山域 尾瀬
コース 中ノ岐沢小淵沢(ニゴリ沢)
〜静かな尾瀬の癒しの沢〜
日程 平成18(2006)年7月9日

今年の天気はなんだか意地悪で週末になると悪いことが多い。
今週もあまりよくないが、日曜日だけモコモコさんと休みがあったので出かけることに。
場所は、モコモコさんが以前より気にしていて、しかもリンク先の方の記録と写真を見て必ず行くべしと心に決め虎視眈々と狙っていた尾瀬の小淵沢。
山人も前回の延々と続くゴーロや川原歩きではなく登れる滝が多い沢へ行きたいと思っていたので「よし、そこに決定!!」ということになった。
データ
地形図1:25000 三平峠、燧ケ岳 

アプローチ:東京駅22:10〜大清水3:30

7月9日
ルート:大清水4:00〜林道分岐5:00〜入渓点5:28〜堰堤6:41〜林道の橋(再入渓点)6:48〜登山道10:08/10:30〜林道分岐11:40〜大清水12:25



朝東京発では大清水に着くのはお昼近くになってしまうが、この時期便利な夜行バスが出ているのでそれを利用してのアプローチとなる。
バス停に着くと、われわれの他に数名山の格好をしている人がいる。
バスが来て乗り込むと、なんと乗客は我々含めて6名。ということで本来は座席指定であるが、好きな席にどうぞといわれ二人掛けのシートに一人で座る。
バスは早速出発。

人も少なく広々と快適に寝られると思ったら、乗ったバスのサスペンションが悪いのか首都高の道路の繋ぎ目で異常にがくがくする。例えると電車に乗ったときのガタンゴトンのリズムで下から突き上げられる感じだ。
モコモコさんはモコモコさんで同乗の人のおしゃべりがうるさく眠れない様子。
三芳PAで休憩をとるまで延々と話続けているので、モコモコさんは「休憩のあと出発してまだしゃべっていたら静かにしてもらうよう言う。」と宣言した。
再度出発して、やはり例の人はしゃべっている。モコモコさんいよいよ出撃か?と思ったらバスの消灯でおしゃべりをあきらめたらしく話がやんだので出撃せずにすんだようだ。
うとうとしたりしているうちにバスは大清水に到着。

外はまだ真っ暗だが、トイレに行ったり身支度をしている内に明るくなってくる。
幸いにして雨も止んでいるので体操をして予定通り4:00に出発する。
最初は1時間の林道歩きだ。あくびをしながらたらたら歩いていると釣り人2組(3人)に追い抜かれる。
林道はよく手入されており、一般者の通行が禁止なので車を気にしなくて済むのでプラプラ歩いていける。
注意しなくてはいけないのが蚊だ。山人もモコモコさんもなぜか左手を中心に刺される。蚊と格闘しながら行くと小淵沢を渡る橋の手前にある林道分岐に到着。
地形図によるといきなり堰堤が4つ連続するらしいので、堰堤が終り林道が沢に再び近づくところまで林道を行くことにする。

林道を歩くこと10分ほどで林道の側壁がザレているところに着く。
沢を除くと小滝が見える。ここから沢へ下降することにし休憩を兼ねて朝食にする。
沢支度をして下降開始する。最初は崩れやすく傾斜も結構急なので慎重に行く。少し降りると足場がしっかりしてきて問題なく沢床へ下降できた。
下降してすぐにある3mほどの小滝を2つ越えて短いナメを行くとしばらく沢は平凡な川原歩きやゴーロ歩きになる。

ゴーロ歩きに飽きてきたなと思う頃から小滝が出てき始め、どれも快適に越えてやがてナメとなる。「いいねー」と進むと11mくらいの少し傾斜のある滝が登場する。なぜかこの滝の左にトラロープがかかっており、しっかりしているのでこれを利用して登ると、目の前に大きな堰堤がどーんと現れる。
堰堤を巻くために適当に左岸を登ると沢と平行して走っている林道にでる。この林道はこの先もしばらく沢と平行につけられており、堰堤からは特に滝もないらしいのでしばらく林道を歩く。
林道が沢を橋で渡るところから再度入渓する。

下半部はなんだか物足りない感じだが、それの埋め合わせをするかのように沢に変化が現れる。
最初はナメと2段5mほどのナメ滝、次に5段50mほどの滝とナメ滝。どれも楽しんでいける。これで日差しがあれば言う事なしだ。
10mほどの滝があるが、いままでより少し傾斜があり、下部のホールドが乏しいので滝すぐ横の笹を掴んでから水流際に移動し、そのまま水流際を登る。ホールドがヌルヌルしているので緊張する。念のため後続のモコモコさんにはザイルを出した。

滝上は少し傾斜が緩む。
ここで30分ほどの休憩をとってから先に進むと、沢にはザレが目立つようになり沢巾も狭まる。かといってゴルジュというほどのものでもない。
このあたりでサンショウウオを何匹か見ることができた。なかなかかわいい生物だ。
何本か左右に小沢を分けると20mほどの傾斜のある滝がある。
これは右からザイルを出して巻くが、巻き始めの最初の乗り越しがちょっと大変だった。
左に小沢を分けてから沢は相変わらずナメと快適に登れる3〜7mほどの滝を掛けている。
やがて3:2の二俣になる。

ここは水量多い左に入る。
左に入ると8m滝、15m滝と連続して続く。いずれも問題なく登れる。そろそろ滝も終りかという頃にいままでとは全く雰囲気の異なる15m二条滝が現れる。
これは右を巻いた。

滝上は渓相が一変して穏やかな小川のようになり、小さな二俣を左に入り、しばらく進むと沢は倒木や藪で荒れてくる。
だんだん傾斜がなくなり沢が蛇行を始めると笹薮がかぶってくるようになる。
もうすぐ終了点のはずであるが、なかなか着かなく雨も降り始めてきた。
思わずモコモコさんが「まだかなー」と口からもらして間もなく登山道にひょっこり飛び出た。
モコモコプランでは、小淵沢田代を散策してから沼山峠に下りて、桧枝岐でお風呂に入った後そば(モコモコさんの目当ては「はっとう」)を食べるつもりだったが、予定よりかなり早く詰めあがれたのと雨が降ってきて散策どころではなくなったので、そのまま大清水に下りることにする。

雨と笹藪についた雨露で服がじっとりと濡れているので、服を絞ったりしてから雨具を着て、地形図には載っていないが、登山地図には載っている登山道を降りる。
あまり歩かれていないようだが、きれいに刈り払われていて歩きやすい。
ところどころ急で滑りやすかったりするところをやりすごすとガレた小沢状になり林道に合流する。
雨もときどき止んでくれるので、スタコラと林道を降りる。
再入渓した橋を渡り、さらにスタコラ進む。
最初の入渓地点まであともう少しというところでお腹がすいたので少し休憩する。
あとは休まずに最初の入渓地点、林道分岐と通過して大清水に到着。なんとも楽な下山だ。

大清水で着替えをすませてから戸倉へ移動しお風呂に入る。夜行の疲れもありお風呂に入ってリラックスした二人の体は、沼田までの物凄いカーブをものともせずに倒れる寸前まで体が傾いたり窓に頭をぶつけたりしながらも睡眠を貪り続けた。沼田についてからは電車を一本遅らせておきまりのコース「山彦」でトンカツを食べて今回の沢の締めとした。


林道からの下降 出てくる滝はこんな感じ
11m滝(トラロープがかかっている) 5段50m多段滝
ヌメッていた10m滝 3mトイ状の滝
8m滝と奥には15m滝 15m2条滝



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