山域 谷川連峰
コース 湯檜曽川支流白樺沢
〜手頃で楽しい沢です〜
日程 平成17年10月1日

袈裟丸沢に行ったときに気になっていた沢、白樺沢。
この沢は出合いに30mの大滝をかけていてついフラフラと引き寄せられてしまう。
紅葉には少し早いが、気になる沢を解明しようということになった。
データ アプローチ
前日

東京19:20〜高崎20:22/20:30〜水上21:32/タクシーで土合駅へ

コースタイム
一日目
土合駅5:30〜武能沢出合い7:30/7:50〜白樺沢出合い8:30〜袈裟丸沢出合9:00〜下部登山道12:00〜土合駅15:00



今回は日帰りの沢。
朝出発でもこなせそうだが、余裕を持って前夜土合駅まで入っておくことにする。
高崎まで時間をお金で買ったので、土合駅には22:00頃に着くことができた。
軽く前夜祭をして寝ることにする。他に人はいないし、静かにゆっくり眠れるはずだった。
ところが、夜中1:00くらいだったと思うが(時計はみていない)、土合駅にきた人たち(5人ほど)が待合室のドアを開放したまま宴会を始めて大声で話しているので、目が覚めてしまい眠れなくなってしまった。
2:30くらいまでは我慢していたが、さすがに我慢の限界にきたのかモコモコさんが待合室のドア(※)を閉めに行こうとしていたら静かになってきたのでそのまま再び眠りに着く。
(※)待合室は団体さんが使うだろうということで、我々は待合室は使わずに改札のそばで寝ていた。

やれやれと安眠したのもつかの間、1時間もたたないうちに今度は別の人達がやってきた。
その人たちは最初はひそひそ話だったが、その中でも調子にのった男性1人(Aということにする)がすぐに大声で話し始めて、度々仲間の一人に注意されるがすぐに忘れて大声に戻り延々としゃべり続けている。くだらない聞きたくもない話ほど耳に直接攻撃をかけるのか本当に眠れない。

4:30まで我慢したが眠れないので起きることにする。
撤収を始めると、最初に騒いでいた人たちがテーブルで食事を摂っていてすぐにいなくなった。
出発の準備を終えて、コーヒーを飲んでいると、延々としゃべりつつけていたAが「そろそろ寝なきゃ、何時におきる?」などと言っている。
ここまでならまだよかったが、そのあとAは駅の外へいくではないか!それにはさすがに腹が立って思わず「さんざん、騒いでおいて自分はとっとと安全な車の中で寝るのか!」とつぶやいてしまった。
それを聞いたモコモコさんが、「Aは『自分がどこの山にきているのか知らない人が多くて、この間なんか“白馬岳は北アルプスにあるんですか?”なんて聞かれちゃってさー』とか山を知らない人が山に来ているような内容の話をして困るなあというよりも馬鹿にしているようなことを延々としゃべってたけど、その前に自分が人としての行儀を覚えたほうがいいんじゃないの」と応えてくる。
モコモコさんは、ほとんど眠れず噴火直前まで溜まっていたらしく山人以上に気が立っていた。
宿や、キャンプ場ではないしこちらも無断で駅で寝ている訳だから大きなことはいえないが、他に寝ている人がいたらせめて4:00くらいまでは(この時期は4:30くらい)大声で話すのは控えて欲しいと思った。

朝っぱらからいやな感じになってしまったが、「お陰様で早くに出発できるよ」とイヤミをいうことで気持ちを静めて体操して出発。
芝倉沢のJR巡視小屋で軽く食事をとり、ゆっくり歩いて武能沢出合いに到着。
ここで沢装備をして湯檜曽川へ。
湯檜曽川へ入渓してすぐの魚留め滝は、モコモコさんの課題である。今回こそは自力で登るのだと意気込んでいたが、果たしてどうなることやら。
自力で登れた証明写真を撮るべく山人は下で撮影準備をする。モコモコさんが取り付いた。最初取り付きで悩んでいたが、自力で登った。
やったねとVサインを出したのを確認して山人も続く。
この先のゴルジュは時間短縮の為、巻く。ここ近年遡行者が増えたのか巻き道は登山道のようになっていた。全部巻くのもつまらないので、適当なところから沢に下りてゴルジュを楽しむ。

ゴルジュを抜けて川原歩きになるとしばらくで白樺沢出合い。本流に行きたくなる衝動を抑えて白樺沢に入る。
白樺沢に入って最初にあるミニゴルジュは左から巻いた。水に浸かるのが苦でない頃ならば水線突破できそうだ。
ミニゴルジュをぬけると沢は一気に開ける。とても景観のいいところだ。沢床もナメやナメ滝でとてもきれいだ。途中1つだけスノーブロックが残っていた。
ナメ滝を楽しんでいくと袈裟丸沢との出合いの両門の滝に着く。
写真撮影を思い切り楽しむ。

前回は右に入ったが、今回は左の30m大滝を登る。
ホールドが豊富にあるのでノーザイルでもいけそうだが、念のためザイルを出していく。
最初の20mほどは快適に登れる。ここで1度ピッチをきってモコモコさんに登ってきてもらう。
次は最初の一歩がいやらしいところから始まる登りだが、残置ハーケンがありランニングをとることができる。大滝を登りきってザイルをしまう。
大滝上は倒木でふさがれていたが、これを乗り越えるとナメとナメ滝というよりは小さいながらもナメ滝の連曝というような感じで気分よく登っていける。

魚留ノ滝 魚留ノ滝上のゴルジュ
白樺沢に入って間もなくのミニゴルジュ ゴルジュを抜けるとこんな感じになる
そして開ける。スノーブロックが残っていた 美しい沢を快適に進む
30m大滝 大滝の両門の滝となって入る袈裟丸沢


頭上を送電線が横切るあたりから小滝がこれでもかというくらい続くようになる。
小滝は大滝のすぐ上はナメ滝の形状だったが、このあたりは棚という感じだ。
モコモコさんが「湯檜曽川が脂ののった30代〜40代だとすると、この沢は小学生くらいという感じだね。」となんだかよくわからない例え方をした。滝ががくんという感じで水で磨かれていない様子からそのように例えたのかなとも思ったが、あまり突っ込まないことにした。

4m2条滝は下がえぐれて裏見の滝状態になっていた。
直登は無理で右の大岩を乗り越えて行くが、登るまで岩がはがれて落ちるのではないか不安だった。実際はしっかりいていた。ここでお助け紐をだした。
相変わらずの小滝を快適に右に左にと越えていく。
ほとんどが直登できるが、5m滝は左の草つきから登り、落ち口へトラバースして巻いた。
その後倒木が立てかかっている小滝は、簡単に登れたが落ち口で倒木をまたいで越えるときに、枝がひっかかって少し手間取った。
7mナメ滝は左から登る。中間のぬめっていていやらしいなと思うところにボルトが打ってあったので、これにランニングをとって登った。
小滝を越えてすぐの7m滝は右のルンゼから巻き始めるが、やはりぬめっていて一歩上がるのに緊張させられるところがあるが、これを越えると草つきを困難もなく落ち口へトラバースできる。
すぐに5m滝。最後の1mほどがツルツルだが、ちょうどいい具合に木の枝ありこれを掴んで登れる。
エイヤと上がったら「あっっっ、登山道」ということであっけなく終了。

沢はその先も続いてまだ13:00だったのでモコモコさんは先に進みたそうだったが、ここから下山することにする。なぜかというとこの時間から下山すれば「山彦」に寄っても十分な余裕を持って比較的早い時間に帰ることができる。
モコモコさんもそれを聞いて即了承。そうと決まったら早速沢装備を解いてトンカツのために行動食もまともにとらず(「山彦」のボリュームは半端じゃないのでお腹を空かせていくのだ)に下山にかかる。
遡行中は青空がほしいよと思ったが、今は曇り空で気温が上がらないのが助かる。
順調に進み、途中みつけた山ブドウを堪能して国道に出る。
電車に十分間に合うということで土合山の家の犬「しろ」に会いに行く。
しろと無事再会を済ませ、沼田で途中下車して「山彦」さんでボリュームたっぷりのおいしいトンカツ定食でお腹を満たして幸せな気持ちで帰宅した。

このような小滝が続き快適に登れる 4m2条滝(裏見の滝)、右の大岩から越える
5mほどの滝だが、この沢では大きいほうだ 登れそうな気もするが左の草つきから巻いた
7m滝、ボルトが打ってあった 7m滝、右のルンゼから巻いた
土合山の家の愛犬「しろ」
犬小屋がとても大きい。
なでることができない(※)のが残念だが、おおきな檻に入っているので、鬼ごっこはできる。
(※しっぽをふっていてもかむことがありますので、なでないでくださいというようなことが注意書きされている)



袈裟丸沢と白樺沢どちらが面白いかということになったら、袈裟丸沢に軍配があがるかなという感じ。
最初の大滝のほかにもう一つぐらいデカイのがあればいい勝負になったと思う。しかしながら、登れる滝が多く楽しめた。


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