2006年2月5日(日)
一年半ぶりのオフ会参加。
冬と夏、定期的にお誘いを受けていたオフ会だが、2004年7月以来となった。
昨日はまるっきりの移動日だったが、とにかく寒かった。
東海道線の車窓から、富士山がくっきり見えていた。
吉原付近からの富士山
清水駅で久々にご一緒のSさんに拾ってもらい、
引き続き自動車輪行で、宿のある御前崎に直行。
宿のすぐ近くにある御前崎灯台も車で見学。
これでは『まっとうなサイクリスト』とは言えない。
御前崎灯台
岬の風速は10メートル以上
そんなこんなで今日は二日目。
宴会酒の影響もほとんどなく、体調は良好である。
本日のコースは千葉県犬吠埼から和歌山市を結ぶ
全長1,200キロの太平洋岸自転車道のほんの一部。
そのなかでも、かつての静岡鉄道駿遠線跡を利用したルートを走るという
チョイ鉄の私にとっては楽しみな道である。
9時半、宿を出発。
本来なら南国ムードたっぷりのヤシの木通りだが、寒風が身にしみる。
20分ほど走ってコンビニ休憩の後、地頭方から太平洋岸自転車道に入る。
太平洋岸自転車道(静岡御前崎自転車道線)
廃鉄ルートらしいフラットで細い道。
鉄道時代の名残か、入口のない塀が道の両脇に迫っている。
5分も走らないうちに、地頭方駅跡。
地頭方駅跡
軽便鉄道だったとは聞いていたが、路線図を見てびっくり。
今のJR袋井駅と藤枝駅を結び、さらにその先は岡部まで。
当時の駅名で言うと、新袋井と新藤枝間だけでも64.6キロに及ぶ。
昭和39年から序々に路線が縮小され、昭和45年に廃線になったとある。
路線図
続いて落居駅跡、各駅跡にきちんと駅名標が残っているのか。
落居駅跡
それにしても朝から気温は上がらず、皆、日向を選んで走る。
廃鉄跡を寒さに負けず走る
落居駅から15分ほどで、小堤山トンネル。
小堤山トンネル
ただの鉄道トンネルかと思っていたが、かなり力の入った説明板があったのでそのまま紹介する。
たとえ小さくても、コスト優先の粗悪建築物と、造り手が込める気持ちが違うのだ。
そしてこういうものをしっかり残そうとする自治体の姿勢にも頭が下がる。
トンネル内の説明板から(車両の写真は昭和40年頃とある)
【小堤山トンネルの意匠的特徴】
1.色の違う煉瓦を使用したパラペット(天端)部の表現
2.イギリス積みの煉瓦の積み方
3.色の違う煉瓦を使用したアーチリングの表現
4.煉瓦を使用した排水側溝
ここから一旦自転車道を離れて、相良海岸へと向かう。
以前も来たことがある、塩のふるさとだ。
あいにくと製塩小屋は閉まっていたが、遠く伊豆半島が見える。
水平線から浮いたように見えるのは、一種の蜃気楼現象だろうか。
相良海岸から伊豆半島を望む
続いて内陸に向かい、相良油田を見学。
ここも以前来たのだが、今日は新しい発見があった。
各地の原油サンプルが置いてあり、相良オイルの成分を見てみると、
ガソリンやナフサ・灯油・軽油といった、いわゆる精製油に近い成分が多い。
品質は高いのだ。 が、いかんせん産油量が少なすぎた。
相良オイル
油田を後にして、再び自転車道に戻る。
相良橋近くの海岸で少々休憩する。
富士山に少し近づいたようだ。
時刻はすでに12時半をまわっている。
砂干しのワカメが飛んでしまいそうなほど風が強い。
ワカメの砂干しと富士山
静波海岸を過ぎ、自転車道は内陸部へと入っていく。
時刻は13時半。 小山城のある小山城公園で少々遅めの昼食だ。
写真を撮っておかなかったのが悔やまれるが、
このオフ会のために特注したという鰻重である。
『去年よりうまい』とはSさんはじめ常連さんの評。
たしかにうまい。
小山城公園にて
ここから最終目的地の金谷までは15キロほど。
だが、Sさんの車で清水まで戻ることになっているので
また戻ってこなければいけない。
今から往復30キロか。 寒いし、風も強いし。
なんとなくダレた気分で午後の部、走行開始。
大井川にかかる富士見橋を渡り、河川敷に整備された
マラソンコース『リバティ』に入る。
河川敷のサイクリングは単調でいまいちなんだな。
Sさんと並んで走りながら、落としどころをさぐりあう。
新幹線の鉄橋を越えたあたりでどちらからともなく、
『引き返そうか』という評決に達して集団から離脱。
金谷までの2/3を残して勇気ある撤退だ。
大井川マラソンコース リバティ
そう言えば、落居から先、駅名標を見かけなかった。
引き返しながら見つけた遠州神戸(えんしゅうかんど)の
駅名標が今回のオフ会のしめくくりである。
中仙道以来3ヶ月ぶりの長距離ランに、なまった脚がついていけなかった。
風が強かったとか、寒かったとか言い訳はいろいろあるけれど、
やっぱり定期的に走ってないとダメだね。
オフ会参加の皆様。
お疲れ様でした。
本日の走行距離:57キロ