記憶に残る名馬達 第三回

「ユーセイトップラン」


レポーター(以下R)「半年ぶりに帰ってきてしまったこのコーナー。ゲストはいつものお二人です。」
G「しまったって何!?そんなにやりたく無いんですか!あっどうも、Gです。」
K「精神修行が足りませんね。Kです。」
R「だってお二人とも少年のような目で嬉々として駄目な話しかしないんですもん。」
G「失礼な!」
K「どれも愛情のたっぷり詰まったエピソードじゃないですか。」
R「私には歪んでる様に見えて仕方ないんですが・・・。それでは今回の馬を発表してもらいましょう
  か。」
G「早く終わらそうってのがミエミエですが、まぁいいでしょう。今回は、僕がデビューから追いかけ
  ていて、未だに歴代の競走馬の中で一番好きな、ユーセイトップランです。」
R「ほ〜、ついに来ましたか。Gさんには幾度と無くダイヤモンドSの映像を見せられましたよ。」
G「あれは僕の中で伝説のレースですからね。何度見ても感動しますよ。」
R「H12年、2回目のダイヤモンドSですね。前回も話しに少し出てきましたが、ダイワテキサスと
  同世代なんですよね。」
K「そうです。この世代、数いる晩成タイプの中の筆頭になります。」
R「晩成の宿命として、この馬もデビューから苦しんでいますね。」
K「音無厩舎、何を考えていたか解らないんですが、デビューから4戦が凄い。芝14・ダ16・
  ダ18・ダ18って・・・」
G「それは見なかった事にしといてください。」
K「凄いのが5戦目の未勝利、1着を取ります。佐藤哲ってあたりが・・・」
G「この馬、最終的に8勝してるんですが、勝利騎手が5人もいるんですよね。最後まで本線は誰
  だったのかと、ファンの僕でも解りません。」
R「Gさんはデビューから追いかけてたとの事ですが、何かきっかけはあったんですか?」
G「僕はちょうどこの時期、競馬場に良く足を運んでいた時期だったんですよ。最初は何てこと無
  い、名前買いだったんですがね。そこで最下位になり、馬券買いに行く度に走ってたもんで、
  いつのまにか愛着が沸いたって所でしょうか。」
R「なるほど。」
K「記録を見ていくと、98年のダイヤモンドSが出世レースですかね。」
R「万葉Sを勝って、重賞初挑戦でダイヤモンドSを勝ってるんですね。」
G「平成10年、1回目のダイヤモンドSですね。ここから重賞ラインにのってしまって、追いかけ
  る方としては後が大変に・・・」
K「そして、同年アルゼンチン1着!単勝46.1倍!」
G「お世話になりました。そして僕がこの馬で取った最後の馬券です。」
R「え?2回目のダイヤモンドSは?」
K「その話は後にしましょう。」
G「シクシク・・・・・・」
K「こっから負け続けます。そして熱いのはここです。99年天皇賞!」
R「秋ですね。ああ、ダイワテキサスと一緒に出てますね。」
K「15着!こりゃ無理だわ。(笑)」
G「距離の壁が・・・」
K「そして、ダイヤモンドを使う為に有馬記念を使いました。」
G「そうそう、この馬お得意のローテーションです。」
R「いや、それ意味が解らないんですが・・・」
G「この前の年から3年連続のローテーションなんですけど、こっちからすると有馬は簡便して
  くれと・・・」
K「そして、問題の2000年2月、ダイヤモンドSの前に火事がありました。」
G「ですねぇ・・・エガオヲミセテとかみんな・・・当時の音無厩舎の馬が・・・」
K「主力がここでいなくなってしまいました。この成績だったんで引退もあるかなと思ってたん
  ですが、これで引退出来なくなってしまったんですよね。」
G「当時、ダイヤモンドで引退説が実しやかに囁かれてましたからねぇ。」
R「ところが、98年以来、ずっと2桁着順だったのが勝ってしまうんですよね。」
K「通過順位が14-13-5-1って何だこれ。(笑)」
G「伝説ですよ。最後方につけた東京で、普通なら3角から仕掛けたら潰れる所を・・・」
K「逆に差を広げましたからね。」
G「これはもう後藤くんの思い切った騎乗と、後は、この前日にみんなで競馬場行ってたんで
  すよね。」
K「そうですねぇ。」
G「この時期は前売りが買えないというのを忘れ、単勝買うつもりだった千円札を握りしめ、
  当日は朝から知り合いの結婚式で買いに行けず、ここで初めてデビューから馬券を買い
  逃した、いや、引退まででも、むしろ唯一買って無いレース!」
K「それが今に至ると。」
G「これが買わないと来るの法則スタートです。」
K「他の馬でもそうだからなぁ・・・」
R「それでアルゼンチンが最後の当たり馬券だったんですね。」
G「ああ〜ショックだった〜」
K「そしてこのレース、アナウンサーがいい味を出してたんですよね。」
G「そして最後方。最後方にユーセイトップラン、定位置を進んで。(笑)」
K「良かったですねぇ。」
G「カメラに逆らうように大まくりした後の4角先頭にたってからの愚民共のざわめき!馬券
  は早々に散って。(笑)」
K「ああなると応援するしか無くなりますからね。」
G「そしてこのダイヤモンド。2回目の8歳じゃないですか。1回目かな?」
K「この次で数え年になってるから1回目ですね。」
G「1回目か。2年前の6歳の時とタイムが変わらないんじゃないかな。」
R「8歳の時のがコンマ1秒早いですね。」
G「2歳年取って、早いタイムで上がるってのは考えられない。」
K「しかも斤量1キロプラスですからね。そして天皇賞春、行くかと思ったら!」
G「熱を出して回避。(笑)」
K「弱かったですねぇ。」
G「出ても勝てないんでホッとはしましたがね。」
K「そして休んだ後、秋天に直で行きました。この時ロバーツが前につけたんですよね。」
G「まぁ、14-14-10なんで、最後方じゃ無かったってだけですが、それでもビックリでした。」
K「それが何と6着。」
G「馬券は間違っても取れないとは思ってましたが、個人的には大健闘でしたねぇ。」
K「その次にアルゼンチン共和国杯に出ました。」
G「僕からするとこれもビックリでしたね。」
K「JCよりはマシだとは思うけど、アルゼンチン、また行っちゃったかという。また騎手はロ
  バーツ。やる気マンマンでしたね。4着。」
G「この4着もビックリでしたよ。」
K「そしてステイヤーズS。」
G「行くなよ。(笑)」
K「58キロで出ました、勝てねぇ!6着。まぁ、これはいいでしょう。そして伝説の有馬記念!」
G「また出ちゃったんですよねぇ。」
K「中舘を乗せました。厩舎のコメント憶えてます!」
G「思いっきり前で勝負する予定だったんですよね。」
R「あの・・・通過順、15-15-15-14・・・・・・」
K「中舘のコメントです。前につけ様としたが、馬が自分の形を憶えていた。」
G「名言ですね。」
K「馬6人4だとは良く言った物だと。(笑)」
G「そして次の年、当然の如くダイヤモンドSに出ています。」
K「そうなんです。ここでやっと育ってきたトシザブイとの壮絶な最後方争い。」
R「あれ?トシザブイって同じ音無厩舎だったんじゃ・・・」
G「同じ厩舎2頭で最後方を取り合って、どんどん離されたという・・・」
K「わざわざ同じレースに出す事はないのにと。」
G「これで何があっても最後方を取るという精神が受け継がれたんですよ。」
K「で、またもや春天を回避!」
R「駄目じゃん・・・」
G「選んだのは、当然の如く目黒記念。トシザブイとの2頭出し!そしてまたも最後方争い!」
K「この厩舎、目黒記念に全力をぶつけてるらしくて、この次の年とその次でトシザブイが連覇
  してます。目標が違います。」
G「最後は意外な所で引退だったんですよ。」
K「京都大章典だったんですよね。」
G「目黒行ったのは東京得意だから解るとしても、京都で引退とはねぇ。」
K「引退を秋天直前まで引っ張ったから、ギリギリまで迷ったんでしょうなぁ。」
G「個人的にはダイヤモンドで引退して欲しかったですが、それでも最後の京都大章典は、ファ
  ンからすると涙物のレースで、最後方にずっとつけて、落ちてきた2・3頭を抜いて終了と、
  往年の走りを見せてくれたんですよ。」
K「敵が悪すぎましたねぇ。」
R「え〜と・・・ナリタトップロードですか。」
G「その少し前だとグラスワンダー・・・」
K「強かったですねぇ。」
R「ユーセイトップランはその後、種牡馬入りせずに馬事公苑に行っていますが。」
G「同時期に引退したスエヒロコマンダーが種牡馬入り出来て、何でユーセイトップランは駄目
  なのかと!」
K「奴はお母さんがGT馬ですからねぇ。」
G「現役の時は、いいライバルだったのに、引退してから嫌いになったという数少ない・・・」
R「ユーセイトップランは、父ミルジョージ、母タニイチパワーですか。」
K「いまいち気乗りしませんね。」
R「では、そろそろ終わりという事で、最後にこの馬に対する思いを一言ずつ語っていただき
  ましょう。」
G「アルゼンチンの時の直線、殿一気も良かったですが、やっぱり純粋に最後方につけて3角
  から大まくりしたダイヤモンドSは、物凄い衝撃的なレースで、ゴーゴーゼットとかフレッシュ
  ボイスとか好きだった追い込み馬の中でも、この馬はちょっと特別ですね。」
K「やっぱりダイヤモンドでしょうな。あれはこの先10年は見られませんからねぇ。」
R「確かに、あのレースで感動するのも解りますし、Gさんにとって思い入れが深いのも解る
  んですが、この企画、進行の私いりますか?正直、話についていくのがやっとで、口挟む
  余裕が殆ど無いんですが。」
G「まぁ、それは気にしたら負けという事で。」
R「いや、気にしてください!」
K「さて、次はどの馬にするかにゃ〜♪」
R「またこのオチか!人の話を聞け〜!」

ユーセイトップラン
平地競争成績
1着 2着 3着 以下 出走 勝率 連帯率
31 43 .186 .209