山域 谷川連峰
コース 土樽駅〜茂倉岳避難小屋〜谷川岳〜天神平
〜単独縦走〜
日程 平成18年5月23日〜24日

2ヶ月も山から遠ざかっていてこれから沢シーズンに入るので、体力的に心配になってきた。重荷を背負っても行動できるのか?体力の低下はどのくらいか?泊りの装備の不備はないか?などを含めたトレーニング山行になった。モコモコさんとは休みが合わず、自分だけ山へ行くのに申し訳ないが今回を逃すと次がいつか分からないので強引に許可をもらっての単独縦走となった。

データ
アプローチ
東京6:08〜高崎駅6:58/7:08〜水上駅8:10/8:19〜土樽駅8:38

コースタイム
1日目 5月23日
土樽駅8:40〜茂倉岳登山口9:15〜矢場ノ頭11:55〜茂倉岳避難小屋13:30
2日目 3月25日
茂倉岳避難小屋7:20〜茂倉岳7:32〜一ノ倉岳7:54〜谷川岳9:18〜熊穴ノ沢避難小屋10:23〜天神平11:20


一日日 5月23日
コースタイム:土樽駅8:40〜茂倉岳登山口9:15〜矢場ノ頭11:55〜茂倉岳避難小屋13:30

長い清水トンネルを抜けると新潟県。土樽駅に到着。天気は薄曇といったところ。茂倉岳方面も見えるので気持ちが軽くなる。天気予報によると朝の9時ごろから雨の予報だったので、最初から雨具着用かと内心覚悟していたのでびっくり。

歩き始めて10分ほどのところにある道路脇の水場で水を補給する。茂倉岳登山口の駐車場の手前に残雪が道路を覆っている箇所が一部あった。車が2台止めてあった。

登山口で準備体操をして出発。新緑の中を歩く。残雪は登山道にはほとんどない。一部残雪が多く残っている箇所があり、導かれるように進んだら道を見失ってしまった。右往左往して道を探したが見つからないので、基本に戻りもと来た道を戻ったら木が道を塞いだようなところが登山道だった。15分ほど時間をロスした。

途中休憩を3回ほどとり、矢場ノ頭に到着。とても見晴らしが良いところで、万太郎山が正面にドーンと鎮座している。肩の小屋も見ることができた。天候は相変わらず薄曇。弱いにわか雨がたまに降ってくるがすぐに止んでしまう。予想に反して良い感じ。確かここから、茂倉岳避難小屋も見えたはずなのに見えない。もしや雪で埋まっているのではと最悪のパターンが頭をよぎる。

矢場ノ頭からは、森林限界を超えたようで見晴らしが素晴らしい。残雪もちょこちょこ出てくるが、良いアクセントな感じで飽きさせない。谷には雪渓が至る所に残っており、小規模だが部分的に雪渓がブロックとなって谷へ落ちていくのを目にした。まだまだ、沢は落ち着かないのだなと思った。

茂倉岳直下は豊富な残雪に覆われていた。懸念していた通り、避難小屋は3分の2ほど雪で覆われている。トイレ棟はほとんど問題なく姿を現している。道理で下から見えなかったはずだ。幸い、入口部分は融けており小屋に入ることができる。入ってみると薄暗く、床の一部は天井(黒ずんで腐っているような部分)からの雨漏りで濡れていた。

小屋の日記を読んでみると、昨年の年末から記載がなかった。もしや今シーズン第一号か?そんなことはどうでも良い話。まずは、この小屋に泊るかどうかで悩んでしまった。計画ではここに宿泊だが、水も出てない、雪に覆われて冷蔵庫状態。一人で寂しい。目と鼻の先(コースタイム1時間30分)に増築された肩の小屋が非常に魅力的に思えてくる。時間的にはまだ14時前で十分に射程距離なのだが・・・。

悩んだ結果。予定通りここに泊ることにした。あえて厳しい条件を受け入れることにした。そうと決まればまずは水の確保。残雪を溶かして水を作ろうかと考えたが、うまい水が飲みたいので雪渓を下ることにした。小屋から約10分、茂倉谷へ向ってゆっくり降りる。急な部分もあり非常に気を使う。片手にビニール袋を持って下ったのは失敗だった。空ザックを背負ってくれば安全に登り下りできたと思う。ようやく沢水が出てきた。冷たくておいしい。ここまで降りてきた甲斐があった。登りは20分かかった。

小屋に戻り寝床の準備。ドアの前のすぐ前のところが、日が差し込み床も濡れていないのでそこにした。エアマットを膨らまそうしたが、どこからか空気が漏れてふくまらない。ショック。今夜の夕食の支度にかかる。メニューはお約束の白菜汁。「あれっ、箸がない」間抜けなことに忘れてきたようだ。仕方がないので、外に出て竹を取ってくる。長さをなんとか整えて使いにくい箸の完成。さらにうどんを加えて夕食の完成。ラジオを聞きながら贅沢な時間を過ごす。

明日は天気は良くなると告げていた。小屋のドアを開けて、夜21:00頃モコモコさんに電話する。携帯が通じるのでうれしい。とりあえず今日はこれで寝ることにした。


残雪と新緑 矢場ノ頭より
万太郎山 プチ雪渓崩壊現場
あれ〜埋まっているの? 夕方の晴れ間


ニ日日 5月24日



夜中はだいぶ雨が降っていた。5時に目覚ましをセットして一度起きたが、眠いので二度寝した。再び起きたのは6時。トイレの為外に出てみると、ガスっていて何も見えない。天気予報と全然違う。ガビーン。仕方なく、朝食の用意を進める。

7時20分に出発。ガスに加えて風が強そうなので雨具上下を着込み完全装備で出発。茂倉岳に着かないうちに、暑くなってきたので雨具、フリースを脱いだ。山頂に到着しても相変わらずの天候。

一ノ倉岳へ向う。大きな雪渓が出てきてた。先が見えないので雪渓の淵を進んだ。しばらく歩いて、雪渓の上に上がった。始めから雪渓の上を歩いたほうが正解だったかもしれない。一ノ倉岳に到着。この頃になると天気の回復の兆しが見えてきた。ノゾキを過ぎたあたりからからガスが晴れてきた。絶壁が見えてきた。朝日岳方面も姿を現してきた。遅く出発して正解だった。写真撮影を兼ねて雨具の下を脱ぐ。これですっきりした。

休憩やら写真撮影で谷川岳までは長く感じた。万太郎山へ向う縦走路も望める。日差しが強く暑くなってきている。小屋から少し離れたベンチで座って休憩。アンパンを食べる。いまさら遅いのだが、日焼け止めを塗った。(塗るのが遅かったので鼻の頭が赤くなってしまった)肩の小屋から最初の斜面は雪渓で覆われていて急斜面。数年前の6月にここの下りで滑落しそうになった。その反省を生かして今回は12本アイゼンを装備することにした。お陰で安心して下ることができた。出番はここだけでした。

熊穴沢避難小屋までは、ほぼ夏道も出ていて歩きやすい。途中4・5人に出会った。ここからトラバースする場所がいくつか出てくる。以前死亡事故も起きたと聞いたことがあるので気を引き締めて進む。幸い雪が軟く登った人のステップもあることから比較的スムーズに通過することができた。

最後はなぜか天神峠のほうに行ってしまい、途中からスキー場のトップのほうから下る羽目になった。暑さにあえいでようやく観光客が溢れている天神平に到着した。


茂倉岳避難小屋内部。 入口の段差に注意
展望なし。茂倉岳 一ノ倉岳
一ノ倉岳方面 雪渓がうまそうに見えるのは気のせい?
湯檜曽川 朝日岳方面
万太郎谷 茂倉岳と一ノ倉岳
オジカ沢ノ頭 肩の小屋直下の斜面
トラバース 天神平



活動記録に戻る

トップへ戻る