伊勢志摩/磯部わたかの温泉 はいふう
2009.3月22日(日)-23日(月)

ちっとも決まらない家族旅行に業を煮やし、長女の幼稚園・3月のスケジュールが発表されてそれらをスケジュール帳代わりに使っているカレンダーに書き込んだなら、我が配偶者の仕事の都合と照らし合わせて強引に日程決定。
「我が家の温泉旅行は、3月22日からに決定です!!!」と高らかに宣言。
そして私は、天橋立に行った事がないので、この関西の地にいる間に一度は行ってみたいと考えていると、気になっている温泉宿のURLを添えて告げた。

「ココとココなんて、どうだろう?」
だがしかし、我が配偶者の提案してきた行先、宿は伊勢方面。
いいけど、そこは、君が先日職場の方々と旅してきたばかりの方向そのものじゃないのか?

「子ども達を連れて行ってみたい所があるんだ。」
そう、ならば…と出掛けた今回の旅。まぁ、私は、伊勢方面も未体験ゾーンだし、いいでしょう。




伊勢うどん

「多分、一度食べたらもういい…って言うと思うよ。」
そう?でも、まぁ、いいんじゃない。郷土料理、名物なんだし、折角行くんだから一度は食べておきたいし。

嵐のような雨風の中、ようやく辿り着いた目的の店「名代 伊勢うどん 山口屋」。伊勢うどん初体験。
私は、あげ・かまぼこ・麩が乗った「かやくいせうどん650円」を、子ども達には「きつねいせうどん600円」を二人で分け合うように、我が配偶者は「肉いせうどん650円」を注文。
記憶力に不安を感じさせるおばちゃん店員、いや、お婆ちゃん店員に何度も注文の品を繰り返し伝える。
店構えも古い店だが、店員もやたら古い店である。
さて、この山口屋なるお店、伊勢うどん業界でも有名店であるらしく、店内の壁の至る所に芸能人らしきサインが記されてある色紙が貼ってあったり、取材を受けた時の模様などが写真入りで紹介されてあった。

「ママ、変な人がいるよ……。」
ヘタレ長女、店内の壁に掛かったお面に怯えている。
色紙やメニューに混じり、壁に掛かる木彫りのお面。
長女が怯える気持ちも分からなくない、確かになんか不気味だ。


さて、少々待った後に伊勢うどん登場。


*豪雨強風の中の店到着だったため、子ども達を店内に連れ込むのに精一杯でカメラを持参するのを忘れた。
よって少々写りのよろしくない携帯にての撮影画像です。


ドロっとした真っ黒の出汁に半分浸った麺。それは、まるで膨張したかのようにブニョっとした見た目。
上に乗っかった具もジューシーという言葉には程遠く、いかにも乾物!!!といった雰囲気。

これ、本当に美味しいのか……?
恐る恐る一口麺を口に含む。
………見た目そのまま、ブニョブニョベタベタしている。
福岡のうどん麺もどちらかといえば柔らかい方だが、ここまでではない。
餅っぽいというわけではなく、単にブヨブヨなのが妙に不快だ。
そんなブニョベタな麺にべったりとまとわりつく濃い醤油味。
うーん、これは………


「ママ、花、もうこれ要らない。美味しくない。」

疑問を抱きつつも黙々と食べていると、とりあえず自分の皿の分を平らげた長女が言う。
次女の様子を見ると、とりあえずは食べているものの、いつもの勢いがない。
我が家住処付近には、讃岐・大阪風・創作系と様々な味のうどん屋が沢山あるのだが、どこの店も非常に美味しい。
子どもらは、これらの店に行くと無我夢中で麺をすする、もっともっと!!!と貪り食う。
子どもは、正直だ。



名代 伊勢うどん 山口屋
〒516-0072 三重県伊勢市宮後1-1-18
TEL(0596)28-3856
FAX(0596)28-3856
営業時間:10:00〜19:00
定休日:木曜日(祝・祭日は営業)
子ども椅子:なし
子どもメニュー:なし
子ども用フォーク等:取り分け小皿のみ
煙草:禁煙

子どものために取り分け用の小皿はくれるが、子ども用のフォーク等は用意されていない模様。
人の好みはそれぞれで、きっとこのブヨブヨっぷりが堪らない!!!という人も存在するのだろうが、讃岐等のように麺にコシを求める人には敬遠されるうどんだと思う。
私は、もう二度と食べなくていいな。




嵐の中を宿へ向え!!!

我々家族の、家族旅行晴れ記録も遂にここでストップ。
前日、出発当日、どんなに酷い雨風であっても、出掛けてしまえば徐々に青空が広がりだす。
散々雨予報だったとしても旅行最中は一滴も降らないままで、しかし自宅付近に辿り着いて玄関の鍵を開けた瞬間にポツポツと冷たい物が落ちてくる。
そんな調子で一度だって降られた事がなかった。

所が今回は出発後段々と雨風は酷くなるばかりで、伊勢方面に到着した頃にはとてもじゃないが観光出来そうな雰囲気ではなかった。
必死に傘を風に持って行かれないよう踏ん張りつつ伊勢神宮を目指している人の姿も見掛けたが、子連れの我々がそんな真似するのはあまりにも無謀。
仕方なく全ての予定を中止し、そのまま宿へと直行する事にした。
そうそう、宿へ向かう途中、県道の脇に鹿がいたのを目撃!!!勿論、野生の鹿。
一瞬の出来事で画像には残せなかったが、道路脇の森の中からこちらに顔を出していた。




磯部わたかの温泉アジアンな温泉宿

「今、船着き場に到着したんですよ。ええ、チェックインにはまだ早いのは分かっているんですが、ロビーで結構ですので宿に入れていただければ…と。ええ、はい…。」
今回の旅でお世話になる「はいふう」は、わたかの島という島の中にあり、宿に向かうためには船に乗らなければならなかった。
今回の旅先、宿泊先を決めるにあたって、船に乗って宿へ行く…というのは、大きな決め手の一つ。
子ども達に船旅を楽しませてやろうという目論見。
だがしかし、あいにくの強風・大雨。船旅を楽しむ…なんて雰囲気ではない。

そんな天候を考慮してくれてか、チェックインには1時間程早いにも関わらず、快くお迎えの船を出してくれた。
車を降り、荷物と子どもらを抱え、海風に吹っ飛ばされそうになりながら、大雨にびちょ濡れになりながら、船着き場のバラック小屋みたいな待合所に駆け込む。
それにしても、本当に凄い雨風だ……




画像は、待合所から見えるわたかの島。
待合所そのもののや、お迎えの船の画像は、こんな天候のためカメラに収める事が出来ず…
迎えに来てくれた小さな船に乗り込み一路宿を目指す。
桟橋から船に乗り込むまでが大仕事。
荷物を持ち、飛ばされそうになる4歳児と共に転がり込むようにして乗船。
それにしても、凄い揺れだ……。
この辺の海は、いりくんでいてあまり荒れない海域の筈なんだが……
船だと興奮気味の4歳児と訳が分からずきょとんとしている1歳児を乗せ、乗船時間僅か3分程度で宿到着。
まぁ、1歳児と4歳児にはこのくらいで丁度いいでしょう。

画像向かって右側は、本館である福寿荘
左側が我々の宿泊する「はいふう」。
「花、しっかり!!!頑張って、もうちょい!!!」

宿専用の桟橋に到着したが、ここでも吹っ飛ばされそうになり、海に落ちそうになる。
そんな状況に半泣きの長女に激を飛ばし、必死に宿の建物を目指す。
楽しい筈の船の移動がこんな羽目になるとは。


画像は、ようやく辿り着いた宿の喫茶スペース兼レセプションから眺める船着き場。
海を眺められるウッドデッキにはテーブルと椅子が置かれていて、天気が良ければどんなに気持ち良く過ごせるだろうかと想像をかきたたられる。
「まぁ、大変大変!!!」
出迎えてくれたのは、温泉宿にありがちな年配女性の仲居さんではなく、学校卒業したてといった雰囲気の若いお姉さん。
その服装もそうだが、温泉宿というよりは、カジュアルなホテルのホテルウーマンといった雰囲気。
宿そのものも温泉旅館っぽくなく、ホテルと温泉旅館の中間。BGMは、バリっぽい曲が流れている。
なんだか不思議な雰囲気だ。
体を拭いてもらった後、ハーブティとクッキーを頂き、そのまま部屋へと通してもらう。
本来のチェックインまでまだ時間があるというのに、嬉しい対応だ。
さて、お部屋。
アジアンテイスト…を謳っているはいるが、極々普通の和室のお部屋。
正直、どこがどうアジアンなのか、よう分からん。
部屋の扉は、やたら重くてシティホテルを彷彿させるギギィーっという大きな音がする鉄製の開閉式のもの。
しかし、一歩室内に入ると至って普通の和室という不思議な作り。
まぁ、しいて言えば廊下のちょっとした所にバリっぽい蛙の置物が置いてあったりする事か。
和洋折衷プラスバリ風味の宿。
そういう印象を受けた。
でも、まぁ、部屋は悪くない。寧ろ、良い。
全室露天風呂付きがウリのこのお宿だが、風呂釜も大きいし、部屋のこのお風呂も勿論温泉。
泉質ナトリウム・カルシウム塩化物温泉のお湯で、舐めると少々しょっぱかった。
ウキウキ気分で早速お湯を張る。
お風呂の向こうに広がるのは、荒れる海。
これで天気が良ければ言う事なしなのだが。
所で今回、アジアンテイストのお宿で、なおかつ食事はレストランという事で、だったらとことんエスニックな雰囲気を味わおうと洋室の「あくあ2」で宿泊を申し込んだのだが、子連れは和室のみの受け入れになりますとの事でこちらの和室「りいふ1」が宛がわれた。
なので、もしかすると、洋室だったらアジアンな雰囲気を満喫出来たのかもしれない。




部屋には色んな種類のフレーバーティーのティーパック(無料)が置いてあり、お風呂上がりの一杯は格別だった。
それぞれ思い思いに宿滞在を楽しむ子ども達。
長女は、私と共に温泉を堪能した後、宿の浴衣に着替えた。
こちらの宿、子ども用の浴衣だけでなく、像のイラストが描かれた藁の子どもスリッパも用意されていて、それは使用後大人用と共に自宅へ持ち帰って良いとの事。
さらに大人に限っては、就寝用のパジャマが部屋着用の浴衣とは別に用意されており、これが大変着心地・肌触りが良かった。
我が配偶者は、このパジャマがとても気に入ったようで購入も考えていたようだが、売店にて同じ物が販売されていたのでチェックしてみたのだが、お値段8,000円との事であっさり購入を見送る。
折角なので、お部屋以外のお宿施設案内を……



こちらの画像は、夜のレストランエリア。
やっぱり、どこがアジアンなのかよく分からない。
BGMは、間違いなくバリっぽいのだが。
まぁ、雰囲気が非常に良いので良いでしょう。
夕食後、宿内探索に出掛けた時の画像。
本館である福寿荘には、当然露天の大浴場や、有料の貸し切り露天があり、我々と同じくはいふうに宿泊した客もそれらの施設を利用できる。
また、この時期にはまだ利用出来ないが、子ども向けのプールもある。
さらには島内に海水浴場もあり、部屋から確認した所その透明度もなかなか。
子連れで夏場に旅するのも良いかもしれない。

それにしても、船着き場、桟橋にあるライトアップの雰囲気がタヒチやモルディブを思い出させる。
画像変わって、リラクゼーションルーム。
お宿のサイトには掲載されていなかったが、バリっぽい絵画が壁一面に飾られ展示販売されている。
マッサージチェア(勿論無料)が2台設置してあり、ここでもバリっぽいBGMが流れていてそれを聞きながら「うぅ〜、いい気持ち〜」と唸り声を上げる事が出来る。
リラクゼーションルームの広いベランダ。
画像は、到着当日とは打って変わってピーカンに晴れた翌日撮影したもの。
眼下に広がる海が美しい。


露天風呂付き客室「和室りいふ1」

「ママー、雨がビューって入ってくる!!!寒いよぉ。」
「肩まで浸かって我慢しなさい!!!」

強風・大雨ものともせず、到着後早々に温泉を堪能。
荒れる海を眺めながら、長女と二人まったり。

「お風呂のお湯は、温泉じゃないから…って言わなくていいから、わたしも嬉しいね!!!」
我が配偶者の言う通り、お湯が温泉か否かってのは、非常に重要。
半年前、次女の誕生日に出掛けた同じく露天付き部屋の宿は、部屋のお風呂が温泉じゃなかったからなぁ。
今回、お部屋のお風呂が温泉だったからと、モリモリ、モリモリお風呂に入りまくった。
私は、滞在中、なんと7回もこの部屋のお風呂に入った。
なんたって、部屋にお風呂があると、ちょっと入ろうかな…とバっと脱いで、サッと入れるから良い。
「一緒に入る〜」と言いながら付いてきたにも関わらず、「もう出ようよ〜」と我がまま気まぐれ三昧の長女がいようとも、「だったら一人でさっさとあがりな!!」と済ませられて良い。
子どもらが寝静まった後、「さーて、入っちゃおうかなぁ♪」で入れるから良い。
温泉露天風呂付き部屋、万歳!!!
ああ、そういえば、次女はこれが温泉デビューだ。
画像は、朝風呂の光景。ピーカンの空と美しい海。扉を開け放ち、それらを眺めながら入るお風呂、最高!!!


エステ シローダーラー初体験

事前にエステメニューをチェックしていた所、施行料金がややお高めだったのでパスしようと思っていたのだが、ヘッドスペシャルなるメニューにミニ・シローダーラーが付いているとの事でさくっと予約。

ちなみにこちらのサロン、愛知県内に店舗を持つアーユルヴェーダ・Somaなるお店の直営店なのだとか。
宿内でもオイルの販売をしており、私は、「調和」なる懲りに良いというオイルを購入した。
早速自宅で試してみたが、何やらスパイシーな香り……自分がカレーになったかのような気分が味わえた。
この匂いが血行を良くさせるのだろうか。

感想:
第三の眼があると言われるオデコの中心部にオイルを垂らしていくのだが、これが気持ち良いというよりくすぐったい!!!
そして血行がよくなっている所為だろうか、やけにオイルが熱く感じられてしまう。
そしてこのシローダーラーだが、一度の試行ではさほど効果を期待出来ないのだと、この旅行記を書くに当たって色々調べていた帰宅後に知る。
ミニのお試し程度じゃ、その良さは分からないって事か……
頭部・顔・デコルテ・腕へのマッサージは文句なし。
試行部分は、オイルを馴染ませるので化粧・ヘヤムース等は落としておいた方が良し。その方がオイルの浸透も良くなる。
ただしエステシャンの腕はよくても、環境はあまりよろしくない。
喫茶スペースで話し込む人の声や、隣の試行台での会話、サロンに掛かってきた電話が丸聞こえである。
私がマッサージしてもらっている最中、宿内の散歩に出掛けたという我が子ども達の声も勿論聞こえた。
どっかで聞いた事のある宇宙語を喋る子がいるなと思っていたが、やっぱり次女はーちゃんだったわけだ。

客の入りは上々のようで、私が予約した4時ジャストは私以外の客の姿は見られなかったけれども、その後続々と来店。
中には電話で断られている人もいたので、興味のある人は宿到着後すぐに予約の電話をした方がよさげ。

さて、エステとは違うのだが、美容に関するこの宿のサービスの話。
こちらのお宿「はいふう」では、メイク道具の無料貸し出しを行っている。
だったら使わせてもらおうとメイク道具を持参せず、朝食後にフロントに申し出て、お宿曰く「プロ仕様のメイクセット」をお借りした。
感想:
どこがどうプロ仕様なのか……
色が沢山あるというのを指してのプロ仕様なのかもしれないが、普段から様々な小技を使い、色身を重ね合わせて顔を作っている私には、物足りない。
ブラシも大ぶりな物が一本あるだけで、使いづらい事この上なし。
さらに使ってみたいと思う色は殆ど使われているし、何よりカラーラインアップ・質感が流行遅れを否めない
それでも試行錯誤で顔を完成させたが、微妙に古臭い仕上がり。

拘りのない人にとっては、荷物も減らせて良いサービスかもしれないが、私のように拘る人・顔を作る必要がある人にはお奨め出来ない。


極上の夕食!!!

はいふうを予約するにあたって、真っ先にお願いしておくと良い事

●夕食開始時間は、18時と20時
小さな子どもがいる家庭は、早めに18時で希望を出しておくべし。
繁忙期等は、18時開始がすぐに満杯になる様子。
●個室をお願いすべし
レストランには、幾つか個室がある。こちらも早めにお願いしないと満杯になる様子。
我々が通されたのは、畳の上にテーブルがあるという不思議な部屋。
個室にはこのような和室タイプの部屋と、通常のテーブル席での個室があるタイプ。こちらは海側に面しているので眺望が良さそうだった。
●嫌いな食材は、予約時に申し出るべし
さて、畳にテーブルがあるという不思議な部屋だったが、1歳児持ちの我が家には、丁度良かった。
さらに玩具が幾つも置いてあったのも非常に良かった。
おかげで子どもらは、退屈する事無く夕食の2時間を大人しく過ごしてくれた。
長女用のお子様メニュー

部屋良し、温泉良し、ロケーション・眺望良し、食事良し……と文句のつけどころがない宿であったが、今一つというか、納得出来ないのが子ども料金。
3歳〜5歳の子どもは、子ども料理付き布団有りで宿泊料金大人の50%。
大人の料金の半分を払っているので、どれだけ豪勢なお子様料理が出てくるものかと期待したのだが。これには正直、ガッカリ。

さらに言うと、6歳〜11歳は大人と同じ食事で大人料金の70%なんだとか。
金額云々よりも、6歳で大人と同じメニューって無茶だと思うんだが……
気を取り直して、極上の夕食!!!

食前酒:季節の果実酒という事で、苺のお酒(画像無し)
オードブル:志摩の海幸と春野菜のカルパッチョ仕立

美味しい!!!
もう美味しいとしか言いようがない。魚が新鮮なのは言うまでもなく、野菜の鮮度も抜群。
そして何より驚いたのは、食前酒も美味しかった事。妊娠以来アルコールを口にしなくなった私だが、このお酒はとても美味しく頂く事が出来た
お造り:伊勢海老、初かつお、志摩産ホラ貝
それから本日の地魚お好みの魚を2品選べるという事で、我が家は「ヒラメ」と「金目鯛」をチョイス

もう何も言う事はない。ただ、美味しい。
実は私は、かつおが苦手なのだが、何の苦もなく、いや、非常に美味しくこの初がつおをいただく事が出来た。
そして魚だけでなく、醤油やツマを食べる為に用意されたドレッシングも美味しくて驚く。
我が配偶者が言うには、ワサビも美味しかったとか。
選べる魚だが、我々がチョイスしたヒラメと金目鯛の他には石鯛、カンパチ等があった。
スープ:蟹入りフカヒレスープ

美味しくないわけがない。
ひたすら、「美味しい、美味しい」を連呼しながら食べる。
フカヒレ、久しぶりに食べたなぁ。
中華:伊勢海老ニンニク蒸し

結構ニンニクが強かったのだが、これまた私はニンニクがあまり得意ではない。
にも関わらず、当然美味しい。
付け合わせの青梗菜も、やっぱり美味しい。
我が配偶者は途中から黒酢を垂らして食べていたが、これも料理によく合って美味しかったとの事。
肉料理:和牛ロースステーキスービーズオニオンコンフィと季節野菜添え

美味しい。
所で私は、ネギ、玉ネギ、ワサビ、辛子が大の苦手なので事前にその旨宿には伝えてあったのだが、これらが徹底的に料理から排除されていた。
肉の上の白いソースがスービーズオニオン。私の分には、これが乗っていなかった。
この苦手な食材に関する気配りは、翌日の朝食時にも発揮される事となる。

スービーズとは、タマネギを色づけないように白く炒めソースを加えたもの。
一品:甘鯛の桜蒸し

美味しい。
具そのものも美味しいが、出汁が抜群に旨い。
我が配偶者は、トロミのついた出汁部分も残らず食していた。
お食事:浅利と新筍炊込みご飯、あおさ汁、香の物

美味しい!!!
浅利の出汁がきいたご飯が美味しいのは説明するまでもないが、この普通のあおさの味噌汁が「え?なんでこんなに美味しいの?!」と目を丸くしてしまう程に美味しい。甘鯛の桜蒸し同様、出汁が良いんだろうか。
そして香の物も美味しい。
とにもかくにも、美味しいものばかり。
デザート:シェフ特製本日のデザート、ティラミス、カボチャのシフォンケーキ、各種フルーツ
コーヒー又は紅茶

美味しい…
我が配偶者が言うには、このティラミスは過去に食べたティラミスの中でも飛びぬけて美味しいとの事。
そしてフルーツまでが文句なく美味しい。
コーヒーに関しては、悪くないとの事。
デザート:子ども用、カボチャのシフォンケーキ、プリンアイスクリーム、各種フルーツ
カルピス

プリンアイスクリームを半分食べたのだが、これが地団太踏みたくなる程に美味しかった。

最後の最後まで美味しいものばかり。
美味しいもののオンパレード。
これは、参りました…と言うしかない。

何が一番美味しかった?
「……なんだろう、全部美味しかった。強いて言うなら刺身かなぁ。」
そうね、刺身美味しかった。玄海生まれで玄海育ち、魚は新鮮であるのが当然、美味しい刺身は食べ慣れている私も納得の一品だった。
でも、私は、蟹とフカヒレのスープが美味しかったかな。

じゃぁ、何が一番美味しくなかった?
「美味しくなかったものはないけど、この中で落ちるといえば……まぁ、お肉がもう少し厚かったら良かったかな。」
だいたい必ず、「これは美味しくなかったね」って一品があるんだけど、本当に全部美味しかった。


自分で言うのもなんだが、舌は結構肥えている方だと思う。それなりに美味しい物を知っている。
そんな我々夫婦が納得、大満足の夕食だった。
そしてこの記事を書くために、改めて食事の画像を見直す事になったのだけれども、あの美味しさが甦って「また食べたい!!!また行きたい!!!」と強く思ってしまったのであった。


朝の海と極上の朝食


カーテンを開くと、そこに真っ青な空と輝く海。
昨日の嵐とは打って変わった海の表情が眼下に広がっている。
居ても経ってもいられなくなって、起きぬけ一発早速の朝風呂を堪能。


さて、朝食は朝の8時から。
これは、ちょっと遅いのでは…
案の定、8時数分前にはレストラン前にゾロゾロと宿泊客が集まっていた。
腹ペコ我が家族は、一番乗りでレストランに乗り込む。
そしてそんな我々家族が案内されたのは、なんと、これまた個室。
夕食は個室でお願いしていたが、まさか朝食までも個室を用意して頂けるとは…。
しかも朝食エリアの個室は、我々が使用しているこの部屋一室のみの様子。
さらにこの個室からの眺めが抜群。
あいにく良い画像が撮れなかったが、朝の海を眺めつつ採る朝食の美味しい事よ…
朝食はビュッフェスタイル。
で、これがまた美味しい!!!
ベーコンやウィンナー、パン等の洋食も美味しいのだが、和食の美味しさったら文句なし抜群。
私は、アジがあまり好きではないのだが、シェフがその場で焼いてくれていたこのアジの開きはとても美味しく頂く事が出来た。
あおさの佃煮、出汁巻き卵、お漬物、渡り蟹の殻が入ったお味噌汁、お粥…どれもこれも美味しくって、朝から食べに食べて食べまくって、お替りしまくってしまった。

それにしてもこの美味しさ、オカズの種類の豊富さ、素晴らしい!!!
所で………

「ネギ抜きのお味噌汁、すぐに出来ますから仰ってくださいね。」
ビックリした。
先ずは子ども達の分を確保せねばと食事が置いてあるエリアを物色徘徊している時、突然ウエイトレスに声を掛けられたのだ。
ネギが駄目な人だと顔を覚えられているんだもの、これを驚かざるして何を驚く。
数日宿泊滞在している客ならともかく、たった一泊しかしない客の食の好みをよく把握しているもんだな。
いやはや、脱帽。


さらば、はいふう!!!

朝食後、パンパンに膨れたお腹をものともせず最後の温泉、入浴。
この宿のチェックアウトは11時、食後にバタバタしなくても良いのは素晴らしい。





入浴後、荷物をまとめ子どもらと荷物を抱えチェックアウト手続きのためエントランスへ。
昨日は嵐の中の到着でそれどこではなく気づかなかったが、玄関には大変美しい花が飾られていた。
船が出港するまでの僅かな時間、子どもらと共に建物周りを散策。
海はすぐそこだし、天気はいいし、何も言う事はない。







画像は船着き場から見たホテル入口。
「あのお船に乗るのぉ?」
船着き場にやってきた船を見て、長女花が興奮気味に言う。
そんな嬉しそうな表情の娘の隣で、「ああ、もう帰らなきゃいけないのか…」と少々がっかりの母である私。
アジアンというよりは、和洋折衷にバリ風味ちょっぴり加算…といった感じのお宿という印象。
アジアンチックな雰囲気を特に好んでいるわけではない我々家族だが、「絶対また来たい!!!」と思わせる宿だった。
海が目の前という立地良し、お風呂良し、食事良し、宿の人々の対応良しと萎えるポイントがほぼない宿なのだから、それも当然か。

部屋付き露天があるのでラブラブ夫婦・カップルでの宿泊にも適しているが、全室に液晶テレビとDVDプレイヤーが完備されていて、DVDソフトの無料レンタルサービスもあり、玩具も貸し出しのサービスもありで子連れも良しの宿だと言えよう。
船着き場の桟橋で、責任者と思われる恰幅の良い男性と北村一輝似のホテルマンに深々と頭を下げられる中、出港。
僅か3分の船旅なれど、この光景がリゾート気分を増幅させてくれるよなぁ。
アジアンな温泉宿「はいふう」
住所:三重県志摩市磯部町渡鹿野524
TEL:0599-57-2255
公式サイト:http://www.hai-fu.jp/









画像は船旅を楽しむ次女はーちゃん。当時1歳6ヶ月


カーナーピーナ

やけに眺めの良いポイントが多くあるパールロードを通って一路鳥羽市へ。
途中、朝食を食べ過ぎでちっともお腹が空いていないのだけれど予定通りランチ。
肉料理「まつむら」の隣にあり姉妹店である「カーナーピーナ」へ。
こちらは、「まつむら」で使っているお肉をミンチにしてのハンバーグがウリなのだとか。

さくっと感想。
肉屋さんの肉を使っているとだけあって、肉質も軟らかく、脂の旨味もしっかりあって良い。
だがしかし………
これは、あくまでも自分の食の好みの問題なのだが、如何せん玉ネギが主張し過ぎ。
ざっくりと粗めのみじん切りで、水に晒していないのか匂いも味も食感も玉ネギが苦手な私にはキツ過ぎた。
子どもらの食事を作るようになり、ある程度は食べられるようになった玉ネギだが、これは無理。
半分以上を次女と我が配偶者に食してもらう。
と、まぁ、玉ネギが苦手な私の感想はこのくらいにして、普通に玉ネギを食する我が配偶者の感想。
「折角の美味しいお肉なのに、ソースの味が濃くて勿体ない」
なるほど、玉ネギ嫌いな私にとっては、この濃いソースで苦手な味を少しでも誤魔化せるので寧ろ良かったのだが、そうでない人にとっては、この濃いソースは邪魔なだけらしい。
まぁ、いずれにせよ、我々家族が再びこの店を訪れる事はないだろう。


三重県鳥羽市大明東町20-4
電話:0599-25-5758
ランチ:11:30〜16:00
ディナー:17:00〜21:00
定休日:水曜日
公式サイト:
http://www.niku-matsumura.co.jp/khana/index.html


我が配偶者が子ども達を是非に連れて行きたかった場所…

狭い・暗い・汚い・古い・魚の種類が少ない……私が幼稚園児だった頃に訪れた大分の水族館(大分マリーンパレス、現在は綺麗になっているそうです)を思い出させるような所。
そこはかとなく、昭和の香りが漂う…。
水槽のガラスには、「新学期」等という文字が貼り付けられ、一体それが魚と何の関係があるのかと首をかしげてしまいたくなる。
また、大きく「八百屋」と書かれた水槽があり、水族館で八百屋???と頭の中をクエスチョンマークでイッパイにしながら近寄ってみると、そこには草食の魚達がいた。
さらにまた、「ムニエル」と書かれた水槽には、鯛がおり、水槽の底にはお皿が沈んでいた。
はたまた、「プラチナ」と記され、プラチナに関する蘊蓄が述べられている水槽には、小さなボックスフィッシュが何匹か泳いでいるだけで、これのどこがどう「プラチナ」なのかと小一時間問い詰めたくなった。
それらの謎のポップや突拍子もないディスプレイは、全て 古さや貧相さを誤魔化すための苦肉の策だと理解出来るのだが、返ってそれが物悲しさを誘ってしまう。
そういえば1ヶ月程前にNHKの「えいごであそぼ」のコーナー、毎週金曜日を担当するエリックがここを訪れてイルカと遊んでいたっけな。
よくまぁ、全国ネットのテレビ番組がこんな所に来たもんだと感心してしまう。
それが二見シーパラダイス。
ここが我が配偶者が子ども達を是非に連れて行きたかった場所らしい。

「イルカとキャッチボールが出来るのはココだけだし、動物との距離がこんなに近いのも他にはないよ!!!それに入園料も安いし!!!」
熱く語る我が配偶者だが……よくぞまぁ、ここに二度も足を運ぼうと思ったもんだと感心する。(我が配偶者、職場の人々との旅行でこの水族館をつい先日訪れたばかり)

入場券は、ファミリーマートのファミポート、もしくはローソンンのロッピーで購入すれば大人200円引きになります。(JTB取り扱い)

二見シーパラダイス
三重県伊勢市二見町江580
電話:0596-42-1760
開館時間:8:40〜17:00(季節により延長有)
料金:大人1300円 小人(小・中学生)600円 幼児(3歳以上)300円
駐車場:有料

「次こそ天橋立ですか?」
そう、元々この旅行は私が天橋立を見た事無いから行ってみたい…と言いだしたのが発端。
が、しかし……

「いや、また「はいふう」でいいよ。また行きたい。」
「露天風呂付きの部屋であの料理であの料金なら良心的だよね。」
エースJTB露天風呂つきのお部屋*というパンフレットを見ながら次の旅先検討。しかし、このパンフレットを見る限り、「はいふう」よりも興味をそそるお宿は見つからない。
まぁ、旅の予算を引き上げれば、もっといい宿はいくらでも見つかるんだろうけどね。

「一回ここまで満足しちゃうと、次がなかなか難しいよね。」
確かに………でも、きっと、なんだかんだ言いながら、また別の所に行っちゃうんだろうな。


さて、大満足だった今回の我々の旅、次の旅先は何処へなるのやら。そして、いつになるのやら。

*今回の宿泊、我々はこのパンフレット・ツアーを利用しておりません。このパンフレットの表紙にはいふうのお風呂が使われています


追記:
我々が宿泊したホテル、「はいふう」が存在する渡鹿野島(わたかのじま)が、実は、【いわくつき】の島であるという事実を知ったのは旅を終えてずい分経った後でした。
正直言うと、もし、旅に出る前、旅先を決める段階でこの事実を知っていたのなら、おそらく真っ先に行く先リストから外したんじゃないかと思います。
あまり気持ちの良い話ではありませんし、何より家族連れで訪れるのに相応しくないと判断したでしょう。
しかし実際に訪れてみて、家族連れに相応しくない雰囲気であった…とか、ホテルの雰囲気が怪しく、宜しくないだとか、そういう事は微塵もありませんでした。
ホテルの雰囲気・従業員の接客に怪しさは一切なく、寧ろ非常に好感を持てるものでした。
小さな子どもを伴った家族連れに心地良い空間で、その上、このお値段でこの料理、宿泊部屋のグレードは、文句のつけどころがないとすら思える程でした。
(このご時世故、そちら方面の商売だけでは厳しく、そちら方面外の客を呼び込もうとするが故の料金設定なのか?とも思いますが)

ホテルの外を出て島内観光をしたのなら、また感想も違ってきたのかもしれません。
が、ただ一つ言えるのは、「このホテルに関しては、そういう【いわく】を感じさせる事なく、楽しい一時を過ごせる宿である」…という事です。


今後、子連れでこの「はいふう」を旅する予定の方々のために、追記させていただきました。
2011.03