静岡・清水のんき旅


2006年5月6日(土)

趣味と実益の輪行旅
今日と明日の予定で、うまいものツアーも兼ねた旅なのだ。

『寿司が食えるよ』という一言で、躊躇なく清水のSさんと走ることに決定。
その代わり、列車旅らしい写真を撮ってきてね、という指令をいただいた。

それならば、ということで鉄分多めの乗り換え作戦で行くことにした。
いつも利用している[321M]つまり特急型列車で運行される普通列車を待ち伏せだ。
熱海から先では、首都圏からは姿を消した湘南色の東海道線にも乗れる。

そんなわけでいつもより一本早い[725M]に乗る。
 これでも早朝5時半

G.W最後の週末というのに、早朝だからか列車はガラガラだ。
 ついに一人ぼっち

小田原で[723M]に乗り換え、根府川で途中下車。
ここで後から来る[321M]を待ち伏せるのだ。
レールを骨材にした跨線橋や、ホームから見える海が旅を感じさせる。
根府川の駅もお気に入りの一つなのだ。
 この無骨さがいいね

あいにくと空は曇りがちだが、目の前に広がる海を見ていると気持ちがいい。
このあたり、車窓からの海にも心惹かれるが、途中下車してじっくり見るのはまた格別。
ここは山にも近い。 ホオジロかシジュウカラか、にぎやかなさえずりを聞きながらのんびりする。
 根府川駅にて

およそ25分の待ち時間で[321M]の到着。
いつも乗っている列車を待ち伏せるというのも変な気分だが、
特徴ある4つ目が近づいてくる様は予想どおりの絵だ。
 接近する[321M] これが撮りたかった

到着した[321M]に乗車。
このまま乗っていくと、あっと言う間に清水に着いてしまうので、熱海でも途中下車。
なにをするでもない。 ただ時間をつぶすだけなのだ。
 熱海駅にて

およそ20分の待ち時間。
熱海始発の[427M]に乗り換えて、沼津でも途中下車。

時刻は8時近い。
沼津で駅蕎麦でもすすろうと、ここまで空腹を我慢してきたのに、
ホームの蕎麦屋は11時の開店らしい。
仕方なく、8時開店のコーヒースタンドが開くのを待って、ホットドッグにかぶりつく。
隣には常連さんと見えるちょっと怪しい風体のオジさん連れ。
静岡おでんをつまみに酒を飲み始めた。
毎度感じるのだが、丹那トンネルを越えると言語圏が変わるのだ。
 沼津駅のホットドッグ

40分ほどの待ち時間
[429M]で富士へ向かう。
晴れていれば富士山撮影には絶好の区間だが、今日はだめだ。
うっすらとも見えない。
とにかく富士で途中下車。 身延線の電車を撮影する。
 身延線(ディーゼルではありません)

10分ほどの待ち時間で富士始発の[745M]に乗車
ホームからの富士山を狙って由比で最後の途中下車。
しかしやっぱり富士山は見えない。

富士山写真が撮れず、むなしい気持ちのまま[937M]で清水へ向かう。
清水到着9:35。 ようやくここでSさんと合流だ。
仕事の関係で今朝4時くらいまで起きていたというSさん。
私はそのころには起き出して、出かける支度を始めた時間だ。

さて予定では、今日清水をポタリングして、明日は静岡をポタリングなのだが、
天気予報は明日、雨。

予定を変更して静岡のほうを先に済ませることになった。
清水から静岡まで、引き続いて輪行。
駅前で相棒を組み立てる。

ポタリングの手始めは静岡県庁。
新旧4棟の庁舎が威容を誇る。
 静岡県庁本館前

次は静岡という地名の由来となる、賎機(しずはた)山にある浅間(せんげん)神社。
敷地内には神部(かんべ)神社、浅間(あさま)神社、大歳御祖(おおとしみおや)神社
の3社があり、総称して浅間(せんげん)神社と呼んでいるのだ。
他に、別宮となる4社もあり、あわせて7社。
全部お参りすれば相当にご利益がありそうだ。
さすが東海の日光とも称される場所だけある。
 百段(麓山(はやま)神社参道)

浅間通り商店街の露店で焼き大福を食べたりしながら、駿府城址公園へ向かう。
五層七階の天守閣は寛永十二年(1635)に消失したままだが、
復元された巽櫓(たつみやぐら)や東御門などは壮観だ。
各地でお城復元の動きが目立つから、是非とも天守閣を復元してほしいと思う。
 東御門橋から現代の天守閣 県庁別館を望む

のんびりポタリングでも腹はすく。
名物の静岡おでんで昼食だ。
本当はこの店、やきいもが有名なのだが、静岡おでんもうまい。
そしてリーズナブルという点がいちばんの魅力なのだ。
 静岡おでんで昼食

この後、以前お世話になったサイクリスト仲間のところへお邪魔してコーヒータイム。
今日は移動するより留まる時間のほうが多い。
静岡ポタリングはこのへんで終了にする。

そろそろ清水へ戻らなければいけない。
お目当ての寿司が待っている。
 清水の巴川

陽も傾きかけて、写真を撮るには条件が悪いが、
清水でも駅の近辺を中心に名所めぐり。
果物屋さんの店先で、絞りたてのフレッシュジュースを飲んだりする。
近場とは言え、ぐるりのんびり走っているうちに、すっかり陽も落ちてしまった。

そしてようやくお待ちかねの寿司タイム。
サイクリスト仲間も合流してちょっとにぎやかになる。
こちらもまたリーズナブル、そしてうまい。
富士山写真が撮れなかったのは残念だったが、
今日は満足、満腹だ。

さてさて翌日、予報どおりに雨。 それもかなり激しい。
清水ポタリングは中止して終日Sさん宅でのんきに過ごす。
今日のうまいものは、奥様お手製の朝食と、これまたSさんお手製の
ピラフにパスタの昼食。
最近習い始めたギターの個人指導までしてもらって、
今日も、ぜいたくな時間の使い方だ。

途中ひょっこり訪ねてきたのは陽気な走り屋Tさん。
おととしの塩の道ツアー以来の再会。
相変わらずロングにハードに走っているらしい。

のんきな時間をたっぷリ過ごし、空も暗くなりかけて、
そろそろおいとまの時間。
おそらく昨日、根府川で待ち伏せて乗った車両だろう。
[34M]特急ワイドビュー東海で帰路につく。
 白いカバーが特急の証

6日の走行距離:21キロ


※蛇足ながら、旅客営業規則による「途中下車」とは、
 『旅行途中(乗車券の区間内)でいったん駅の外に出ること』をいいます。
 駅を出なければ列車に乗っていることと同じ、というわけですな。
 この輪行記では単に下車して後の列車に乗っただけなので「乗り換え」ですが「途中下車」と表記しています。

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