旧東海道(三島から由比まで)


2003年1月26日(日)

今日は旧東海道旅を少し先に進めよう。
日中晴れという天気予報だったが、明日は雨。
走り終える頃には雲が厚くなりそうだ。

三島からのスタートなので、まだ星が出ている時間に家を出る。
少々寝坊してしまったので列車のなかで朝食だ。
車窓から見る空が、だんだんと薄雲に覆われていく。
予報より天気の崩れが早いのか?
途中待ち合わせで列車のドアが開くと、足元から冷気が襲ってくる。
薄日でもいいから太陽の光がほしい。

1時間半ほどで三島駅に到着。 駅前で相棒を組み立てる。
箱根越えをした時に、相棒を組み立てるのにちょうどよい場所を見つけておいたのだが、
なんと自動販売機が設置されている。 

【三島】 三島駅 8:45発
駅前通りを南下して旧東海道にはいる。
商店街を抜ける道路だが、朝早いためか交通量は少ない。
旧町名を刻んだ小さな石柱が宿場町の案内役。
街並みに往時を偲ばせるものはないが、史跡は多い。

 宿場はずれの旧街道

【沼津,原】
ところどころで交通量の多い旧国道1号線と合流しつつ、
狩野川沿いに三園橋、御成橋、永代橋を横目に旧街道を進む。

 川廓(かわぐるわ)通り

永代橋から北西に伸びる道が旧街道になる。
ここから吉原まで真っ直ぐ伸びた道は、交通量も少なく、快走できる区間だ。
両宿とも宿場町を偲ばせるものが無いのが残念。

 一点透視図法の見本のよう。 東田子の浦駅付近から東京方向を見る。

【吉原】 河合橋 10:30通過
ここまで来てようやく体も暖ってきた。
相変わらず陽射しはないが、気温は上がってきたようだ。
田子の浦に近づくにつれ、やや鼻をつく臭気を感じるようになった。
工場の排気によるものらしい。
この付近は、大きな工場が立ち並び、旧街道とは無縁の町。

 左富士神社 向かいの酒屋には『左富士』という酒があるらしい。 

名勝左富士も、無表情な倉庫越しでは味もそっけも無い。
工業地を抜けると、ここまでの直線的なコースから、うねうねと旧街道をトレースするコースになる。

 『左東海道』の道標 柚木(ゆのき)駅付近。

身延線のガードをくぐり、東海道の道標を過ぎれば、富士川は近い。

 富士川橋

富士川橋は大正13年(1924)に完成した曲弦プラットトラスという構造の橋。
6つのアーチが美しい。

 富士川から見る富士山

相変わらず雲に隠れて、富士山は見えないが、河原で昼食にする。
いつものメニューだが、今日は特に熱い味噌汁がうまい。

蒲原へ向かう道は今回の行程で唯一の峠越え。
と言っても標高はわずか。 アウターロー程度で充分。

 岩淵の一里塚

間の宿になる岩淵の一里塚を抜ける急カーブが旧街道の名残を留めている。

【蒲原】 東木戸跡 13:00通過
東名高速にかかる橋を渡ると遠くに海が見える。
新坂を下れば蒲原宿だ。
広重の版画『夜の雪』で描かれているのはこのあたりか。

 蒲原(かんばら)宿

蒲原は宿場町の面影をたくさん残して、いい感じ。
新築の家でもなまこ壁を模した外観をしていたりして、町に一体感がある。
東西の大木戸跡に挟まれた小さな町は、史跡も多く、のんびりと歩いてみるのもいいかも知れない。

【由比】 東海道広重美術館 13:30通過
由比も蒲原ほどではないが宿場町の雰囲気を残す町。
ここはまた、桜えびが有名なところでもある。 えびのモニュメントが随所に見える。
由比本陣の跡地を整備して建てられた広重美術館は観光客で賑わっている。

 東海道広重美術館

【由比駅】 13:50着
雲もいよいよ厚くなってきた。
ちょっと早いが由比駅で今日の旅を終えることにする。
帰りは旧東海道本線の御殿場線をまわってのんびり行くことにした。
地元の駅に戻った頃にはすっかり陽も落ちて、気の早い雨もポツポツと...。


三島から由比までは平坦な道で走り易い。
また、一里塚もたくさん残っていて走行距離の目安にもなる。
次回薩た峠からの富士山が楽しみだ。

本日の走行距離:48キロ
本日出会ったサイクリスト:2人


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