旧東海道再び(日本橋から戸塚まで)


2006年2月19日(日)

3年ぶりに旧東海道を走る。
今日は最近になって自転車にのめり込んでいるIw君と一緒だ。
彼にとっては輪行旅の初体験となる。
エスコート役だから手軽で地理に明るい旧東海道を選んだのだ。

待ちあわせは品川駅に8時。
ここまで一人で大丈夫か、少々心配だったが、
輪行袋を提げて現れた姿は、どうしてさまになっている。

彼の相棒はBD−1z。 だから私も相棒2号のパシフィックで出動。
品川駅からは山の手線で東京駅まで行く。
おそろいの輪行袋で仲良く輪行である。
 輪行袋もおそろいで

東京駅に着いて、丸の内側で相棒を組み立てる。
さすがに彼は少々てこずっていたようだが、まあ一分一秒をあせる必要はない。
私も初めの頃はよく失敗していたのだ。
パシフィックについた傷は、そんな頃を思い出させてくれる。

正面車寄せにある、駅名を刻んだ石碑の前に移動して記念撮影。
 記念撮影

煉瓦造りの丸の内本屋は、間もなく創業当時の三階建様式への復元工事が始まる。
威容を誇る建物は、無粋な遮蔽版に覆われてしまうのだろうか。
日曜の早朝、観光客もすくなくてとても静かだ。
 静かな東京駅

東京駅から日本橋に向かって、道路元標を紹介する。
交通量が少ないうちに写真を撮ってもらいたかったのだ。
目的を持って立ち寄らなければ、目にすることもない小さな碑だ。
日本橋の中央にある本物 『元標の広場』にあるレプリカ

 元標の広場

日本橋を後にして、皇居へ。
ウォーミングアップに皇居を一周してから、東海道旅をスタートする計画。
今日は曇りの予報で陽がないが、真冬の寒さでもない。
ゆっくり一周して30分くらい。 手頃なサイクリングコースである。

再び日本橋に戻り、いよいよ東海道旅のスタート。
やはり東海道旅は日本橋からスタートするのがお約束。
時刻は9時20分。

銀座を抜けて新橋へ。 国道15号に沿って歩道を走る。
銀座の名店は、多くが高級ブランドのショップに生まれ変わっている。
開店時間前だから、歩道にも人は少ない。
新橋から先は広い国道を走る。
年度末も近いからか、工事中の場所が多い。

高輪の大木戸跡は、都心にあって数少ない東海道の名残。
手前にある札の辻という地名からも往時の高札場の名残が読み取れる。
 高輪大木戸跡

八ツ山橋から国道15号を離れ、旧街道。 品川宿に入る。
親柱に旧東海道の文字があり、気分を盛り立ててくれる。
 八ツ山橋

品川から神奈川にかけては幕末の頃の史跡も多い。
土蔵相模もその一つである。
 品川宿 土蔵相模跡

鈴が森刑場の手前には泪橋。
刑場に送られる罪人の身内が密かに泪したとされる。

多摩川にかかる六郷橋の近くにあるコンビニで食料の仕入れ。
六郷橋を渡ったところで昼食だ。
陽も射してきて、気温も上がってきた。
外で食べるにはちょうどいい陽気。

ストーブで湯を沸かし、食後のコーヒーをサービスする。
こんなことものんびり自転車旅の楽しみだ。
 六郷の渡し跡

川崎宿を抜けて市場の一里塚跡に立ち寄って鶴見川を渡る。
関門旧跡も幕末の史蹟だ。
 鶴見橋関門旧蹟

生麦事件の跡を見て神奈川宿。

ここで、この先の予定を変更することにした。
最初はここからみなとみらい方面に向かい、
山下公園あたりまでポタリングして終わる予定だったのだが
どうも彼は旧街道のほうが気になるらしい。

このまま旧東海道を戸塚まで走ることにする。

青木橋を渡って、ひっそりした旧街道に入る。
高台へ向かってのやや上りだ。
 京急神奈川駅/青木橋

保土ヶ谷宿に入って驚いた。
点在する史跡の説明板がすべて新しく整備されていたのだ。
平成16年とあるからつい去年のこと。
これは嬉しい発見だ。
 保土ヶ谷宿脇本陣跡

往時の難所、権太坂を上り詰めてしばらく行くと境木の立場跡。
ここは武蔵国と相模国の境である。
前回は無かったはずの広場が整備されていた。
こんなところにも力を入れていたのか。
そしてここで前回、道を間違えていたことも判った。
どうりで品濃一里塚が無かったはずだ。
 境木立場跡

往時の街道幅そのままと思われる細い道。
品濃の一里塚を過ぎて、品濃坂。
坂とは名ばかりで、階段と歩道橋の旧街道である。
下を通る新道の建設でこんなことになったのだろう。
 品濃坂

戸塚宿、吉田大橋の東詰には浮世絵のレリーフ。
描かれている道標は近くの寺に移設されている。
立ち寄ってみたが、入口は閉ざされていて、塀の隙間から覗き見る。

戸塚の大踏切は開かずの踏切として有名なところ。
そして、今日の旧東海道旅はここで終了だ。
時刻は15時半。
輪行初体験の彼も、この距離なら走りに問題ないはず。
これからはフィールドもぐっと広がるだろう。
 戸塚宿

戸塚から輪行すればいいものを、自走で帰る、と言うから別れたのだが
ここからなら、さらに15キロは走ることになる。
果たして間もなく、途中の駅から輪行することにした、と電話があった。

さすがに脚にきてたか。 彼も写真好き。
撮影のためにストップアンドゴーが多いと結構疲れるのだ。
まあ疲れたらひょいと電車に飛び乗ればいいのが輪行のいいところ。
初回から実践するとは、なかなか筋がいい。

次回は小田原までだ。
そしてその次は箱根越え。
三島で鰻が待っている。

本日の走行距離:58キロ

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