記憶に残る名馬達 第一回

「サンヴァレー」


レポーター(以下R)「初めての方は始めまして。そうで無い方はお久しぶり。野球ページに続き、競
  馬ページにも登場させられてしまいました。私、レポーターのRでございます。なぜ私が呼ばれた
  かと申しますと、毎回ゲストをお呼びして、思い出に残る競走馬を紹介していくという企画が持ち
  上がった為です。さっそくですが、記念すべき第1回目のゲストはこの方たち、Gさんと府中競馬
  場在住K氏さんです。」
G「ども〜」
K「K氏さんって氏までが固有名詞ですかにゃ?」
R「にゃ言うな!こっちでは真面目に話して下さい。それと深い事は気にしないように。まず、この企
  画と同じく、鎌田年度代表馬というのがHP上で発表されました。これについての説明をお願いし
  ます。」
G「4年前でしたかね、鎌田のメンバーで定期的に府中競馬場に馬を見に行こうという話しが持ち上
  がりまして、その時に競馬初心者のmarkちゃんを初めて競馬場に連れて行ったんですが、そ
  の時のメインレース鎌田GTのバレンタインSでmarkちゃんがつぎ込んだ馬、二番人気サンフ
  レアが、ゴール板まで戻って来なかったという出来事がありまして、呆然としてたmarkちゃんが
  1年間語り草になりましてね。その年の年度代表馬発表の時に、仲間内的にはサンフレアだろ
  うという話があってから、毎年、鎌田の仲間内で一番印象に残った馬を発表しようと始まった企
  画なんです。」
R「なるほど。」
G「HPに載せる時に、それだけだと寂しいし、それ以外にも思い入れの深い馬がたくさんいますか
  らね。せっかくだから一頭ずつこの素晴らしい馬達を紹介していこうじゃないかとこの対談企画
  を立ち上げた訳です。」
 
R「では、さっそく1回目に相応しい馬を発表していただきましょう。」
G「ずばり、サンヴァレーです。」
R「・・・・・・どこがどう相応しいのか解りませんが、何故サンヴァレーなんですか?」
K「先日のダービーでは、ディープインパクトが記録的勝利を収めました。でも、このサンヴァレーだ
  って、ダービーでの出来事を始め、数々の伝説を作っています。ダービー繋がりで1回目に相
  応しいじゃないですか。」
G「皆の記憶に残ってるから鎌田年度代表馬に選ばれるんです。不思議じゃないでしょう?」
R「そこまで言うのなら、その伝説とやらを語っていただきましょうか。」
G「語ろうじゃありませんか。そもそも、この馬に始めて注目したのは、ダービーだったんです。」
K「前日、Gさんと展開予想をした時に、逃げる可能性がある馬は何頭かいるけど、サンヴァレー
  単騎逃げじゃないかと。」
G「それで面白いと思っちゃったんですねぇ。」
R「それまでの実績を見て、2400mは長いと思わなかったんですか?」
K「何を言ってるんですか、調教師はあの岩元さんですよ。この後、障害転向の為のステップに
  決まってるじゃないですか。」
G「この時は冗談でそんな事を言ってたんですが、直前の調教で障害馬と併せてるんですよね。
  しかも先着されてる。残念ながら本気かと・・・」
R「確かこの年のダービーは勝ったのがタニノギムレット、2着に年度代表馬になったシンボリ
  クリスエスでしたよね。サンヴァレーはどうなったんですか?」
K「通過順が1-1-1-1、4角でサンヴァレーが先頭、きっとここで力が入ったに違いありません。
  直線一気に抜かれ、ゴールした時は後ろに一頭もいませんでした。私はバンブーユベントス
  から買ってたからしょうがねぇなぁだったけど、Gさんのもう1点のヤマノブリザードは16番人
  気。この馬連が当たると144万円という、この先10年間は勝ち越し決定という・・・」
R「買ってたんですか!」
G「目の前でにっくきサニーブライアンに勝たれたりとか、ダービーはいろいろありましたが、恐ら
  く過去のダービーで一番注目したダービーだったかと。」
K「相手が悪かったですよ。この相手にあがりタイムが39秒台じゃ止むを得ませんね。」
R「昔、ヒシアマゾンが坂だけで全頭抜いたという伝説を作りましたが、直線だけで全頭に抜か
  れたのか・・・」
G「ここから伝説が始まったのです。」
K「伝説を決定付けてしまったのが、秋、菊花賞の週です。僕らのサンヴァレーが帰ってきます。
  ダービーでは最後の直線の坂が敗因ですが、今回の直線は平坦。単騎逃げで充分勝因が
  あります。」
R「あの、距離が長いんじゃ・・・」
K「大丈夫です。父ウィニングチケットは菊3着の実績があります。1800mはこなせますよ。」
R「1800?菊は3000mなんじゃ?」
K「当たり前じゃ無いですか。サンヴァレーが出るのは福島のカブトヤマ記念です。」
G「これが俗に言う、名より実を取りに来たって奴ですね。」
R「ダメだ。」
K「待ってください。まだ伝説は始まりもしてません。このレース、結局またも逃げ切れず9着
  とやぶれているんですが、伝説はここからです。レース後の岩元調教師のコメントに注目で
  す。『ゴール前で不利があったのが痛かった』」
R「あの、逃げ馬なんじゃ・・・」
K「そうです。ゴール前で不利がある逃げ馬って何ですか!」
G「永遠の謎です。で、この時、菊に行かなかったのは長かったからだろうと話してたんです
  が・・・」
K「次のレースです。ドンカスターS、3000m。」
R「菊花賞行けよ素直にッ!!!」
K「で、どんなレースをしたかと言うと、1枠1番を引いたサンヴァレー、いいスタート。すぐに先
  手を取り逃げ。3角、4角で差を広げ、直線に入る所では10馬身以上の差を付けそのまま
  先頭でゴール!!!・・・後1周です。1コーナーに入る所で6馬身ぐらいまで縮まり、バック
  ストレートを抜ける頃には2馬身しかリードがありません。・・・ここから先は想像して下さい。」
G「レース後の和田騎手のコメントです。『3000mはやや長かった』」
K「有馬は2500だからやれるという意思表示です。」
R「・・・・・・(すでについていけない)」
K「で、この1ヵ月後に出たレースが障害OPです。11頭立て、逃げられず、8着の馬に大差の
  9着。」
G「ちなみに2頭落馬してます。」
R「(戻ってきた)あの〜、障害行くには見切りが早くないですか?」
G「何を言ってるんですか、ずっと障害は視野に入れてたに決まってます。あのポレールを育て
  た岩元調教師ですよ。じゃなければ、何故あそこで障害馬と併せる必要があるんです!」
R「はぁ。」
K「で、未勝利に出て逃げ勝った後・・・」
R「勝ったんだ・・・」
K「障害OPで2連敗。そして大阪城Sです。」
R「はっ?芝の2000mでしたっけ?」
K「はい。久々の平地だったんですが、この時の相手が悪かった。断然1番人気がローマンエン
  パイア。ちなみにサンヴァレー12着で先着しています。」
R「何しに戻って来たんですか?」
K「この後、日経賞、大阪ハンブルグと使い、カブトヤマ記念に登録。」
R「そうか、カブトヤマの時期が変わったんだ。半年前のリベンジですね。」
K「そして、出走取り消し。」
R「・・・・・・」
K「順調に芝1600、芝2000と使い、また障害に戻ります。5着、4着とようやく障害で見えて
  きたかなと思った所で、小倉の障害レース中、故障発生で予後不良です。な〜む〜。」
G「この馬、2度鎌田年度代表馬を取っていますが、2002年はダービーやカブトヤマ、ドンカス
  ターがあった年なので当然なんですが、何故2004年で取ってるか解りますか?」
R「いや、全く解りません。」
G「この最後のレースの直前にセン馬になってるんです。」
R「気性が荒かったとか?」
G「そんな事は無いと思うんですが、正直、謎です。」
K「我々は、前向きにクラスチェンジと捕らえています。」
G「そして最後は2階級特進で、鎌田年度代表馬です。ほら、記憶に残るいい馬でしょ〜?」
R「他の鎌田年度代表馬もこんなのばっかりですか?」
G「(無視)さ、それぞれサンヴァレーに対する思いを一言ずつ語って終わりましょうか。」
K「逃げ馬としては良い馬でした。」
G「岩元調教師がいれば、第2、第3のサンヴァレーが出てくると確信しています。じゃ、こんな
  所で。次の馬何にしましょうかね〜。」
R「待ってください。この企画、誰か他の人に・・・」
K「次はこの馬にするにゃ♪」
R「誰か代わってくれ〜〜〜!!!」

サンヴァレー
平地競争成績
1着 2着 3着 以下 出走 勝率 連帯率
19 23 .130 .174
障害競走成績
1着 2着 3着 以下 出走 勝率 連帯率
10 .100 .100