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03.10.17
回想エッセー
[7] 

初秋 旨いものオフ会

9月19日
【欽也さん青森へ】

その日、青森空港は大粒の雨に包まれていた。
山の上にある空港だけに、天候に左右されやすく到着を心配した。
それでも5分ほど遅れただけで、東京発のJAS便は滑走路に滑り込んできた。

午前11時すぎ、空港の到着ゲートは雨のためか、人いきれでむんむんしていた。
青森空港そこへ到着した人たちが押し出されてきた。
欽也さんからは確認のために写真を送ってもらっていた。
ちょっと確認に手間取っていると、淡いピンクのシャツを着た想像以上に若い男性と目が合い、思わず「欽也さんですか」と声を掛けると「よしさんですか」と返ってきた。
「雨につられ、てちさんも来たかな」などと話しをしながら、空港内の喫茶店で一息。

8月に「青森にも旨いものたくさんありますよ」と掲示板に書き込みしたら、「思い立ったら吉日で、青森へ行きたいのですが、都合はどうですか」と欽也さんからの問い合わせ。
自分も休みを調整し、欽也さんは9月19−21日の日程で来青することが、とんとん拍子で決まり、この日となった。


【ホテル和食店でオフ会】

雨は小降りになり、空港から県観光物産館「アスパム」の三角ビルなどを見て、オフ会場と泊まりのホテルへ。
午後1時半からは、ホテルの和食店で「旨いものオフ会」が待っている。
ホテルのロビーで待っていると、ポンコさんとメロンさんがやって来た。
時間になったので、とりあえず4人で会場へ入った。
ポンコさんとメロンさんも初対面で話しが弾む。
メロンさんは、子供を産んで子育ての最中にもかかわらず来てくれた。
ホテルでのオフ会
まずは乾杯。昼からのビールがなんとも旨い。
そうしてるうちに、sakuraさんととなさんも駆け付けてきた。
てちさんとの花見オフ会や、メロンさんの赤ちゃんの写真などを見て和やかに懇談。
sakuraさんの軽快な話術につられて、ビールのピッチも上がり、時間は駆け足で過ぎてゆく。
間もなく、ポンコさんとメロンさんが名残惜しくも、家路に着いた。

その後はせっかくだからと、となさんが持ってきてくれた要約筆記のパソコンを開き、デモをしてくれた。改めて要約筆記のありがたさを実感。


【手作り料理で二次会】

辺りは暗くなり、二次会はホテル近くの大衆居酒屋へ。
若い格好をした昔のお嬢さん方が、なんとも愛らしい(笑)
が、料理は田舎のばあちゃん手作り風のなんとも「味」のあるものばかり。
これには欽也さんも大喜び、イカの刺身もまだ青く卸したてのものだった。
地酒の「田酒」なども味わい、普段は無口なとなさんもsakuraさんにつられるように口を開き、愉快な宴となった。
大衆居酒屋で帰りは居酒屋の前で、女将の腕にぶら下がるようにしてハイチーズ、なんとも焦点の定まらない自分の顔も写っていた。

ここで欽也さんと二人になり、寿司を食べに。
何といっても青森市は不案内なため、とにかく目についた寿司屋ののれんをくぐった。
カウンターの津軽塗りだけを印象に残し、またホテルへ。
さらに欽也さんを引っ張り、ホテルのスカイバーへ行くが欽也さんの居眠りにつられ、自分もウトウト。
もう、これ以上は・・というほど飲んだ。時間は午後10時、9時間以上飲んでいたことになる。


▼9月20日
【青森から酸ケ湯へ】


20日は天気に恵まれた。
起きたら、欽也さんから部屋に電話があり、青森駅前や朝市を散歩してきたとのこと。
朝食のあとホテルを出て、棟方志功記念館に向かった。
とにかく青森が不案内なため、このあと酸ケ湯に付くまで何度も迷ったことを付け加えておく。

どうにか棟方志功記念館に到着。
「生誕100年記念棟方志功特別展」が終了していたため、記念館に行ったもの。
欽也さんいわく「志功の意向でこじんまりとした記念館でした」。

三内丸山遺跡さらに、自分も初めての世界的に縄文遺跡として有名になった「三内丸山遺跡」を見学し、迷いながらも十和田ラインへ。

ようやく十和田ラインに乗り「ねぷたの里」を目指したが、なんといつの間にか過ぎてしまっていた。途中「萱の茶屋」で、3杯飲むと死ぬまで長生きできるというお茶を飲み、酸ケ湯温泉に到着。

酸ケ湯
 辺りはイオウのにおいが立ち込めて鼻につく。早速1000人風呂に入った。
建物も風呂場も年代を感じさせ、タイムスリップした錯覚にとらわれる。
風呂場はとにかく広く、一応中央で男と女に分かれているが混浴。
二人でなんともゆったり温泉に浸かった。女の方にも数人の人影が見えたが、もちろん若い娘はいるはずもない。ここで昼食をとった。


【観光りんご園から弘前公園へ】

酸ケ湯からは少し道を引き返し、城ケ倉大橋を見ながら黒石へ。
伝承工芸館の足湯を眺めて、観光りんご園に向かった。
りんご園は小高い山にあり、自分の友人が経営している。
黒石ではここからの眺望が一番いいといわれており、この日も天気がよく眺めが素晴らしかった。
   黒石観光りんご園
まだ「つがる」の収穫時期でもあったので、畑の中を一回りし欽也さんは1個をもいでガブリ。
おいしいと顔をほころばせた。

黒石の日本の道百選「こみせ通り」を見た後、弘前へ向かった。
こみせ
きょう欽也さんが泊まるホテル、てちさんにも泊まっていただいたホテルにまずはチェックイン。駐車場に車を止め、あとは歩くことに。はじめに、国の重文の最勝院五重塔へ。最勝院五重塔

そこに大きな梵鐘があり「平和の願いを込めてお一人1回」の張り紙が。
欽也さん早速、思いっきりその鐘を打ち鳴らした。
「ぼぉーーーーーん」といつまでも余韻が続いた。

弘前城その足で弘前公園へ。
ライブカメラで見える追手門から入った。
普通とは逆回りの西堀から歩き、護国神社を通って本丸へ。
午後5時で終わりということで、あと10分ほど。
本丸にあるお城の中を見ていると、欽也さんの携帯に電話が・・。
ポンコさんからの電話だった。ここで明日の待ち合わせが決定。
花見オフ会のときの場所や、花いかだの堀なども見て回った。


【合同オフ会で乾杯】

そんなこんなで歩き疲れてきょうのオフ会場の居酒屋へ。
まずは2人できょうの乾杯。
ここでは別のwebつながりで知り合った2人と、合同オフ会をすることに。
たっくさんは前に一度オフ会を持っている。むつのまいさんが、弘前に嫁いだ友人とこの日会い、夜はフリーなのでオフ会はどうですかとのお誘い。
まもなく、初めて会うまいさんとたっくさんが現れた。
呑み助3人につられて、まいさんも結構飲んだようだ。
この場もそれはそれはいろんな話しで盛り上がった。
欽也さんは会う人がみんな初対面なのだが、その人柄ですぐに打ち解けてしまうという特技をもってるようだ。

二次会はたっくさんの知ってるスナックへ。
午後11時ころ、自分的にはもう限界の気力と体力。
次の日は朝からの仕事ということもあり、申し訳ないと思いながら3人を残して家路に着いた。
家に着いたころ、欽也さんから電話があり無事ホテルに着いたとのこと。
無事にここまで、事故もなく案内を出来たことに感謝。心地よい疲れと、とことん飲んだ満足感もありぐっすり眠れた。


▼9月21日

ちなみに欽也さんは3日目の最終日、抜けるような秋晴れの中、弘前から五能線と津軽鉄道で金木へ。
津軽鉄道 斜陽館
 太宰治の生家「斜陽館」や「津軽三味線会館」などを見たという。
ポンコさんと待ち合わせ、竜泊ラインを走り十三湖や日本海を満喫したようだ。
 


欽也さんを迎え、いろんな人と会い、ほんとにほんとに楽しく愉快なオフ会でした。

[写真提供 欽也さん、ポンコさん、まいさんほか]




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