吾妻連峰

天元台〜西吾妻山〜二十日平〜グランデコｽｷｰ場

〜吾妻の完成された山スキールート〜

２００７年３月１０日

またまた吾妻だ。 今回は日帰りの日程しか確保できなかったので、再び大沢下りを予定した。 最初出かけずに毛布に包まって丸まっていたい気持ちが大きかったが、最近なんだかやる気のモコモコさんに連れ出されてのツアー。 いつもは「今度はこのルートね。」とモコモコさんに提示（この時点で決定している）されたものをただ実行に移すのであるが、山人のやる気の少なさに「前行ったことあるコースとしては二十日平もいいと思うんだけど、どっちがいい？」と珍しく選択の余地がある（でも二者択一だ。）。 迷わず早く家に帰れる（大沢下りは交通が不便なので帰りが遅くなる）二十日平を選ぶ。

アプローチ ３月９日 東京駅２０：３６〜米沢駅２２：４８（泊）　 ３月１０日 米沢駅８：０５〜白布湯元８：４６ コースタイム ３月１０日 　リフトトップ１０：１５〜稜線１０：３０〜梵天岩１１：００〜西吾妻山１１：１０〜下降開始１１：４０〜二十日平１３：００〜グランデコｽｷｰ場１３：２０

　二十日平は朝発か、グランデコへのスキーバスでも行けるが、大沢下りのつもりで予約を取っていたのでいつものように前夜の内に米沢入りをしておく。

白布湯元行きの朝一のバスに乗るべくバス停へ行くと、一人の男性がブーツを履いているところだった。
挨拶をすると、地元の方で、ご友人と大沢下りに行くとのことだ。
そうしているうちに福島からの一番列車が到着する時間となった。
するとツアーの格好をした人たちがゾロゾロと今まで見たこともない人数でバス停に来た。
バスもそれを見込んでなのか、路線バスタイプのいつもと違い観光バスタイプだった。
バスに次々と乗り込み、さながら車内はスキーツアー専用バスのようになり、にぎやかに白布湯元に到着する。

ロープウエイのキップ売り場も混雑しており、この混雑の御蔭か湯元駅で山頂までのリフト券も購入できた。ロープウェイも３本ほど待つが、折り返し運転が繰り返されているのでさほど待つことなく天元台に到着。
ここからリフトトップまで順調に進む。リフトトップでシールをつけていると、男女二人組みに声をかけられた。
モコモコさんが、代表でいろいろ話をすると、この方たちはガイドの認定試験を受けるのだそうだ。
今日の吾妻は最高の盛り上がりだ。

準備と体操を済ませたところで出発。先行者のトレースがバッチリついているので、楽に稜線へ。
稜線に出ると晴れて周りが良く見えて、先行者が梵天岩に登り返しているのが見える。大凹まで軽く一滑りして、暑いのでフリースと上着を脱ぐ。梵天岩〜西吾妻山もトレースがついており楽だ。
西吾妻山に近づいていくに従い、ガスが広がってきて一気に視界不良になる。

天元台からもグランデコからも二十日平へ向かった先行者がいる様子はない。どうやら一番乗りのようだ。
シールをはずして行動食をつまんでからコンパスを合わせてガスが薄くなるのを待つ。
待つことわずかでガスが薄くなったので、コンパスの方向とこの先の方向を確かめて下降開始。
最初はパウダーだったり、ガリガリだったりと雪質がめまぐるしく変わる斜面だ。
吾妻のモチャクチャ地帯標高１８５０mくらいまでは尾根の西側をまくように下る。

樹林の間隔が開いてくるようになってからは尾根上を行く。ガリガリの雪の上に20ｃｍ程の軽い新雪が積もった感じでスピードがやたらに出てちょっと怖いが、快適に歓声を上げていく。
　時々GPSで確認すると予定のコースにぴったり乗っているのが分かる。
標高１６４０ｍ付近のいったん緩やかになることろで一度休憩を入れる。
ここでコンパスをグランデコのベースにあわせたため、この先少し急な斜面があるところで中ノ沢により過ぎてしまった。
急傾斜のところは予定のコースに戻るようにトラバース気味に日陰でガリガリの斜面を横滑りを交えていく。

急斜面が終わると気持ちの良い疎林の中を行く。
よく滑る雪質で、ストックで漕ぐことも無く面白いように進む。
いつも二十日平をかなり進んだ先で中ノ沢を渡るので調子に乗っていくとモコモコさんよりストップがかかる。
何でも小雪の今年はもっと手前の二十日平の横の小沢が中ノ沢に出会うあたりで中ノ沢を横断するとのこと。
そんな説明を受けているときに目の前を真っ白なウサギが走り抜けていった。
いつもウサギを見逃してしまうモコモコさんは大喜びだ。山人もこれで今年は全てのツアーでウサギを目撃したことになる。なんだかとてもラッキーだ。
モコモコナビに従い、中ノ沢を渡りグランデコのゲレンデに到着する。

あとはのんびり緩いゲレンデのコースをベースまで滑って本日のツアー終了。
グランデコは混雑していて、天元台と大違いだ。
モコモコさんはこの後ゲレンデを一滑りするつもりだったらしいが（なんだか本当に珍しくモコモコさんはやる気だ）、これで上がることにし、着替えて板をしまう。

シャトルバス出発まで３０分ほどあり、レストランからのおいしそうな匂いに触発されたか、モコモコさんの「お腹すいたー」攻撃が始まったので、軽くつまみながらバスを待つことにする。
レストランの方の気前がいいので、調子にのって注文したポテトフライを山盛りにしてもらった。
外を見ながら「雪は天元台のほうがずっといいけど、天元台でこれだけの人が来たら対応できないよな。」などと話しているうちにそろそろバスの出発の時間だ。
時間が早いので、ガラガラのバスに乗って、「あそこで何か食べなかったらただ乗りだったよ。」「中吾妻だ。やっぱり遠いなあ。」「二十日平は吾妻の中でも完成されてるルートだよな。」などと話しているうちに猪苗代駅に到着。
予想以上に早く家に帰れたので、帰ったその足で打ち上げへと向かったのは言うまでもない。




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