山域 |
朝日連峰 |
コース |
三面川以東沢 |
〜鮮烈なり朝日の沢〜 |
日程 |
平成17年8月17日〜21日
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データ |
地形図;相模山、大鳥
アプローチ
8月17日(前夜発)
新宿23:09(ムーンライト越後)−新潟駅4:51/4:57−村上駅5:50/6:10(タクシー)−奥三面ダム(¥11,510)
コースタイム
一日目 8月18日(くもり)
奥三面ダム7:30〜三面避難小屋10:00〜キスケ沢出合14:45〜牛ノ倉沢15:11〜ヨシズノ沢付近17:30(幕営)
二日目 8月19日(晴れ)
ヨシズノ沢6:30〜竹の沢8:40〜下ナヤマ沢9:36〜滝沢10:20〜ナタクラ滝下11:37/滝上11:55〜風倉沢12:32〜イタ小屋沢14:50〜数衛門沢15:23〜横山沢15:50〜カマズカ沢付近17:41(幕営)
三日目 8月20日(晴れ夕立あり)
カマズカ沢6:30〜コジエロデ沢7:00〜笹原沢8:47〜以東小沢9:50〜コボウシ沢10:27〜大滝下14:25/上15:20〜以東小屋17:00(宿泊)
四日目 8月21日
以東小屋7:15〜大鳥小屋11:00〜泡滝ダム13:00〜バス停13:15
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2001年の岳人に朝日連峰の入門の沢として掲載されていた以東沢。それがずーと気になっていた。登攀要素の強い滝がなく癒しの沢と紹介されていた。もともと、登攀が得意でない我々にはぴったりの沢だ。奥三面ダムから始まり最後は朝日連峰の北の終着駅とも言える以東岳までのロングコース。
沢旅という言葉が似合う。なんとか、天気ももちそうということで夜行列車の待つ新宿駅へ向った。
ここから旅が動き出す。
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一日目 8月18日 くもり
コースタイム;奥三面ダム7:30〜三面避難小屋10:00〜キスケ沢出合14:45〜牛ノ倉沢15:11〜ヨシズノ沢付近17:30(幕営)
ムーンライト越後は定刻通りに出発。旅の成功を祈ってモコモコさんとチュウハイで乾杯する。出発そうそう後ろの席に座ったお口の臭いおじさんの異臭攻撃に遭うがそれも収まりほっとする。途中、大宮駅あたりから乗ってきた女性2人組は、夜中の2時ぐらいまでおしゃべりをしていてさすがのモコモコさんも不快感をあらわに暴れる寸前だ。仕方なく山人が注意するとようやく静かになり落ち着くことができた。
いい気持ちで眠っているともう終点、新潟駅。ここで乗り換えて村上へ向う。村上駅は薄曇といった感じでまずまず。トイレを済ませ缶コーヒーを飲んですっきりさせてからタクシーに乗り込む。
一時間ほどで奥三面ダム林道終点にようやく到着。(タクシー代約12000円)さて、お金を支払おうと顔を上げると、タクシーの周りに無数のアブが飛んでいる。まさにアブに取り囲まれた感じ。タクシーの運転手さんが自動であけたドアも思わず掴んで閉めた。気合を入れて、外に出る。トランクからザックを出す。アブがブンンブン飛んでいて怖い。だが、タクシーの排気ガスのお陰?でアブたちはタクシーの周りに集中して我々には寄ってこない。そうこうしているうちにタクシーは出発した。タクシーを追いかけるようにアブたちはほとんど居なくなってしまった。まるでなんとかの笛吹きのよう。
7:30
まだ入渓点までには距離があるが、今回の為に用意した防虫ネット付きシャツを着る。
軽く食べて準備体操をして出発。
小沢を渡ると最初は林道だったのではと思われるほど幅のある登山道になる。次の小沢を渡ると元の幅の登山道に戻る。
登山道はきれいで平坦な樹林帯につけられている。沢を何回も横切るので、水筒要らずの登山道だ。出発してようやく三面名物の一本丸太橋に着く。ここはひとりずつ慎重に渡る。
次にでてくる橋も一本丸太だったはずだが、鉄骨の立派な橋に架け替えられていた。三面コースは小屋を過ぎてすぐにある本流を渡る橋も架け替えられていたので、結局一本丸太橋はこの1本だけになっていた。
10:00
気温がぐんぐんあがってきて暑い暑いといいながらようやく三面小屋に到着。
小屋自体はしっかりしているが、中はちょっと汚れていた。釣り人への偏見ではないが、おそらく釣り人が汚してそのままにしていってしまうのが原因ではないだろうか。
ここからは踏み跡をたどることになる。
水場からの踏み跡をたどるがすぐにヤブになってしまう。
ここではないのかと別の踏み跡に入ると同じような感じ。もしかしてもっと本流に沿って又は山側についているのかと思って探してみるがやはりそれらしきものはない。
仕方がないので、少し山腹に登り藪の薄いところを拾って進んでみるが、すぐに強烈なヤブに阻まれる。
そこで引き返して本流を遡行していくことにする。
本流に降りるのも簡単ではないが、無事降り立ち数m進んだところでいきなり行き詰る。
流れが緩やかならば突破できるが、誤って落ちたらどこまでも流されていってしまうくらいの水量と水勢だ。落ちたら取り付くしまもなく流され続け低体温症は免れそうもない。
やはり本流通しは無理なようだ。そこで降りるのに楽ではなかったところをがんばってよじ登る。元の場所に戻るだけでヘトヘトになってしまった。
よじ登ったところはまだ小屋から数十mのところ。
そう踏み跡を探しているだけで2時間も費やしてしまったのだ。ホワイトアウトのように三面小屋を中心として半径50mぐらいをグルグル彷徨続けている。暑いし踏み跡は分からないしイライラしてくる。
モコモコさんは本流からの登りですでに気力がなえてしまったらしく、撤退を考えているらしい。山人もこれは縦走に切り替えることを半分考えていた。
しかし撤退するにしてもまだ時間があるので、いけるところまで進んでみることにする。今度は気合入れて、スパッツ、ハーネス、手袋と沢登りスーツに変身する。これが、ラストチャンスだ。
蔓性の植物が茂る中を足を引っ掛け前のめりにコケたりしながら進むと、濃いヤブがあまり長くなく終わり、だんだん下草が薄くなってくる。どうやら藪が薄いところを探し当てたらしい。方向は本流沿いにいけばいいのでなんとかいけそうな感じになってくる。歩きやすいところを探して進むと踏み跡にでた。ラッキー!。これでなんとかいけそうだ。
結論から言うと始めから本流沿いに強引に進めばよかった。踏み跡の存在を気にし過ぎたようだ。
踏み跡にでてからはモコモコさんが先頭になって進む。
ところどころ足元が悪いところがあるが、釣り人も使うのか結構踏まれていて跡ははっきりしていてたまにテープ印もある。
暑いので汗で顔が洗えるくらい吹き出てくる。途中で横切る沢で顔を洗いながらえっちらおっちらいくと、何本目かの沢を渡る。この沢を渡るとすぐに、平坦な切り開きになっているところに着く。どうやらここが、キスケ沢の幕営ポイントらしい。踏み跡もここまでらしい。(※)
ここから本流に降りる。
14:45
本流におりると早速アブがやってくる。
アブはうるさいがまだ発狂するような数ではない。
きれいな岩と水とに歓声を上げて早速進む。
本流には川原はほとんどなく、あっても少しの増水ですぐ水没するような小さなものだ。
水流が強くてとてもではないが沢の流の真ん中なんかは歩けないので、すぐに腰まで浸かってへつりで進むようになったりする。水に濡れると今まで以上にアブが寄ってくる。特に水から上がって体にネットやシャツが張り付くとその上からプチプチさしてくるのがとても不快だ。
我々の事前情報では、大きく水量を分ける竹の沢出合いまでは30分ぐらいとのことだった。そこに我々の遡行ペースの基準となるモコモコ係数を掛けても1時間チョイで着くだろうとふんでいた。
しかし、沢を二分する水量は一向に現れない。ここまで、泳いだり、流心をジャンプして越えたりして時間をだいぶとったことは確かだが遅すぎる。途中何本か、沢を分けたが小さいものばかり。ここはどこ?私は誰?状態になってしまった。
17:30
もうそろそろビバークポイントを見つけないと危険な時間になってきた。3mほどの滝を高巻く。その先はゴルジュになっている。滑り台のような巨大な岩が沢まで伸びており、そこから左岸を高巻く途中、なんとか二人が寝られるようなスペースがあったのでここで今日の行動を終了することにした。
楽しみにしていた焚き火もできない。疲労が濃く、薪を集める気力もないし、スペースもない。
今夜のメニューはハムステーキ、きゅうり味噌、ごはん。今回ビールは3本持ってきたが、明日の行動を考え軽量化と称して2本飲んだ。これで明日からの行動がだいぶ楽になる(わけねえだろー笑)。
(※)後で調べてよくよく考えてみたところ、我々がキスケ沢と思っていたところは、小キスケ沢ではないか?ということになった。
その理由として、先にまだ踏み跡ようなものがあったことや本流に下りてから、キスケ沢と小キスケ沢の間で本流に出合う牛ノ倉沢らしきものを見たことがあげられる。
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三面登山口。立派な駐車場だ。 |
三面名物、一本丸太つり橋。 |
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三面小屋 |
三面川に入る枝沢 |
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入渓点で本流に入る枝沢。 |
入渓点。ここは川原で穏やかだ。 |
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二日目 8月19日 晴れ
コースタイム;ヨシズノ沢6:30〜竹の沢8:40〜下ナヤマ沢9:36〜滝沢10:20〜ナタクラ滝下11:37/滝上11:55〜風倉沢12:32〜イタ小屋沢14:50〜数衛門沢15:23〜横山沢15:50〜カマズカ沢付近17:41(幕営)
6:30発
心配していた雨は夜降らなかった。アブが寄ってこない朝のうちが勝負。手早く朝食、身支度をする。
出発してすぐに渡渉をする必要がでてきたが、水流が強く渡渉ができない。そこで、水面より2mほど上にでている岩の上から思い切り飛んで、流心を飛び越えてから泳いで対岸にたどり着いた。
朝っぱらからこんな感じで、ハードな泳ぎ、渡渉が連続する。そのうち、なんとなく三面川が読めてきた。とてもデカく、力強い。小手先の技術では突破は難しい。大胆に、思い切ってこちらも対応しないと、時間ばかりが過ぎていくことになる。ルートのほうもだんだんとではあるが、読める気がしてきた。
そうこうしていると、左岸から3:2で沢が流入してきた。どうやら、ここが竹の沢の出合のようだ。ここまで、すごく長かった。実力不足をあらわにしてしまった・・・。(我々の計画では一日目の幕営ポイントであるのはこの先にあるスノコバ沢の出合いだった。ということで、本来竹の沢はとっくの昔に通過していなければならないポイントだった。)
8:40
竹の沢の出合で、地図を眺めていると物凄いメジロアブが集まってきた。防虫ネットがなかったら発狂しているだろう。行動食を食べるのにもネットを口元まで下げなくてはならないので一苦労だ。
アブは非常に貪欲で、登攀中、手袋と防虫ネットの手首のわずかな隙間を狙ってきた。登攀中なので両手がふさがれている状態で、強く息を吹いて追い払おうとしたがしぶとく肌に噛み付いて離れない。最後は、私が口で加えるようにして直接アブを追い払うことになった。恐るべきアブ!
それでも、今まで現在地が分からなかったので安心した。また、ここから水量が大きく減るので少しではあるが気持ちが楽になった。
まだまだ多い水量と力強い流れに相変わらず渡渉には苦労する。しかし、水流を飛び越えて泳いだりといったことはほとんどなくなるので、予定よりだいぶ遅れているが最終日に帳尻あわせが可能ということで出発する。スノバコ沢の出合に到着。少し上がると素敵な幕営ポイントがあった。地形図の読みと実際の沢が合ってきて、現在地が確認できることは大きな励みになった。
11:37
登山地図にも滝マークがある、ナタクラ滝にようやく到着。実際滝は、ナタクラ沢出合い直下にあり地図とは場所が異なっていた。
ここも多分にもれず大きな釜を持つ。左から簡単に巻けた。
15:50
風倉沢を過ぎると、両岸が草付きになる。イタ小屋沢、数衛門沢を過ぎるとようやく横山沢出合。3:2で水流を分けるので、水流との格闘もここまでだ。渡渉も安心してできる。
17:41
今日もそろそろ、寝床を探す時間帯になってきた。ゴルジュを高巻く途中に大きな岩があった。岩の上から先を見てもいい場所はありそうもない。今夜はここをビバークポイントにすることにした。一ヶ所岩にハーケンを打ってタープの紐をとめた。タープを張って落ち着くとなかなかいい場所で、焚き火も岩の上でできそうなので焚き火はモコモコさんに任せて水を汲みに行く。
水を汲みながらテンバを見ると煙がモクモクと出ている。どうやら焚き付けに成功したようだ。水汲みから戻る途中までモコモコさんが迎えに来てくれた。
さて今夜のメニューは、ピーマンとなすの肉味噌炒め、パスタ。とにかく腹が減ったのでまずはパスタを食べて腹を落ち着かせる。次にピーマンとなすの肉味噌炒めに取り掛かる。今回の山行の為に、2005年8月号に戸高スタイルとして載っていた肉味噌を作ってきた。水に溶かして炒める。いい感じに出来上がった。
赤ワインを約1・5リットルほど担いできていて、前夜焚き火ができなかった分いい気になってモコモコさんと軽量化と称してまたもやグビグビ焚き火を囲みながら飲み干してしまった。これで荷物も軽くなり明日の行動がまたしても楽になる。しめしめ。←おバカ
22:00頃、さすがに明日の行動に差し支えるので寝ることにした。
※レポが短いが、すべて似たような感じの行動(腰や胸までつかるへつりか泳ぐか、強い水流に押されながらの渡渉)と大きな滝などがない渓相なので、とても疲れた割りには、ほとんど覚えていない。
全体的には、とても澄んだ水で、渕や瀞がエメラルドグリーンでなくアクアブルーであり、花崗岩の白色でさらにそれが際立つ大変きれいな渓だった。
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穏やかに見えるが、水量が多く(足が届かないくらい深い)流れが強い。 |
写真中央奥にある岩から思い切りジャンプして流心を越えて泳いで対岸にたどり着いた。 |
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馬鹿なメジロアブはザックにも寄ってくる。 |
竹の沢出合い |
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スノバコ沢を過ぎてからのゴルジュ |
こんな感じのところが多い |
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ナタクラの滝 |
どこだったかなあ? |
三日目 8月20日 晴れ夕立あり
コースタイム;カマズカ沢付近6:30〜コジエロデ沢7:00〜笹原沢8:47〜以東小沢9:50〜コボウシ沢10:27〜大滝下14:25/上15:20〜以東小屋17:00(宿泊)
翌日4:00起床。なんだか顔がかゆい。どうやら寝ている間に蚊に刺されてしまったようだ。モコモコさんにいたっては、右目まぶたと上唇を蚊に刺されて「も〜防虫ネット被れば良かったよ〜」とぼやいていた。
なぜか朝から二人とも気持ちが悪い。情けないことにどうやら二日酔いらしい。コーヒーと昨日の残り物を食べるので精一杯。調子に乗り過ぎた。軽量化には成功したが体の方はドスンと重くなってしまった・・・。
6:30
テンバで見つけた手作りスリング(オレンジ色)を捨て縄に使い、しょっぱなから懸垂下降で沢床に下りる。今日もいい天気になりそうだ。奇跡的に一滴も雨に降られてはいない。なんとか今日中に稜線に立ちたい。
不思議なことに昨日まであれほど我々の後を執拗に追い回していたアブの数が一気に減ってしまった。山人は防虫ネットを外した。
9:50
以東小沢を2:1で分け、小法師沢を1:2で分ける。この辺りからゴーロ歩きが多くなり今までの平坦な歩きを挽回するようにグングンと高度を上げてくる。ゴーロ歩きは本来つまらないものだが、今日まで散々苦労してきた流れに比べればゴーロ歩きはとても楽だ。モコモコさんと一日目、二日目から「早くゴーロ歩きがしたいね。ゴーロで癒されたいよ〜」と思っていた。
ようやく念願のゴーロ歩き。歩みを進めて行けば順調に距離を稼げることが当たり前なのであるがとてもうれしい。周りの木も低くなってきた。
このころになると体調も回復してきた。
13:40
左岸上部に岩塔が見えるようになる。心配していたスノーブリッジはなかった。
14:25
ようやく、大滝が見えてきた。本流最大の滝。右から簡単に登れるとの情報だ。ザイルを結んで山人トップで登る。簡単といえば簡単なのだが、ランニングを取りたくても残置もなく、ハーケンを打とうとしてもリスがみつからない。セミ状態で緊張した。
岩が濡れているので、あと一歩が怖くて勇気を絞り出すのにずいぶんと時間が掛かってしまった。なんとか落ち口直下の安心して立てる場所まできた。ここには残置ハーケンがあって、ここでピッチをきりモコモコさんに登ってきてもらう。なんとか、上部も登りきりやっと一息つくことができた。50分近く掛かってしまった。
天気も良く、核心部を通過できたこともあり、気持ちも軽くなる。両岸は草原状になり稜線が見えてきた。しかし、雷の音が聞こえてくるようになった。
沢も小沢になりやがて涸れてきた。振り返ると、素晴らしい草原が広がっていた。ここまで来たんだ。あともう少し。急な草原の中を登ると左に、以東小屋の上部がぽつんと見えてきた。モコモコさんに「小屋が見えてきたよあともう少しだよ〜」と声をかける。モコモコさんも必死に草につかまって登ってくる。
17:00
草原状態から低い笹ヤブになった所を登り詰めていくと、とうとう稜線に飛び出た。たいした怪我もなくここまで来られたことがうれしい。小屋の前のテーブルの前でギアを外す。感慨にひたっているとポツリポツリと雨が降ってきて、先ほどから聞こえた雷も本格的にゴロゴロ鳴り出して、いきなり土砂降りになった。間一髪だった。
とりあえずモコモコさんには荷物を小屋の中に入れてもらい、山人は水を汲みに行くことにした。土砂降りの中、以東小屋の水場までの道のりは遠かった。
小屋の中は我々を含めて6人。乾いたものに着替えてようやく一息つくことができた。今夜のメニューはたまねぎチンジャオロース。ご飯。ワカメスープ。
外は大雨だが、小屋の中は暖かく(暑いくらい)快適。雨からも逃げ切り無事詰め上げられたので疲れがどっと出た。ほかの登山者は朝が早いので、我々もそれに合わせて宴会もほどほどに寝ることにした。その晩夜遅くまで雷が光っていた。
※この日、福島や山形で大雨洪水警報が発令されて、あちらこちらで水害や土砂崩れがあったようだ。
以東沢に限ったことではないが、少しの雨でも増水はすさまじいものがあるらしいので、沢の中で雨に降られなくて本当に助かった。
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3日目になってからの渓相 |
ようやくこんな感じで滝がでてくる |
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本流にははっきりした目標というものがない |
ずっとこんな感じかゴーロ。 |
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癒しの渓になってきた。 |
大分高度を上げてきているが、まだまだ水量が多い |
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下の写真2枚は大滝30m |
岩塔が見えてくる。 |
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四日目
コースタイム;以東小屋7:15〜大鳥池11:00〜泡滝ダム(バス停)13:00
いよいよ最終日。
ほかの登山者は5:00までに出発してしまった。
我々は、さらにごろごろして結局7:15の遅い出発。
以東岳山頂で遡行してきた沢を見下ろし、6月の縦走では見られなかった縦走路を堪能してから下りに掛かる。
オツボ峰付近で少し長めの休憩をとって花を眺める。
花も大分終わりのものが多いが、マツムシ草がきれいに咲いていた。
三角峰からの下りからは、沢靴では滑りやすくなり慎重にいく。ここまでくるとグングン気温が上がりとても暑くなってくる。
大鳥池に着いて大鳥小屋の前で少し休む。
ちょうど管理人さんが、干している布団を裏返しにでてきたので、少し話をしてから泡滝ダムへむかう。
水筒いらずの登山道になってからは快適だ。
途中蛇に出会う。モコモコさんが、蛇がいるあたりを棒でつついている。「いじめちゃだめだよ」と注意すると、「いじめてないよ、蛇はもうこの辺りにはいないけど念のため私たちの歩く先にこないようにしてるだけだよ。」との返事。どうみてもいじめているようにしか見えないが。九十九折の路を進むと、モコモコさんから「ギャッ!」という声が発せられた。
先ほどの蛇が目の前をジャンプするようにして横切っていったのでかなり驚いたらしい。だからいじめちゃだめだって言ったのに。
七つ滝沢のつり橋を渡ってからは、アブが付きまとってくるようになった。
アブ退治をしながら強い日差しにアヘアへしてやっと泡滝ダムに到着。
ダムから数分歩くとバス停だ。バス停には運動会でよく使われるようなテントが立っていた。
バスの時間まで1時間あるので、着替えをしてそうめんをゆでてお昼ご飯とした。
バスは発車時間10分前に到着した。
このバスの運行期間は今日まで、しかも最終便だ。乗客は我々のみの貸切で、すばらしい朝日連峰の沢旅の幕を下ろした。
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美しい源頭写真4連発 |
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6月に拝めなかった熊の毛皮(大鳥池) |
マツムシ草がきれいだった |
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