハングル語だったという。
余談だが、韓国の方と日本人の区別の付け方:
お風呂の中バージョン:
体をタオルで隠すのが日本人。
ほら、見ろ!!!とばかりに素っ裸で歩いて行くのが韓国人。
以前韓国を旅して大浴場に入浴した時、タオルで前を隠しながら浴室へと入っていったら、先に入っていた人々の視線が一斉にこちらに来た。
韓国の人にとって、風呂場で己の体を隠すという行為は奇異に映るらしい。
以上、どうでもいい豆知識でした。
料理について少々落ちるような内容を記したけれど、他のレベルが高過ぎであって充分に美味しいと思う。
露天風呂も開放感が有り過ぎという、長所と短所背中合わせみたいな作りではあるが悪くない。
まぁ、とにかく接客が抜群で滞在中気分良く過ごせるという事と、眺望の良さは群を抜いているのがこのホテルのウリ・強みじゃないかな。
充分に人にお奨め出来るレベルのお宿。
ただ、私的・超個人的には、これが純粋な家族旅行だったらもっと楽しめたと思う………。

南紀白浜温泉コガノイベイホテル
和歌山県西牟婁郡白浜町3212-1
TEL0739-43-6000
FAX0739-43-5805
公式サイトhttp://www.coganoi.co.jp/bay/index.html


嫌な予感的中…アドベンチャーワールド
予告:途中より大幅に旅行記から脱線します。

ホテルの従業員に気持ち良く見送られ、2台のタクシーに分乗して本日の目的地であるアドベンチャーワールドへ向かう。
先ずは可愛いんだけれど料金が高くて押し難いペンギンの形をしたベビーカーを借りてから、イルカのショーを観戦。

イルカのショーは、あちこちの水族館で見ているけれど、一気に登場するイルカの数が圧倒的に多く、それらが一堂にジャンプして水槽を回るシーンは圧巻だった。
人馬一体…ならぬ、人海豚一体の芸は、どれも見事。
スタッフと共に潜ったイルカが、スタッフの足の裏を押して水面へと飛び出して来たり、人とイルカが輪になってクルクル回ったり。
へぇ、よく調教されているなぁと感心しきり。
が、しかし、我が家のようなちょっと小さい子どもには分かりにくい内容だったかも。
お次はパンダが居るエリアへ向かう。
パンダも人間の子どもも一緒だね。イングリモングリしながら遊んでいる姿が、我が家の娘達と重なったよ。
所で、ここでもネチネチ攻撃があったのだが、もう書いているとキリがないので割愛。
しかし、姑語録は記しておく。旅行記大脱線。


(ラクダも居ると騒ぐ私に)
「ラクダ?そんなの乗った事あるわよ。エジプトに夫婦8組で旅行した時に皆で乗って、月明かりの下を「月のぉ〜砂漠をぉ〜♪って歌いながらね……(以下延々とエジプト旅行のお話)。」
へぇ、そうなんですかぁ。凄いですねぇ。

(像の檻の前で)
「像?ケニアでいくらでも見たわ。それに像にも乗ったわよ。インドで。ラクダに乗るよりは怖くなかったわよ。だって、足場がちゃんと……(以下延々とインド旅行のお話)。」
えー、像にも乗ったんですかぁ。なんだか、怖そうなんですが。

(あ、ライオンだ!!!と騒ぐ私に)
「ライオン?まぁ、そんなの、ケニアにいくらでも居たもの。ケニアではね……(以下延々と南アフリカ旅行のお話)。」
へぇ、なんか怖そうなんですけど、凄いですねぇ。

(檻の中の大きな鳥を見て、何だろうこれ?と言う私に)
「大鷲だわね。ペルーで居たわよ。飛んでたわ。それでね…(以下延々と南アメリカ旅行のお話)。」
…あ、そうなんですか。

(大きな色とりどりのオウムに騒ぐ私に…)
「ああ、これならアマゾンで飛んできたわよ。川下りのボートみたいなのに乗ってね、それで…(以下延々とアマゾンド旅行のお話)。」
……へぇ。

(あれ、何?とラマを凝視する私に)
「ラマでしょ。そんなのもうアンデスの山の中で嫌というほど…(以下延々とインド旅行のお話)。」
…あ、そうなんですか……。




もうね、お腹イッパイ。
最初の幾つかまでは面白く話も聞いてはいたが、こうも次々と、目に入る動物と言う動物を、これも見た、あれも見た、本場で見た、その旅行では…と語られちゃ返事するのも鬱陶しくなるってのが本音でしょう。
だいたい、こういう場面でこういう切り返しかしない人、例え姑じゃなくっても、例え私が嫁じゃなくっても、「何なの?この人…」って嫌がられて当然じゃないかな。

舅が「子どもらが遊べる・楽しめるから」とこの南紀白浜を提案してきた時、凄く嫌な予感がした。
大丈夫なの?と心配になった。
だってそう、今記した通り、我がお姑様は、「動物が見たいなら、南アフリカに行けばいい」と本気で仰る方。
動物園の動物は偽物で、私は本場の本物を見てきた!!!と言って憚らない人ですもの。

価値観の相違…と一言で片付けてしまえばそれまでだけど、本場の本物の動物だとか、動物園の動物だとか、そんなの関係ないんじゃないかな、この場合。
子どもが喜ぶから、だから動物園に来ているんじゃないかな。
動物を見せる為に、本場の南アフリカまで子連れで旅行するほどセレブじゃないんだし。だから動物園なんじゃん。ケニアより安全でもあるし。
我々大人は、動物そのものがどうのこうのよりも、こうやって動物達を見て、戯れて喜んでいる子ども達を見るのが何より嬉しい、楽しみなんじゃないかな。
ほら、本場がどうこう言ってないで見てみなよ。はーちゃんが動物達に餌をやりたくって仕方なくって、その体を触りたくって仕方なくって、一生懸命動物達の後ろを追って歩いているじゃないか。
我々大人の動物園の楽しみ方って、そこにあるんじゃないかな。
それに姑と同じように世界あちこちを旅している舅だけど、彼は決して、「○○で見た」なんて一言も言わないじゃないか。



「この後、ペンギンの散歩があるんだって。」
昼食の最中、その後の行動を相談していた時に我が配偶者が提案した。すると、姑は……

「ペンギン?そーんなの、もぉ、喜望峰で本場の本物をいくらでも見たわよ!!!」
心底嫌そうな顔で、心底呆れたような顔で、まるでそんなのバカバカしいと言わんばかりに言い放った。
いや、まぁ、分かる、分かるよ。姑言う、本場の本物を目の当たりにしてきているんだもの、動物園の動物なんてペットショップのペットみたいなものなのだろう。
でも、でもさ・・・
この人に子ども中心の楽しみ方を望むのが無理な話というものなのだろうな。




そして語録はまだまだ続き……場面は王子動物園の「コアラ」に話が及んだ時の事。
「あーら、コアラなら名古屋で見たわよ〜。」

文化や歴史のない国・地域はお嫌いと常々仰っている我が姑。オーストラリアは、文化も歴史も無く、とんでもなくつまらない所なので旅した経験がないらしい。行く気も無いらしい。
しかし、どうしても「見た事がある」と主張したい様子。
そんな変な所で張り合わなくっても……。





動物園滞在中、ずっとこんな調子の姑にほとほと呆れ・疲れ、最後は彼女の話をロクに聞いていなかったのだが、もしかするとそれが気に食わなかったのか?
その後の私に対するネチネチがさらに強力になってしまったのは言うまでも無い。



我が家の娘達と動物達
お婆ちゃんと母親の間に流れる微妙な空気に気づく事も無く、子どもらはアドベンチャーワールドを満喫。
怖い物知らずの次女はーちゃんは、どんな動物にも触りたい欲求が湧くようで突進していく。
アヒルの群れに突っ込んでいった時は、いつか突かれるんじゃないかと冷や冷やした。

さて、子どもらが一番楽しそうな表情をしていたのがふれあい広場。
こういう小動物がいる場所では必ずあるのが有料の餌。
餌付け大好きな彼女達がこれを見逃すはずもなく、セッセセッセと小さな手のひらに乗せた餌を動物達の口元へと運ぶのでした。
が、しかし……
この日は天候が良かったのもあってか、広場には大勢の子ども達。
動物達はそんな子ども達にいくらでも餌を貰っていてお腹いっぱい。
餌を口元に運んで行っても、要らないよ〜とばかりに逃げて行く。
そんな事は理解出来ず、一生懸命動物の後を追う次女はーちゃん。「美味しいよ〜」と言いながら。
そうそう、こういうの。こういうのが楽しいのですよ。











その後も子どもらは、昨年末に産まれたペンギンの子どもと見つめ合ったり……
像さんに餌を食べさせたりと、楽しく過ごしたらしい。
というのも昼食後に子どもらと共に行動したのは我が配偶者だけで、義理両親はお土産を求めにショップへ行き、かくいう私も同じくお土産探しに戦線離脱。
そうそう、このアドベンチャーワールドのショップでお土産を購入しようと予定していたのだが、ここのショップには、動物物(ヌイグルミだとか、動物の図柄入りお菓子だとか)ばかりが陳列されており、地元のお土産は置いてはあるけれど前日のとれとれ市場の品揃いには遠く及ばず。
動物物よりも地元土産を所望していた私は、予定が大幅に狂ってしまった。

地元お土産買うなら、是非、とれとれ市場で。






スーパーくろしお パンダシート
もうちょっと遊んでいたいな、ちょっと物足りないな…といったタイミングでタイムオーバー。またも2台のタクシーに分乗し、自宅へ戻るべく白浜駅へと向かう。
動物達、お元気で。
さて、来る時はすっごくカッコ良いオーシャンアローだったが、帰りの電車はちょっとだけカッコ良いすーぱーくろしお。勿論帰路もグリーン車で。
(くどいようだが、費用は全て我が家持ち。お祝いですもの、頑張りました)
外観はちょっとだけカッコ良いスーパーくろしおであったが、車内はちょっと落ちる。オーシャンアローがゴージャスで快適ゆったり過ぎた。
しかし、スーパーくろしおには、←こんなシートが存在する。
このシートに子どもらを座らせ、写真を撮るためにわざわざ子どもら二人を引き連れて車内大移動する我が配偶者。ご苦労さん。
そして私もご苦労さん。
我が配偶者が立ち上がって去って行ってた途端、始まる姑さんのご自慢マシンガントーク。
アハハハハハハハハハハハハハハハハハ…ハァ………




「今度は、お爺ちゃんとお婆ちゃんのお家に遊びにおいで。」
別れ際、長女花を誘う舅。
だが、断る。いや、もう、ホント、勘弁。暫くお姑様はお腹いっぱい。ご遠慮願いたい。
というわけで、暫く姑さんとは接触致しません。(ここに宣言)


今回の旅行で痛感した。旅は、価値観の近い者同士、気心の知れた者同士と行かねば苦痛極まりないものなのだと。
まぁ、そんな調子の中での旅であっても、イイ感じのホテルだったねぇ〜と思い起こせるコガノイベイホテルは、とても良いホテルだったのだと改めて感じられる。
さて、我々家族の旅、次回は誰一人嫌な思いをする事無く、家族全員が楽しく行けるよう願うばかり。
いや、もう、ホント、旅は楽しく!!!(←涙目になりつつ)