谷川連峰 |
谷川温泉〜中ゴー尾根〜谷川岳〜蓬峠〜土樽 |
〜たまには一人もいいもんだ〜 |
2006年10月18日〜19日 |
久しぶりの単独行。なんだか「単独行」というだけで、胸が高まる。これはモコモコさんからの開放感からか・・・・。おっとこんなこと書くと怒られそうだ。
許可を出してくれたモコモコさんへ感謝しなくてはいけないな。場所は近場で、以前から気になっていた中ゴー尾根にすることにした。「登りが急過ぎる」「尾根が痩せている」等のデンジャラスな噂を耳にするがその真相はいかに?
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アプローチ
10月18日
上野駅5:43〜高崎駅7:28/7:44〜水上駅8:48/(タクシー)谷川温泉駐車場8:55
コースタイム
10月18日
谷川温泉9:06〜二俣10:18〜稜線14:09〜肩の小屋14:40
10月19日
肩の小屋6:30〜一ノ倉岳7:47〜武能岳9:21〜蓬峠10:05〜土樽駅13:30
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各駅停車でのんびりと水上駅へ向う。水上駅からはタクシーで谷川温泉、奥の駐車場まで向う。天気は素晴らしく、秋の爽やかな空気は気持ちいいい。しっかりと準備体操して一路、二俣へ向け飛ばし気味に歩く。
今回は肩の小屋宿泊の計画なので荷物はすこぶる軽い。管理人の元山岳警備隊隊長の馬場さんに会うのもこの山行の大きな目的だ。
一時間ほどで二俣到着。さすがに、夏場は猛威を振るっていたヒルも影を潜めたようだ。やはり、足元には奴らは見当たらなかった。しばらく休憩していざ中ゴー尾根へ向う。
道が荒れている。木の下をくぐったり、道を探しながら進む。しかし、道を見失ったので強引に尾根に取り付いた。すると、正規のルートが出てきた。取り付きの最初の短い部分が意外な核心部だ。あとはしっかりとした登山道が出てくるので迷いようはない。
前評判どおり「ふふふ、これが中ゴー尾根の実力だよ・・・」と言わんばかりの勢いだ!ここで「お代官様どうか御勘弁してください」と根を上げたいところだが、生憎アホは高いところが好きなのでグイグイ行かせてもらう。
一汗をかくと、尾根を跨いで右側にヒツゴー沢が清らかな流れを見せている。まだ、行ったことがないので来シーズンあたり計画に入れたいところだ。というより前から「モコモコさんにヒツゴー沢面白そうだから行こうよ〜」と話しているのにも関わらず、「私、なんかいやだ」というその「なんか」の為に行くに行けない幻の沢だ。
半袖でも暑いくらいで、もう最高だ。紅葉もなかなか綺麗だ。さらに登ると今度は左側にオジカ沢が見えてきた。樹林の間からは、「ちょっとだけよ!」といった感じで大滝を垣間見ることができる。もっと見たい一身でさらに高みを目指す。
かなりハッスルしたのでザックを下ろして休憩。腹が減ったので行動食のパンを食べることにした。一人でモクモクと登るのにも飽きたのでラジオを聴きながら登ることにした。
先ほどは少ししか見えなかった、大滝がその全貌を現した。遠く離れた尾根からも、スケールのデカさがうかがえる。
さらに登ると、森林限界だ。ここからは、天神尾根を歩いている人の姿を見ることができる。また、オジカ沢の大滝も含め上流部も見える。途中に鎖場があるが、問題なく登れる。肩の小屋も姿を現した。稜線までもう少しだ。時間調整を兼ねて、ゆっくり休むことにした。登山道に寝転んだ。
稜線からは肩の小屋まではあと少しだ。14:40到着。新改築されてあまり年月の経っていない肩の小屋に入る。居間ではテーブルを囲んで若い男女6名ほどのグループがビールを飲んだりカップラーメンを食べて雑談していた。宿の手続きをして、くつろぐことにした。馬場さんは体が大きく、手も大きい方だった。雑談したりしながら過ごす。
15:30頃、先ほどの男女のグループが下山するということで、慌しく準備を始める。私はすっかり宿泊するのかと思っていたのでびっくりだ。ロープウェイは最終は17:00だ。天神尾根経由でコースタイムで1時間ほどだから問題はないだろう。
そのあと単独の男性の方が到着。前日に熊穴沢避難小屋に宿泊し約8時間かけて肩の小屋まで登ってきたという方だった。足が悪いのでこのペースになってしまうとのこと。
16:00を少し過ぎたぐらいに、平標山方面の元橋からランニング縦走してきた男性2名、女性1名の3人パーティが到着。なにやら外が騒がしい。
どうやら、先ほどの男女6人グループは天神尾根を下山するはずが、間違えて平標山方面の縦走路を下り中ゴー尾根の分岐のところで判断を迷っていたところをランニングパーティーに会って間違えに気づいたとのこと。地図もヘッドランプも持っていなかった状態のようだ。
馬場さんが、ヘッドランプを数個貸し出し、山岳警備隊に「これから男女6人パーティーが下山します。ヘッドランプを貸したので回収してください」との趣旨の無線を飛ばす。
もし誰にも会わず、中ゴー尾根を下っていたらと考えると真っ暗な山の中でビバークということになっていただろう。
夕食後は雑談をしながら、20:00には消灯となった。
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幕岩方面 |
二俣 |
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オジカ沢 |
中ゴー尾根上部 |
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オジカ沢に残る雪渓 |
もうすぐ稜線 |
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天神尾根方面 |
もうすぐ肩の小屋 |
10月19日
コースタイム
肩の小屋6:30〜一ノ倉岳7:47〜武能岳9:21〜蓬峠10:05〜土樽駅13:30
肩の小屋の寝具はウレタンマットとモンベルの筒型シュラフだった。よく眠れた。6時に朝食を食べて、出発の準備をする。天気は素晴らしくいい。ほかの皆さんが食事中のところを一番に出発する。一ノ倉岳までは結構遠く感じた。茂倉岳へ向う途中、山スキーコースで有名な芝倉沢を見ることができた。
ここを過ぎると、茂倉岳と蓬峠へ向う分岐がある。ここからはガクンと標高を下げて武能岳へ伸びている。途中、蓬峠の小屋へ泊ったという方と会った。武能岳山頂で一休み。蓬峠まではあとわずか。休もうとしたが蓬ヒュッテの前でゴミを燃やしていて煙いので先を急ぐ。
蓬峠からは土樽駅へ向う登山道へ向う。途中おいしい水場がいくつかあり、助かる。
日が当たる登山道の脇で一休み。パンを食べる。後ろで「バサッ」という何かが落ちてきた物音がした。あれなんだろうと、見てみると長さ60センチほどのヘビだった。びっくりして、パンを握り締めて少し移動した。さらに観察すると、カエルがいた。
どうやら、ヘビはこのカエルを狙っているようだ。ゆっくり近づいて、射程距離に入ったところでパクリとカエルに噛み付いて飲み込んでしまった。
昼間から凄いものを見てしまった。弱肉強食とはこのことだ。
後はハプニングもなく蓬沢の沿いの道をテクテクと歩いて土樽駅に着いた。
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朝焼けの稜線 |
肩の小屋 |
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一ノ倉岳方面 |
一ノ倉岳方面 |
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武能岳方面 |
デカい武能岳 |
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蓬峠方面 |
蓬ヒュッテ |
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飲み込まれたカエル |
帰りの電車 |
余談
中ゴー尾根は確かに急な尾根だが静かで良いルートだと思う。鎖場もあったが、高度感はない。オジカ沢の眺めが素晴らしい。
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