朝夷奈切り通し


1999年4月17日(土)

切り通しの峠道は朝夷奈と書いて『あさいな』と読ませるが、このあたりの地名は朝比奈と書いて『あさひな』と読む。

切り通しの東側からアプローチ。
県道23号線(原宿六ツ浦線)から、案内板に従って脇道に入る。
道なりに少々走り登ると、右手に朝夷奈切り通しの大きな説明板があり、
そこからさらに道が分かれ、いよいよ山道となる。

乗っていくことは難しそうなので、押していくことにする。
道は落ち葉に覆われており、適度なクッションが効いて歩きやすい。
天気も良いのだが、他にハイカーもおらず、カッコウやホトトギスの声をききながらゆっくりと進んでいく。
勾配もそれほどでなく、ハイキングにも絶好のコースだ。

間もなく道は急に狭くなり、切り通された岩場を抜ける。
ここだけでも、岩山を開削して道を切り開く偉業に心を打たれる。

 





再び林の中を進む山道となるが、しばらく行くと『左熊野神社 右かまくら道』と彫られた石の道標がある。
古代、切り通しが開かれる前は、左をすすむ尾根道が利用されていた。
熊野神社へ寄り道をしてもよかったが、このまま『かまくら道』を進む。

道標

道は凸凹が激しくなるが、相棒は車重が軽いためか、あまり押し上げているという感じはしない。 
山道の入り口からステムを握って片手で押している。
さらに登ると本格的に岩場の切り通しを抜けていく。 この辺の道幅も狭い。
間もなく道は下りになり、このあたりから石道に変わり道幅もやや広くなる。

湧き水が岩の表面をぬらしており、気を付けないと滑りそうだ。
下りも乗っていくことは無理のよう。
途中、ぬかるみの上に渡された一本橋や、階段状になった岩を、注意しながら押し下る。
湧き水は途中から道の右側に集まり、せせらぎとなって共に下る。

下りきって道の左側に一条の滝があった。

三郎滝

三郎滝と呼ぶ滝の名は、この切り通しを一夜で開いたという朝夷奈三郎義秀伝説に由来する。
水量も少なく、小さな滝だが、岩肌を流れる水音がいい。

ここで切り通しを抜けるコースは終点。
相棒との初めての峠越えは『押しの一手』で終わった。

切り通しを抜けたあとは、鎌倉八幡宮方面に向かい、若宮大路を通って由比ヶ浜海岸に出る。
134号線を海沿いに走って江の島でちょっと休憩。
帰路に着いた。

本日の走行距離:33km


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