2009.3月22日(日)-23日(月) ちっとも決まらない家族旅行に業を煮やし、長女の幼稚園・3月のスケジュールが発表されてそれらをスケジュール帳代わりに使っているカレンダーに書き込んだなら、我が配偶者の仕事の都合と照らし合わせて強引に日程決定。 「我が家の温泉旅行は、3月22日からに決定です!!!」と高らかに宣言。 そして私は、天橋立に行った事がないので、この関西の地にいる間に一度は行ってみたいと考えていると、気になっている温泉宿のURLを添えて告げた。 「ココとココなんて、どうだろう?」 だがしかし、我が配偶者の提案してきた行先、宿は伊勢方面。 いいけど、そこは、君が先日職場の方々と旅してきたばかりの方向そのものじゃないのか? 「子ども達を連れて行ってみたい所があるんだ。」 そう、ならば…と出掛けた今回の旅。まぁ、私は、伊勢方面も未体験ゾーンだし、いいでしょう。 伊勢うどん 「多分、一度食べたらもういい…って言うと思うよ。」 そう?でも、まぁ、いいんじゃない。郷土料理、名物なんだし、折角行くんだから一度は食べておきたいし。 嵐のような雨風の中、ようやく辿り着いた目的の店「名代 伊勢うどん 山口屋」。伊勢うどん初体験。 私は、あげ・かまぼこ・麩が乗った「かやくいせうどん650円」を、子ども達には「きつねいせうどん600円」を二人で分け合うように、我が配偶者は「肉いせうどん650円」を注文。 記憶力に不安を感じさせるおばちゃん店員、いや、お婆ちゃん店員に何度も注文の品を繰り返し伝える。 店構えも古い店だが、店員もやたら古い店である。 さて、この山口屋なるお店、伊勢うどん業界でも有名店であるらしく、店内の壁の至る所に芸能人らしきサインが記されてある色紙が貼ってあったり、取材を受けた時の模様などが写真入りで紹介されてあった。 「ママ、変な人がいるよ……。」 ヘタレ長女、店内の壁に掛かったお面に怯えている。 色紙やメニューに混じり、壁に掛かる木彫りのお面。 長女が怯える気持ちも分からなくない、確かになんか不気味だ。 さて、少々待った後に伊勢うどん登場。 *豪雨強風の中の店到着だったため、子ども達を店内に連れ込むのに精一杯でカメラを持参するのを忘れた。 よって少々写りのよろしくない携帯にての撮影画像です。 ドロっとした真っ黒の出汁に半分浸った麺。それは、まるで膨張したかのようにブニョっとした見た目。 上に乗っかった具もジューシーという言葉には程遠く、いかにも乾物!!!といった雰囲気。 これ、本当に美味しいのか……? 恐る恐る一口麺を口に含む。 ………見た目そのまま、ブニョブニョベタベタしている。 福岡のうどん麺もどちらかといえば柔らかい方だが、ここまでではない。 餅っぽいというわけではなく、単にブヨブヨなのが妙に不快だ。 そんなブニョベタな麺にべったりとまとわりつく濃い醤油味。 うーん、これは……… 「ママ、花、もうこれ要らない。美味しくない。」 疑問を抱きつつも黙々と食べていると、とりあえず自分の皿の分を平らげた長女が言う。 次女の様子を見ると、とりあえずは食べているものの、いつもの勢いがない。 我が家住処付近には、讃岐・大阪風・創作系と様々な味のうどん屋が沢山あるのだが、どこの店も非常に美味しい。 子どもらは、これらの店に行くと無我夢中で麺をすする、もっともっと!!!と貪り食う。 子どもは、正直だ。 名代 伊勢うどん 山口屋 〒516-0072 三重県伊勢市宮後1-1-18 TEL(0596)28-3856 FAX(0596)28-3856 営業時間:10:00〜19:00 定休日:木曜日(祝・祭日は営業) 子ども椅子:なし 子どもメニュー:なし 子ども用フォーク等:取り分け小皿のみ 煙草:禁煙 子どものために取り分け用の小皿はくれるが、子ども用のフォーク等は用意されていない模様。 人の好みはそれぞれで、きっとこのブヨブヨっぷりが堪らない!!!という人も存在するのだろうが、讃岐等のように麺にコシを求める人には敬遠されるうどんだと思う。 私は、もう二度と食べなくていいな。 嵐の中を宿へ向え!!! 我々家族の、家族旅行晴れ記録も遂にここでストップ。 前日、出発当日、どんなに酷い雨風であっても、出掛けてしまえば徐々に青空が広がりだす。 散々雨予報だったとしても旅行最中は一滴も降らないままで、しかし自宅付近に辿り着いて玄関の鍵を開けた瞬間にポツポツと冷たい物が落ちてくる。 そんな調子で一度だって降られた事がなかった。 所が今回は出発後段々と雨風は酷くなるばかりで、伊勢方面に到着した頃にはとてもじゃないが観光出来そうな雰囲気ではなかった。 必死に傘を風に持って行かれないよう踏ん張りつつ伊勢神宮を目指している人の姿も見掛けたが、子連れの我々がそんな真似するのはあまりにも無謀。 仕方なく全ての予定を中止し、そのまま宿へと直行する事にした。 そうそう、宿へ向かう途中、県道の脇に鹿がいたのを目撃!!!勿論、野生の鹿。 一瞬の出来事で画像には残せなかったが、道路脇の森の中からこちらに顔を出していた。 磯部わたかの温泉アジアンな温泉宿 「今、船着き場に到着したんですよ。ええ、チェックインにはまだ早いのは分かっているんですが、ロビーで結構ですので宿に入れていただければ…と。ええ、はい…。」 今回の旅でお世話になる「はいふう」は、わたかの島という島の中にあり、宿に向かうためには船に乗らなければならなかった。 今回の旅先、宿泊先を決めるにあたって、船に乗って宿へ行く…というのは、大きな決め手の一つ。 子ども達に船旅を楽しませてやろうという目論見。 だがしかし、あいにくの強風・大雨。船旅を楽しむ…なんて雰囲気ではない。 そんな天候を考慮してくれてか、チェックインには1時間程早いにも関わらず、快くお迎えの船を出してくれた。
露天風呂付き客室「和室りいふ1」
エステ シローダーラー初体験
極上の夕食!!!
何が一番美味しかった? 「……なんだろう、全部美味しかった。強いて言うなら刺身かなぁ。」 そうね、刺身美味しかった。玄海生まれで玄海育ち、魚は新鮮であるのが当然、美味しい刺身は食べ慣れている私も納得の一品だった。 でも、私は、蟹とフカヒレのスープが美味しかったかな。 じゃぁ、何が一番美味しくなかった? 「美味しくなかったものはないけど、この中で落ちるといえば……まぁ、お肉がもう少し厚かったら良かったかな。」 だいたい必ず、「これは美味しくなかったね」って一品があるんだけど、本当に全部美味しかった。 自分で言うのもなんだが、舌は結構肥えている方だと思う。それなりに美味しい物を知っている。 そんな我々夫婦が納得、大満足の夕食だった。 そしてこの記事を書くために、改めて食事の画像を見直す事になったのだけれども、あの美味しさが甦って「また食べたい!!!また行きたい!!!」と強く思ってしまったのであった。 朝の海と極上の朝食 カーテンを開くと、そこに真っ青な空と輝く海。 昨日の嵐とは打って変わった海の表情が眼下に広がっている。 居ても経ってもいられなくなって、起きぬけ一発早速の朝風呂を堪能。
「ネギ抜きのお味噌汁、すぐに出来ますから仰ってくださいね。」 ビックリした。 先ずは子ども達の分を確保せねばと食事が置いてあるエリアを物色徘徊している時、突然ウエイトレスに声を掛けられたのだ。 ネギが駄目な人だと顔を覚えられているんだもの、これを驚かざるして何を驚く。 数日宿泊滞在している客ならともかく、たった一泊しかしない客の食の好みをよく把握しているもんだな。 いやはや、脱帽。 さらば、はいふう!!!
カーナーピーナ やけに眺めの良いポイントが多くあるパールロードを通って一路鳥羽市へ。 途中、朝食を食べ過ぎでちっともお腹が空いていないのだけれど予定通りランチ。 肉料理「まつむら」の隣にあり姉妹店である「カーナーピーナ」へ。 こちらは、「まつむら」で使っているお肉をミンチにしてのハンバーグがウリなのだとか。
我が配偶者が子ども達を是非に連れて行きたかった場所…
「次こそ天橋立ですか?」 そう、元々この旅行は私が天橋立を見た事無いから行ってみたい…と言いだしたのが発端。 が、しかし…… 「いや、また「はいふう」でいいよ。また行きたい。」 「露天風呂付きの部屋であの料理であの料金なら良心的だよね。」 エースJTB露天風呂つきのお部屋*というパンフレットを見ながら次の旅先検討。しかし、このパンフレットを見る限り、「はいふう」よりも興味をそそるお宿は見つからない。 まぁ、旅の予算を引き上げれば、もっといい宿はいくらでも見つかるんだろうけどね。 「一回ここまで満足しちゃうと、次がなかなか難しいよね。」 確かに………でも、きっと、なんだかんだ言いながら、また別の所に行っちゃうんだろうな。 さて、大満足だった今回の我々の旅、次の旅先は何処へなるのやら。そして、いつになるのやら。 *今回の宿泊、我々はこのパンフレット・ツアーを利用しておりません。このパンフレットの表紙にはいふうのお風呂が使われています 追記: 我々が宿泊したホテル、「はいふう」が存在する渡鹿野島(わたかのじま)が、実は、【いわくつき】の島であるという事実を知ったのは旅を終えてずい分経った後でした。 正直言うと、もし、旅に出る前、旅先を決める段階でこの事実を知っていたのなら、おそらく真っ先に行く先リストから外したんじゃないかと思います。 あまり気持ちの良い話ではありませんし、何より家族連れで訪れるのに相応しくないと判断したでしょう。 しかし実際に訪れてみて、家族連れに相応しくない雰囲気であった…とか、ホテルの雰囲気が怪しく、宜しくないだとか、そういう事は微塵もありませんでした。 ホテルの雰囲気・従業員の接客に怪しさは一切なく、寧ろ非常に好感を持てるものでした。 小さな子どもを伴った家族連れに心地良い空間で、その上、このお値段でこの料理、宿泊部屋のグレードは、文句のつけどころがないとすら思える程でした。 (このご時世故、そちら方面の商売だけでは厳しく、そちら方面外の客を呼び込もうとするが故の料金設定なのか?とも思いますが) ホテルの外を出て島内観光をしたのなら、また感想も違ってきたのかもしれません。 が、ただ一つ言えるのは、「このホテルに関しては、そういう【いわく】を感じさせる事なく、楽しい一時を過ごせる宿である」…という事です。 今後、子連れでこの「はいふう」を旅する予定の方々のために、追記させていただきました。 2011.03 |