大楠山を越えて


2006年4月1日(土)

箱根越えの予行演習だ
Iw君と一緒に三浦半島の最高峰、大楠山を越えて三浦半島を横断する。

集合はJR横須賀線田浦駅。
一本ホームを覆う屋根の造りが昔風で、好きな駅のひとつ。
そんなわけで、自走でもいける距離を、輪行にした。

ホームはトンネルに挟まれていて、標準仕様11両編成の列車は
先頭1両全部と2両目の一部がトンネルに入ってしまい、扉も開かない。
 田浦駅

予定より少々遅れて自走のIw君到着。
予行演習プログラムを開始する。

路地裏のような細い道をゆるゆる上っていくと、間もなくのの字橋。
地形を生かしてうまく造ってある。 ここも好きな場所だ。
螺旋と真ん中にある公園と周囲の桜の木がなじんでいる。
のの字橋というより、のの字坂と呼んだほうがよい雰囲気だ。
 のの字橋

ループでぐいっと高さを稼いで、十三峠と呼ばれる尾根道に出る。
 十三峠

走りながら時おり見える港の景色がいい。
何組かのハイカーを追い越す。
 十三峠からの景色

のの字橋から10分ほど。
十三峠開拓の碑あたりが尾根道の最高点のようだ。

春の陽気という予報を信じて薄着で来たら、意外に気温の上がりは鈍い。
少々肌寒いが、天気はいい。

高圧線と無粋な高層マンションがせっかくの景色を台無しにしているが
遠く対岸の房総半島まで見える。
 十三峠開拓の碑付近から

さらに進むと塚山公園。
三浦按針ことウィリアム・アダムス夫妻の墓がある。
 按針塚

塚山公園からの下りはハイキングコースを利用。
途中階段状になっているところがあり、
軽い山サイ気分を楽しんで一般道に出る。
photo:Iw君 塚山公園からの下り

池上トンネル、県道27号を経由し、
塚山公園から15分ほどで大楠山登山口バス停に到着した。
 大楠山登山口バス停付近

登山口バス停から10分ほど走って、いよいよ大楠山のふもと。
沢が流れており、かすかに硫黄臭がする。
ここから先は、押しか担ぎしかない山サイルートになる。
予行演習プログラムの主題である。
 山道の始まり

とっつきからぐいぐい登る急な山道、階段道。
ハイキングコースと言うより、登山道に近い。

ダイヤモンドフレームの相棒1号なら、肩に担いで登る場面だが、
相棒2号はフレームをぐっと掴んで提げていく格好になる。
Iw君、すでに大汗をかいて苦闘しているが、
一本橋やらしし威しやらが現れて、ちょっと休んで気分転換するにはちょうどいい。
一本橋 しし威し

こっちも相棒2号での山サイは初めてだ。
いつもより慎重に一歩一歩登っていく。
 登山道

休み休みでふもとから30分ほど。
間もなく山頂というあたりで平らな道になる。
最後の難関は230段の階段だ。 息を整えてからアタック開始。
 230段階段

相棒を提げて急な階段を一段一段と5分あまり。
視界が開けて山頂広場に到達。
三浦半島最高峰制覇である。

『担ぎ』というより今回は『提げ』だが、ここまで登れたのなら
Iw君、箱根旧街道登りも大丈夫でしょう。
山頂看板前で記念撮影だ。
 大楠山(おおぐすやま標高242M)山頂

苦労の甲斐あって、山頂展望台からの景色も一層感動的。
『かながわの景勝50選』にも選ばれた、ぐるり360度の大パノラマが楽しめる。

Iw君も安堵と歓喜の顔つき。 景色をムービー撮りしたりしている。
小さな山頂売店で冷えたジュースを買って休む。
横浜方向 横須賀方向 観音崎方向 小田和湾・城ヶ島方向 葉山・江ノ島方向

15分ほど休憩のあと、展望台から見えた菜の花畑に行ってみる。
満開の黄色い花が綺麗だが、近づいてみれば蜜蜂の羽音がうるさいくらいに聞こえる。
近くに養蜂箱があるのかも知れない。
 菜の花畑

春の景色と春の花をたっぷり楽しんでから慎重に下山する。
登山もサイクリングも、上りより下りのほうが危険なのだ。

下山ルートは2つあるが、今回は車も通れる芦名コースを利用。
登って来る親子連れやハイカーも多い。
MTBのサイクリストにも行き会う。
大楠山はとてもポピュラーな山なのだ。

国道134号に入って進路を北へ。
ここから先はおなじみの海沿い快走コースだ。
ちょうど大潮で立石の景観が日本画風。
 立石

逗子海岸には昨年11月に建てられたばかりの『太陽の季節の碑』。
金色の太陽は岡本太郎の『若い太陽』がモチーフになっているらしい。
 『太陽の季節』の碑

海岸沿いを一時間ほど快走して鎌倉着。
江ノ電長谷駅近くの地魚料理屋で昼食にする。
Iw君お薦めの小さな店だ。
数量限定の昼弁当は、我ら二人分でちょうどおしまいになった。
ラッキーだ。

ゆっくりと食事をとって、今日の予行演習プログラムは終了。
段葛の桜が見頃の鶴岡八幡宮前でIw君とお別れする。
段葛の桜

このまま帰ろうかと思ったが、前回見落とした藤沢一里塚跡が気になる。
遠回りして藤沢経由で帰ることにする。
遊行寺坂を京都方面から登ると、なんとも判り難い場所に碑があった。
 藤沢一里塚跡

本日の走行距離:46キロ+担ぎの1キロほど

記録トップページに戻る


トップページに戻る