服部勝弘の反対討論

私は無所属クラブを代表して反対討論を行います。
まず、第93号議案については、岐阜市長良川鵜飼伝承館に係る第154号議案の債務負担設定額を定める関連議案であり反対をします。
次に第154号議案についてであります。
この議案には多くの議員が疑問を持っておられることはご承知の通りです。率直に言って誰しも「これはおかしい」と疑問をいだく問題の多い議案であります。
従って、おかしいことをおかしいと言いながら反対せず賛成して、それを容認するというお茶を濁したような曖昧な対応では市民の理解が得られないと思います。
私は議員の良心と良識とその責任において率直にその理由を述べて、市民の立場に立って反対をしたいと思います。
そこで、反対の主な理由を述べます。
1、 市は当初、運営実施計画で5年間の管理料を2億6,500万円としていたが、選定した業者の提案は4億7,100万円となっている。
当初の見込み額と比べて2億円余りも高い管理経営費となっているが、なぜこのような杜撰な想定額の素案を作成したのか疑問である。
業者の提案を鵜呑みにした市の安易な対応は、問題意識と原価意識の欠如した無責任な対応である。
1、 計画当初から岐阜市の想定額の素案作りに携わってきたN社が、選定委員会で選定された「トリニティうかいミュージアム」を構成する3社の内の1社として参加している。
こうした利害関係にある団体が応募して選定されることは好ましくない。従って、この業者を外して選定をやり直すべきである。
1、 応募して外された他の団体は、選定された団体より約1億円も安い金額を提示している。
にもかかわらず、高い金額を示した団体を選定したことは、言い換えれば後出しジャンケンで勝った方の団体を選定したことになり、著しく公平・公正・透明性に欠ける。こうした不公平な選定をしたことにより、将来に禍根を残す。
1、 この議案を承認し、「鵜飼伝承館」を運営すると、岐阜市は毎年約1億円もの経費を負担することになる。施設の規模からしても、財政負担が大き過ぎる。精々年間5千万円以内に収めるべきだ。しかも、当初見込みより入場者数が減少すれば負担額が増加することは避けられない。
1、 これを認めることは悪しき前例となり、今後、他の施設の指定管理の選定に悪影響を及ぼすことが懸念される。
1、 多くの問題があるにもかかわらず、本事業の一連の選定経過については議会への報告がなされておらず、説明責任が果されていない。
以上、問題点を申し述べて、第154号議案の反対討論とします。