事故で急に死んだ訳じゃない。

残された人生、命を見すえて生きられる。

これは幸せなことだ。

さあ、これからが輝く日ぜ。

充分楽しまいてもらおうよ。
  (漫画家・青柳裕介さん)
漫画家の青柳裕介さんは、2001年(平成13年)8月9日、がんのために逝去されました。
この言葉は、青柳さんががんであることが分かったあと、紙に書いて部屋に貼ってあったといいます。

青柳さんは最後まで自分の仕事(漫画)に打ち込み、遺稿「まぐろ土佐船」をほぼ完成させました。「ビッグコミック」に連載されてましたが、がんになったと聞いたあとも、衰えることのない筆の強さに心を熱くして読んでいました。亡くなったあとも、それまで充分楽しんだであろう青柳さんを思いながら読みました。

青柳さんは四国・土佐(高知県)の出身で、若いときには実際にマグロ漁船に乗っていました。そんな経験と人情から生まれたのが、あの不滅の名作「土佐の一本釣り」です。自分も夢中になって読み、「海の男のカッコよさ」にあこがれたものです。
とうとう二男には主人公の名前を付けてしまいました。
そんな男になってもらいたいという願いも入ってました。
その二男はなぜか釣りキチになってます・・
(02.12.19)


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