公 開 質 問 状


前略 平素は岐阜市発展のために日夜ご尽力を頂き深謝致します。

 さて、学校法人立命館が岐阜市に市立岐阜商業高校移管による中高一貫校設置を提案している問題で市議会は12月11日「市岐商の当面の存続を求める請願」を賛成多数で採択致しました。

 これに対し細江市長は議会の決定は多くの市民の意向と異なるため、市長職を辞して直接市民に賛否を問うために市長選挙を行うと言って出馬表明をしました。このことは議会の議決を軽視し、議会制民主主義を否定することにもなり、議会人の一人として遺憾の意を表します。また、立命館の誘致問題が議会で否決されたというだけの問題で、信を問うために市長選挙を行うことについては多くの市民から批判の声が出ています。これにより政治的空白を作り、ひいては市政の混乱を招き、議会との対立が深まることを懸念します。この度の市長の決断されたことは苦渋の選択であったと理解しますが、決して好ましい方法ではないと思います。

 本件について、市長の意のままにならなかったことに対するご自身のお気持ちは察しますが、だからといって、議会の決定を無視して民意を問うために選挙を行わなければならない程の大きな課題ではないと思いますが如何でしょうか。この問題について最も適切な対処方法は、無駄な時間と労力と多額の費用を使って出直し選挙を行うより、立命館の誘致と市岐商の将来にかかる諸問題や疑問等について、市長自らが胸襟を開いて議会や市岐商関係者に丁寧に説明し、理解と協力を求めることに最大限努めることが大切であると思います。

 今、国の内外は景気悪化で深刻な事態を迎えておりますが、岐阜市もいろいろの課題を抱えており、もっと他に力を入れて取り組まなければならない事が山積していることは市長もご承知の通りであります。

 そこで、市長はもう一度冷静に考えて頂き、岐阜市の将来をしっかりと見据えて、無益な混乱を避けて、正常な市政運営のためのリーダーシップを発揮して懸命に取り組んで頂きますようお願いします。今からでも遅くありません。どうか辞意表明を撤回して下さい。私は辞意撤回が今の細江市長に与えられた最良の選択であり、最も賢明な勇気ある決断だと確信します。是非ともご一考をお願いします。

 つきましては、市長の意志を確認するために恐縮ではありますが、下記事項について公開質問をさせて頂きます。

 ご多忙のところ申し訳ございませんが、平成20年12月22日までに文書にてご回答を頂きますようお願い申し上げます。



                         記

1. 市長辞任表明を撤回される意志はありますか。
1. 辞職されるならば、再立候補しないという表明をされてはどうですか。
1. 市長辞職に伴い退職金が支払われることになりますが、これを辞退する考えはありますか。
1. 市長選挙を実施することにより、新たに数千万円の公費を支出することになり、「税金のムダ遣いだ、もったいない」ということになりますが、これについてどのように考えておられますか。
1. 強行して市長選挙を行うことは、更に市政の混乱を招くことになりますが、如何お考えでしょうか。


 
   平成20年12月16日
                                                 
                                                 岐阜市議会議員  服 部 勝 弘


 岐阜市長   細 江 茂 光 様