第3回 「結果発表」


レポーター(以下R)「ソフトバンクがシーズンを圧倒した強さをそのままに日本シリー
  ズも制覇。球団史上初の連覇という事で工藤新監督が宙を舞いました。それでは
  今年最後の対談、ゲストはこの方です」
Goh(以下G)「あっ、ビッグパフェのチョコレートをお願いします」
R「キャラが違います!」
G「ああ、ごめんごめん」
R「本日のゲストは、やっとお出でいただきました、Gohさんです」
G「どうもどうも。春と夏は来られなくてごめんよ」
R「その後、お加減の方は?」
G「相変わらず病院通いの日々だけど、動ける程度までは回復したんで、ご心配おか
  けしました」

R「それは何よりです。では野球に戻りますが、どうしてもシーズン終了直後という事で、
  人事方面の話題が多くなってしまいます。やはりベテランが大量に居なくなったの
  が印象的ですかね」
G「井端が〜・・・昌が〜・・・」
R「あ〜、Gohさんはそこになりますよね」
G「僕の場合、中日ファンだから、田尾、川又といった、その時代ごとに追いかけてきた
  ファン選手がいるけどさ。それが井端と昌だったんだよね。だんだんと試合を観る時
  間が取れなくなって、そこまで選手を追いかけられなくなってきたから、これが最後
  のファンと呼べる選手になる気がしてるよ」

R「確かに。ネットで結果をチェックするだけで映像を観なかったり、また野球ゲームで
  選手を憶えるといった習慣も無くなると、知らない名前の選手ばかりで愛着が難しく
  なりますね」
G「特に今年は、球界全体で実績のあるベテランが山ほど引退したから、ロスト症候群
  になってるファンは例年より多いかもしれないね」

R「そうかもしれません。おや?後ろのテーブルが騒がしいですね」

「バット短く、息長く!・・・大道・・・うぅぅ」

G「もう5年経ってるよ!」
R「こじらせまくってますね。では部門ごとに振り返っていきましょう」

セ・リーグ
  結果
優勝 ヤクルト 広島 巨人 巨人 巨人
2位 巨人 巨人 阪神 中日 ヤクルト
3位 阪神 ヤクルト 横浜 広島 中日
4位 広島 横浜 中日 ヤクルト 横浜
5位 中日 阪神 ヤクルト 阪神 阪神
6位 横浜 中日 広島 横浜 広島
パ・リーグ
  結果
優勝 ソフトバンク ソフトバンク ソフトバンク ソフトバンク 日本ハム
2位 日本ハム 西武 日本ハム 日本ハム ソフトバンク
3位 ロッテ オリックス ロッテ 西武 西武
4位 西武 ロッテ 西武 オリックス オリックス
5位 オリックス 日本ハム オリックス 楽天 ロッテ
6位 楽天 楽天 楽天 ロッテ 楽天


R「セリーグの大混戦も見応えがありましたが、やはり今年はソフトバンクの1年でした。90勝し
  て2位に12ゲーム差は圧巻です」
G「元々の戦力が凄いじゃない。そういうチームは、いかに選手が気分良く働けるかが重要。
  そこにきて、現役時代から身体のメンテや精神的なケアなど、環境を整える大事さを良く解っ
  てる工藤が新監督としてやってきた。上手く嵌まったよね」

R「あまり新監督を評価しないGohさんにしては、褒めるのは珍しいですね」
G「指導経験が無かったとしても、プロなんだから理論や戦術など、それなりの持論はあるに決ま
  ってるんだよ。仮に、それが時代にそぐわない根性論だったとしても、本人がそれで成功して
  きた自信も信念もある」

R「少なからず、そういう部分が評価されないと監督にはなれませんからね」
G「新監督の何が難しいかというと、失敗した時、また流れが悪い時の引き出し。勿論そういう時
  のノウハウだって持ってるんだけど、本人が解ってるのと他人を動かすのは別で、いかに自分
  の考えを他人に伝えるか、他人を動かすかというのは、一般の社会人と同じで経験だからね」

R「良く言いますよね。新しい監督は、全ての部門に口を出そうとして失敗すると」
G「人心掌握に正解は無いからさ。相手によって方法論は変わってくるし、どうしても経験が必要
  だよね。それが実績をつんで皆から認められると、今度は選手とか相手が自分に合わせてくれ
  るようになって楽になるんだ」

R「なるほど。確かにその構図は一般社会にも通じる物があるかもしれません」
G「まぁそこにオーナーが口出してきたり、OBがしゃしゃり出てきたり、その業界ならではの面倒
  で胃が痛くなるシガラミと折り合いつけるのが大変なんだけどね」

R「新人監督は悪い流れの時に引き出しが少ないというのは、そういう事も含めての発言なので
  すね」
G「そそ。だから同じ新監督の楽天でいうと、オーナーが一番偉いんだからゲーム感覚で口出して
  来る事に批判はしないけど、しわ寄せが来るのは現場だから大変だよね。デーブが嫌いだから
  同情しないけど」

R「今オフも相当数の監督が入れ替わっているのですが、日本シリーズで対戦したヤクルトも、真中
  新監督でした」
G「内部昇格は選手の性格とか解ってるからスタートラインが違うんで単純に比較は出来ないけど、
  日本シリーズで悪い流れの時に、最後まで工夫が見られなかったから、そこは今後に期待かな」

R「後はGohさんが優勝予想していた広島が失速しました」
G「ここも新監督だったね。まぁ広島は選手層の薄さが出たよね、特に中継ぎ。終盤戦で阪神との
  直接対決であった、延長でのサヨナラホームランが認められなかった世紀の大誤審が無ければ
  計算上は逆転していたとはいえ、残念ながら今年は広島の年じゃなかったと思うよ。黒田、前健
  の去就は解らないけど、こういう経験で若手が育ってくれるのを期待しよう」


「東出・・・栗原・・・これで7千万。グスマンで1億・・・前田健と黒田の残留資金まで後・・・」

R「あの、あちらのテーブルから物凄い切ない声が・・・」
G「シッ!子供は見ちゃいけません!」

セ・リーグ
  結果
打率 川端(ヤ) 亀澤(中) 梶谷(横) 平田(中) 石川(横)
本塁打 山田(ヤ) ロペス(横) 筒香(横) 筒香(横) 筒香(横)
打点 畠山(ヤ) 坂本(巨) 筒香(横) 筒香(横) ゴメス(神)
盗塁 山田(ヤ) 大島(中) 梶谷(横) 片岡(巨) 梶谷(横)
  結果
防御率 ジョンソン(広) 吉見(中) 前田健(広) 前田健(広) 前田健(広)
勝利 前田健(広) 小川(ヤ) 菅野(巨) 杉内(巨) 菅野(巨)
セーブ バーネット(ヤ)
呉(神)
呉(神) 呉(神) 澤村(巨) 澤村(巨)
中継ぎ 福原(神) オンドルセク
(ヤ)
田中(横) 山口(巨) マシソン(巨)


R「続いて、セリーグの個人部門です。打撃部門では、ヤクルト勢が独占。特に山田は史上初の
  本塁打王と盗塁王を同時受賞、そして3割30本30盗塁のトリプルスリー達成です」
G「ホームラン数に関しては狭い神宮ならではとはいえ、あのスウィングスピードは素人目にも速
  いし、手元でも前でもいろんなポイントを持ってる凄い打者になったもんだ」

R「その山田をはじめ、独占のヤクルト勢を誰も的中出来ませんでした」
G「春先好調だった横浜に人気が集まったもんね。ついに筒合が覚醒か!?という雰囲気もあっ
  たし」

R「Gohさんは投手部門ではヤクルトを2人書いたんですけどね」
G「惜しかったね〜オンドルセク。それにしても、この的中率は酷いな」
R「先ほどの順位予想でも、セリーグはGohさんと山Qさんが1つずつ正解しただけですし、中間
  発表で首位だった横浜が最下位まで沈んだように、本当に難しい年だったと思います」
G「こっちも中日の最下位だけは動かないと思って、そこは的中を1個計算してたのに、まさか
  横浜が下回ってくるとは思いもしてなかったよ」


「にゃ〜」
「最下位のチームは、1位のチームに良い選手を2人渡さないといけないそうよ」
「なんと!?それで中畑監督がいなくなったんでやんすねっ!という事はスペランカー様も・・・」
「にゃ〜」
「いいえ、それはただの8切りよ」


G「大富豪じゃね〜よ!」
R「それで日本シリーズの最中、山田とバレンティンに中畑監督が指導してたんですね」

パ・リーグ
  結果
打率 柳田(ソ) 森(西) 柳田(ソ) 柳田(ソ) 秋山(西)
本塁打 中村(西) 中田(日) 中村(西) 中村(西) 中田(日)
打点 中村(西) 中田(日) 内川(ソ) 内川(ソ) クルーズ(ロ)
盗塁 中島卓(日) 中島卓(日) 銀次(楽) 銀次(楽) 金子侑(西)
  結果
防御率 大谷(日) バリントン(オ) 大谷(日) 大隣(ソ) 大谷(日)
勝利 大谷(日) 野上(西) 大谷(日) 大谷(日) 大谷(日)
セーブ サファテ(ソ) 高橋朋(西) サファテ(ソ) 増井(日) サファテ(ソ)
中継ぎ 増田(西) 増田(西) バリオス(ソ) 福山(楽) 増田(西)


R「西武の秋山が年間216安打のプロ野球新記録を達成。そして200安打の選手は何故
  か首位打者を取れない伝統を守りました」
G「本当、なんでだろうね」
R「その首位打者を奪った柳田ですが、こちらも3割30本30盗塁のトリプルスリーを達成。
  過去に史上8人しか達成していないこの記録で、セパ同時に達成者が出るのは65年
  ぶりの出来事です」
G「過去にあるのが吃驚だよ」
R「久しぶりに1年間働いたおかわり君に、終盤でバテながら何とかタイトルを守った大谷と、
  セリーグから一転、こちらは高い的中率となりました」
G「順位予想もK氏が全箇所的中だったし、ここの投手部門はモコが全的中か」
R「Gohさん以外、全員が大谷を挙げているんで本命決着と言えますが、逆にGohさんには
  苦しい結果となりましたね」
G「春から本命に走られると、ずらしたくなるのが人情ってもんで、大谷も筋肉系に不安を抱
  えてるから1年間持たないと思ったんだけどな。野手の出番を減らしたのが功を奏したと
  いうか、いつまで日本にいるのか知らないけど、この分だとどんどん投手よりになって行
  くんだろうな」


「プロ野球スタ〜シリ〜ズ これぞ二刀流!突然の現役復帰から即スタメン!阿部健太!」

G「ああ、ヤクルトの打撃投手をやってる阿部な。シーズン中に怪我人が続出して、2軍の
  野手が捕手4人、内野手2人、外野手2人しかいなくなったんだっけ」
R「それ試合にならないんじゃ・・・」
G「当然、指名打者も使わず投手は打席に立たせ、それでも足りないから、急遽、打撃投手
  の阿部を育成契約で現役復帰させ、本来は投手なのにレフトで即スタメン。相手先発の
  巨人内海から見事にタイムリーを打つと」
R「むしろ、打たれた内海は何をやってるのかと・・・」

  結果
日本シリーズMVP 李(ソ) 松田(ソ) 内川(ソ) 橋本(巨) 高木勇(巨)
オールスターMVP 藤浪(神)
會澤(広)
前田健(広) 大谷(日) 雄平(ヤ) 大谷(日)
交流戦優勝チーム ソフトバンク 広島 日本ハム 中日 オリックス


R「K氏が予想していた内川が、日本シリーズ開幕直前に骨折で離脱。Gohさんの松田も
  頑張ったのですがMVPは取れませんでした」
G「プレミア12のキャプテンだったのに、そっちも欠場でしょ?確か、藤浪も柳田も離脱が
  発表されてたし、本当に怪我をしないって大変な事だと実感するね」

R「少し話が逸れますが、内川の代わりに中村晃、柳田の代わりに今宮が召集されたみた
  いですね」
G「チームへの配慮とか考えると、他のチームから召集出来ないのは解るけど、外野陣や
  ばくね〜か?」

R「追加の今宮が内野ですから、秋山、平田、筒香に追加の中村晃、それと中田翔ですか」
G「まぁどうせシーズンオフでまともなスウィング出来ないから誰が出ても同じか」
R「そんな夢の無い・・・」

「外野は和田、谷、高橋由でいいんじゃないか?」
「すると捕手は谷繁だな」
「内野はファーストから、小笠原、平野恵、関本、井端」
「まだ金城、ひちょり、東出とか余ってるんだろ?強いなこれ」


G「投手だって、昌、西口、尚成、斉藤隆がいて、木佐貫、永井、帆足・・・間違っても朝倉
  の入る場所はね〜な」

R「この中に、松中と栗原が加わる可能性があるのか・・・」
G「引退選手はともかく、まじで現役続行を表明してるトライアウトの選手とかで戦った方が、
  真面目に身体を作ってくるだろうし、最後のアピールの場だから日本人に足りない必死さ
  も持ってるだろうし、強いと思うな」

R「スポンサーつきませんよそれ」
G「それこそ夢の無い!」

ファン球団クイズ 結果
[R](全体)黒田(広)の勝敗で貯金の数は?
[Goh](中日)チーム内本塁打王の本数は? 13 16 18 18 25
[K氏](横浜)三浦の勝利数は?
[山Q](ロッテ)チームの総案打数は? 1227 1172 1201 1185 1100
[モコ](オリックス)逆転負けの回数は? 33 33 29 24 30


R「ファン球団クイズですが、この部門に強いGohさんが今年も3箇所の的中。他部門の予想も
  好調だったK氏と2人で独占になりました」
G「他の陣営を予想して勝負に出るような問題が無かったんで、そう大きく外さないとは思ってた
  けど、当たるかは他の陣営との兼ね合いもあるから運だよ」

R「特にオリックスはピタリ的中です」
G「それこそ偶然だ。僕はオリックスを3位予想だから、順位的に70敗に設定。予想〆切り段階で
  逆転負け率が6割あったけど、3位になる以上改善されるから5割まで引き下げて、残りの負け
  試合予想数から算出しただけ。実際には80敗してる訳だしね」

R「予想より負け試合数が多かったんですから、つまり中継ぎが少しは改善されたんですよね?」
G「いや、完封負けが増えた」
R「・・・・・」

R「さて、これで全ての部門を振り返ってきましたが、全員がセリーグの的中を壊滅的だった中、
  パリーグの順位予想、個人部門で高い正解率を出し、14個でK氏さんが優勝です」
G「あれ?K氏の優勝は久しぶりか?」
R「2008年以来ですから、7年ぶりの優勝になります」
G「今度、解り易く纏めようかな」
R「そうですね。このHPより長く14年もやってますから、誰が何度最下位を取っているかなど、
  一目で解る方がよろしいかと」
G「なんで最下位限定なんだよ!」
R「特に深い意味はありません。そして今年の2位はファン問題で稼いだGohさんが9個。以下、
  6個で山Qさん、最下位は5個でモコさんとなりました」
G「2位と5個差は大差だな」
R「はい、お見事でした。さて、後は鎌田年度代表選手の発表ですが、今年印象に残ったのは、
  どなたかいらっしゃいますか?」
G「今年誰かいるか?流石にダルビッシュ弟ですとかいうのは不味いだろうし」
R「確かに賭博問題は印象には残りましたが、避けたい所ですね」
G「不祥事を吹き飛ばすぐらい笑えるネタを提供してくれた選手・・・突き指で即効いなくなった
  昌じゃ弱いしなぁ・・・」

R「ドラフトで外れたのにガッツポーズした真中監督とか?」
G「弱いかなぁ」
R「インフィールドフライをサヨナラにした巨人のフランシスコでは?」
G「う〜ん」
R「先ほども名前が出ましたが、イースタンの優勝決定戦で3回KOをくらった内海とか?」
G「ああ、村田とか井端とか外人も含めて、とんでもないメンバーが2軍にいて、争ってた相手
  チームが怒ってた奴な。まぁ面白いけど、巨人は2軍の総年棒が広島より上だったりするし、
  今に始まった事じゃないしな」

R「他は思いつきませんね」
G「大リーグを入れていいなら、投手登板のイチローも考えたけど、仕方ない、該当者無しで」
R「解りました。是非とも来年は明るい話題を提供してくれる選手が出てくると良いですね。
  それでは、この辺で失礼したいと思いますが、最後に何かございますか?」
G「ああ、ちょっと未確定だけど、さっき話題に出た歴代優勝回数とかの一覧を本気で作るかも」
R「なるほど。きっと対談へリンクが貼ってあるページに追加されるんですよね」
G「多分そうなる。14年間だっけ?これだけ長い事、メンバー4人が入れ替わり無くやってこれ
  たのも珍しいからさ。せっかくだしね」

R「確かにそうですね。何故かゲストにいらっしゃるのは、参加メンバーである4人以外の人ばか
  りなのが非常に気になりますが・・・。では改めて本日のゲストはGohさんでした、ありがとう
  ございました」
G「失礼しました」

「我々は四つ葉のクローバー。4人それぞれが希望と誠実と幸福と愛を信条に生きる四つ葉の
 クローバーなのでござる」


G「全く意味がわかんね〜よ!!」
R「この喫茶店の客層はどうなてるんだ・・・」