第6週
5月30日(日) 37日目 父・叔母・伯母さんお見舞いに訪れる
天気が悪いという予報だったが、カラッとした陽気になる。9:00頃散歩に行く。9:50頃、2階の窓から顔を出して手を振っている人が見えた。近づいてい見ると父と叔母だった。病室へ戻ると伯母さんもいたのでびっくり。おばさんの手作り煮物とおにぎりを食べて談話した。11:20頃皆を見送った。昼食後いつものパターンで散歩する。午後になってだいぶ涼しくなってきた。夕方前から雨が降ってきた。
病院の受付前に盆栽サイズのさくらんんぼの鉢が登場。しっかりとさくらんぼの実をつけている。寒河江の山々にもさくらんぼの木を覆うビニールが見えるようになってきた。
山人のプチ絵日記
頭の上に変な虫が飛ぶようになった
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5月31日(月) 38日目 シェルパの本を読む
5月も今日でとうとう終わり。明日から6月だ。こうなると仕事に復帰するのがいやになる。山へはとても行きたいのだが、、、。10:00にシャワーを浴びる。すっきりさわやかになる。今日は回診なし。昼食後リハビリ。退院後リハビリのための通院はしなくてもよいでしょうとのこと。
夕食後、「シェルパ斉藤の行き当たりばっ旅」を読んだ。久しぶりに読んでも面白い本だ。
6月1日(火) 39日目 不運な入院患者
長期入院していると明るい話題がほしくなる。読む本も明るいのがいい。新田次郎とかは適さない。シェルパ斉藤の本はそういった意味で楽しい。天気は最高。月山、朝日もばっちりだ。
新たに2名が入院してきた。そのうちの一人は抜釘(ボルト等を抜く手術)のための入院。聞くところによると、元日に蔵王へスノーボードへ行って肩の骨を折ってしまったのだそうだ。近くの整形外科で診てもらったところバンドで固定することで治る見込みだったが1月たっても一向に良くならないので転院して手術を受けたのだそうだ。
13:10より散歩。風が心地よい。
6月2日(水) 40日目 起床前に騒いではいかん!
今日でなんと40日目だ。最高にいい天気。朝、病院では起床6:00となっているのに5:00頃廊下で立ち話をしている2人のおばあちゃんのため、モンモンとした朝になってしまった。私は看護師さんが朝の様子を見に来る6:30頃までベッドの上でゴロゴロしている。のんびりノホホンムード中、慌しい職場へは行きたくなくなってしまう。山へは常に行きたいのだが、、、、、。
散歩リハビリといつものパターン。足首は下45度まで曲がるようになった。
夕食後、歯を磨こうと思ったら食堂に入院患者が10人ほど集まっており、私も仲間に加わる。
6月3日(木) 41日目 外出の決心
2日連続快晴。
6人もいるといびき対策としてやはり耳栓が必要になりそうだ。
散歩、シャワー。散歩仲間で退院したKさんがきて、土曜日にクワハイツ(花公園)に連れて行ってくれるという。モコモコさんに相談だ。周りの人の勧めもあり外出してみることにした。
昼食後トレーニングとリハビリ。「雪煙をめざして」(加藤保男著)を読む。さずがにモコモコさん推薦図書はおもしろい。
6月4日(金) 42日目 明日はプチ冒険
3日連続快晴。散歩も気持ちいい。
10:25の回診のとき土曜日の外出許可が下りた。
6月9日からいよいよ骨折した足への部分加重が始まるが、最初は体重の1/4から始めるとのこと。普通は1/3からなのだが斜めに折れているので、1/4という段階を踏んでからになるのだそうだ。また、外出したときにはくれぐれも足を着かない様にと注意を受ける。
明日はモコモコデー+初めて病院外の景色を見る日(病院へは寝た状態で運ばれてきたので外は全く見えなかった)で楽しみが2倍だ。
6月5日(土) 42日目 どきどきの外出
4日連続いい天気。
7:00頃Kさんが病室へきてくれ、フキの山椒煮を差し入れてくれた。それと今日の予定を確認。忙しいところ時間を作ってもらいありがとうございます。
10:10頃散歩場所のベンチでMさん、Oさんと3人でおしゃべりしていると、モコモコさんが登場。モコモコさんを交えておしゃべりをする。そのなかで“6/19(土)分朝の「つばさ」の指定がとれないから仙台経由で来ることになってしまった。さくらんぼの季節なのを忘れていた。”とモコモコさんが話すと、Mさんからさくらんぼの最盛期のときは東根から寒河江まで高速も国道も大渋滞になると教えられた。
部屋に戻り、外出着などリクエストしていたものを受け取る。
12:30に玄関前で待ち合わせなので、モコモコさんは早めの昼食をとり、12:00に山人も昼食。着替えをし、玄関前で車椅子のたたみ方の練習をする。しばらくするとKさん登場。行き先は最初クアパークだったが、まだなにもないからということで月山方面へ変更。ほとんど「犯罪者は現場へ戻る」という感じだ。月山湖で噴水を見る。100mくらいまであがる強力な姿だ。
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おっ、噴水が始まったぞ。 |
どんどんあがれー。
どんどんあがるよー。 |
どっひゃー、向こうの尾根を越えたよ。 |
アイスクリームを食べた後、湯殿山へ向かう。途中、道端には山菜採りの車があちらこちらにとめてあった。このあたりでとれる月山筍はとてもいい値で買い取られるのだそうだ。
湯殿山ホテル前の釣堀を見学してからいよいよ湯殿山へ車椅子で出発。出発地点にはめちゃくちゃでかい鳥居がデーンと立っている。急なカーブの坂道を後ろから押してもらい進む。山人も腕でこいでアシストする。モコモコさんとKさんが交代で押す。二人の息遣いが聞こえる。車が走ってくる音が聞こえる。「車の進入禁止とあったのになぜ?」と思いつつも脇によけるとバスが観光客を乗せて走っていた。料金はたしか100円だった。あんなに楽できるのならはじめから乗っているよとみんな叫んだ。ここまできたので、仕方なく汗をかきかき坂を上った。しかしながら車椅子ではどうにもならない壁が待っていた。階段である。ここを登らないとお参りはできない。仕方なく我々は30分かけて登った道を引き返した。
新緑と雪渓のコントラストがとてもよかった。風も気持ちよい。参拝はできなかったが、とても満足した。
清らかな湧水を飲んで病院へ戻った。
楽しい一日だった。
山人のプチ絵日記
湯殿山の巨大鳥居
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