明神峠〜三国峠〜籠坂峠


2004年2月1日(日)

今日は峠に行こう。
山中湖をはさんで、静岡、山梨、神奈川の三県を走るルートだ。

初めは、コースガイドに載っていた富士山一周コースの下見も兼ねて、
御殿場から籠坂峠を越えて山中湖へ向かう計画だったが、
よくよく地図を見れば駿河小山から明神峠・三国峠を越えるルートのほうが面白そうだ。

ともかく国府津で御殿場線に乗り換える。 久しぶりの御殿場線だ。 
ちょうど梅も見頃の季節で、下曽我では観梅ハイキングといった格好の客が降りていく。

駿河小山で相棒を組み立てる。 南側の山に遮られ、陽がなく寒い。
ちょうど8時スタート。 
走り出してすぐ、富士見橋からちょっと雲に隠れた富士山が見える。
さすがに大きい。

県道147に入って、藤曲にある柳島・湯船方面との分岐を過ぎれば人家も無くなる。
鄙びた山道の雰囲気になってきた。 やはり往路にこちらを選んで正解だったか。

 柳島・湯船方面との分岐 上野方面に向かう 

藤曲から1キロほど、高さを稼ぐようにくねくねと登りつめると、突然にゆるやかな道になる。
軽いアップダウンをしながら軽快に進めば、右手に東富士変電所の広大な敷地が見えるが、
ズラリと並ぶ変電設備は一種異様な光景だ。 ブーンという低い唸りが不気味に聞こえる。
頭上を通る高圧線からもなにやら唸りが聞こえてきて、体に悪そうだ。 
思わずペダルに力が入る。

 まだまだ余裕! の序盤

変電所を過ぎると上野の集落に入る。
ほぼ正面に富士山が見える。 雲もとれて裾野まで綺麗に見える。

 上野の集落からの富士山

ここから右へ進路を変えれば、いよいよ明神峠へのアプローチだが、熊出没の看板には驚いた。
山道で獣に出会ったことは無いが、熊には出会いたくない。

 さっきの交通標識より強烈!

上野からの登りは予想以上に激坂。
インナーローでも太刀打ちできず、早々に押しに入る。
熊に襲われる確率が高くなって、少々心配ではある。

登るにつれて残雪の雪景色が次第に白さを増し、道路に侵入してくるが、
なぜか登り車線のほうに多く残っている。
おまけに路面には雪解け水が凍りついていて、実質1車線道路になっている。
どちらにしても乗って進める状態ではないが、あまり車が通らないのが幸いだ。
ツルリと滑らないよう、慎重に進む。

上野から明神峠まで約4キロ。 結局1時間もかかってしまった。
峠からの景色はあまり良くない。

 明神峠(標高900m)

 明神峠は世附林道の終点でもある。(自転車通行禁止のデッカイ看板あり)

この先も激坂はまだ続く。 16%勾配の標識は本物だ。

 初めて見た16%勾配標識!

明神峠から1キロほどで神奈川県に入る。
勾配は緩やかになったが、除雪されていない雪道で、ここはまた乗って行けない。
しかし、サクサクと雪を踏みながらの押しは結構、楽。
雪景色をじっくり楽しめるのもいい。
細いタイヤの轍が残っている。 同好の士だろうか。

 明神峠から三国峠までは雪道。

雪道は三国峠まで続く。
峠を越えれば山梨県で、ここからまたきちんと除雪されているが、
地図を見ていて、雪道のままになっている原因が判ったような気がする。

神奈川県が、飛び地のようなこの道を除雪していないだけなのだ。 きっと。

 三国峠(標高1170m)  峠の標識が無かったですね。

三国峠から山中湖への下りは、富士山が綺麗に見えるパノラマライン。
ビューポイントにはカメラがズラリと並んでいる。
路面の凍結に注意しながらゆっくりと下っていく。

 三国峠からの下り

山中湖畔で昼休憩。 いつもより長く、じっくり1時間ほど。 
静かな白い世界を満喫する。 このゆったりした時間がたまらなくいい。

 山中湖からの富士山

さて、峠行の楽しさは登りにあるので、あとはただただ下るのみの復路である。
湖畔の道を西へ向かい、旭日丘の交差点から籠坂峠までは2キロちょっと。
峠までの登り返しはそれほどきつくないが、さすがに国道だけあって交通量は多い。

 籠坂峠(標高1104m)

峠から先はいよいよ下り一方。 防風防寒対策をしてダウンヒル開始。
こちらの道は、よく陽があたるためか、峠を越えるとすぐに雪も見えなくなる。
路面も乾燥していて、なかなかいいスピードで駆け下りる。

やはりこちらの道を往路にしなくて正解だった。
トラックや観光バスなどと次々にすれ違う。
排気ガスを浴びながらの峠行は気が滅入るだけだ。

今日はずいぶんと長い時間、富士山を視野に入れて走ってきたが、
須走口の登山道入り口で見納めになる。
この先は後ろにまわって見えなくなってしまう。

 富士登山道須走口

市街地に近づくにつれ、交通量はさらに多くなる。
御殿場の街はそこそこに大きい。 駅も立派だ。
駅前には客待ちのタクシーがずらりと並んでいる。

相棒を分解しながら、雪道を走ると雨道以上に汚れることを実感する。
何やらベタベタした黒いものがフレームを汚している。
融雪剤だろうか。 早く帰って拭き取ってやろう。

本日の走行距離:43km
本日出会ったサイクリスト:3人

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