梅雨の晴れ間。
ほぼ２ヶ月ぶりのツーリングだ。
時刻はすでに８時３０分。 ちょうど集合時間。
新幹線で掛川駅に到着し、相棒を組み上げたところでこんな時間。
輪行仕様の相棒だから、わずか１５分程度で組みあがっているのだが。
実は集合場所は駅から自走で５分ほどの市役所。 つまり遅刻である。
到着するとすでにブリーフィングが始まっていた。
そもそもローカルなイベントに無理やり遠方から参加するので
少々の遅刻はお目こぼしを頂いているが、やはり気分が悪い。
５分前の精神がモットーなのである。
顔なじみの常連さんたちと再会の挨拶を交わしつつ
ずいっと人垣のなかに割り込んで行く。
今日はまた、いつもより参加者が多い。ざっと７０人くらいか。
始まっていたブリーフィング今日のイベントの趣旨はスロースタイルサイクリング。
要約するのもなんなので、そのまま引用させてもらう。
| 《参加申し込み書から抜粋》 掛川に残る歴史的建築物や街並み、なつかしい里山、路地や抜け道、 映画のロケに使えそうな魅力的な風景などをたどる約４３ｋｍのコース。 地元サイクリストがガイドとなり、みどころを解説し、話題を提供しながら ゆったりと走ります。ランチは地産の食材を使ったスローフード。 休憩や見学、体験などを交えた自転車による一日の旅をお楽しみいただけます。 自転車のもつスローな視点とスピードで、掛川を堪能しましょう。 |
全体ブリーフィングのあと、４つのグループに分かれる。
私はゆっくり走りたい人達向けのグループに入ってアンカーを務める。
メンバーは小径車、リカンベント、普段使いのＭＴＢで参加のご夫婦など多彩。
４月の春野でカヌーのインストラクターをしていたＭさんも同じグループだ。
私の比ではない、さらに遠方からの参加である。
もっとも彼女にとっては明日の渓流釣りがメインイベントらしい。
このグループが一番人数が少ないかと思ったが、結局２０人ほどの大所帯になった。
最近のリカンベントは格好いい９時、市役所出発。
掛川駅前には大学のサイクリング部なのか、
大きな荷物に銀マットという合宿スタイルのツーリング車がたくさんいた。
まずは掛川城近くに点在する史跡を廻るが、
街中のグループ走行はかなり気を遣う。
信号で分断されるし、車に待ってもらうことも多い。
だが、これまでも何度かイベントで掛川市内を走っているのだが
嫌な顔をされたことはない。
サイクリングイベントが盛んなためだろうか、ありがたいことだ。
侍屋敷『竹之丸』市街地を離れると信号も少なくなり、走りやすくなる。
なつかしい塩の道を通り、細谷（ほそや）付近で天浜線の線路を渡ると、田園地帯になる。
今年の梅雨は雨が少ないのだが、ひざ下くらいまですっくと伸びた稲の緑があざやかだ。
渡る風には大地の香り。 夏の匂いだな、と思う。
長い長い直線コースをのんびりと行く。
さわさわと若稲のうえ風あそぶ再び天浜線の線路を渡り、原谷（はらのや）駅へ。
トイレ休憩のあと、加茂菖蒲園へと進む。
入場せずに外から見るだけなので少々気まずいのだが、花は見頃のようである。
加茂菖蒲園原野谷川を遡るように進む。
建設中の第二東名に沿うような道でもあるので
はたして何年後に利用されるのか、異様な構造物が場違いにそびえたつ。
第二東名建設現場しばちゃん牧場に立ち寄って再び休憩。
牧場と言うから、のんびり草を食む牛の姿などをイメージしていたのだが、周りは田んぼ。
少々拍子抜けしながらも小ぶりのソフトクリームを食べる。
甘くて冷たくて、これはうまい。
ここは新鮮な牛乳や乳製品が自慢のようだ。
何の気なしに大きな牛の絵の看板をみていたら
毎週土・日・祝営業とある。
つまり平日は本業の酪農に専念しようということなのだろうが、大胆な営業方針である。
しばちゃん牧場ここから来た道を戻って１５分ほど。 原田小学校へ。
ここが昼食場所。
地元のお母さん達による手作り弁当がうまい。
そして飯のあとの一服も・・なのだろうが、学校敷地内は禁煙だった。
職員に注意された愛煙家は素直にたばこを引っ込める。
原田小学校４０分ほどの食事休憩を終えて復路。
ここからしばらくは、お茶畑や田んぼのなかを縫うように走る里山の道。
ガイドでも居てくれないとなかなか走れない、路地裏感覚がいい。
ちょうど日陰であじさいは元気雨桜神社は雨乞い神社。
昔、不思議な桜の大木があり、多くの人が雨乞いに訪れたとある。
その桜は掛川藩主が山内氏の頃にはまだあったように読めるが、今はどうなっているのか。
五明（ごみょう）の彗星発見場所はちょっとした高みにある。
説明板の書き出しがいい。
| 彗星発見の碑 一九九四年 太陽系のはるか彼方より 旅を続けてきた新彗星が地球に 近づきつつあった。 （以下略） |
ホルストの惑星でもBGMに流れそうである。
五明の彗星発見の碑里山から住宅街へ。
間もなくゴールが近い。
最後のお立ち寄りは、おにわふみいし
今はやりの足ツボマッサージだが、これはセルフ。
コースに埋め込まれた大小の石が強烈にツボを刺激してくれるのだ。
痛い痛いと騒ぐ私を尻目に全然平気な藤枝のＫさん。
尋常な体ではない。
おにわふみいし掛川城に到着すると、冷たいお茶とお菓子がふるまわれた。
暑いなか疲れた体にはありがたい。
記念写真を撮って今回のイベントは終了か、と思いきや
スタッフからオプショナルツアーの提案が。
ショッピングや建物探訪など、小一時間のショートコース。
掛川の一日はまだ続く。
本日最後のお接待
掛川城 四足門と天守閣本日の走行距離：４４キロ
【Ｆace to Ｆace】
HPに載せてほしい、と懇願されたのでご紹介しましょう。
私のサイトでは顔出し無し・実名無し、というのが原則なのですがね。
ご奇特な方は自己申告をどうぞ。
| 自転車仲間達 | |
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何度もイベントでお世話になっています。 掛川の岸田くんです。 高校時代は柔道の猛者、大学に入ってから自転車大好きに。 車種はジャンプ＆トリック系がお気に入りの様子。 このスタイルで長距離も走ってしまうのだから、たまりません。 |