山域 谷川連峰
コース 東黒沢〜ウツボギ沢(一の沢)下降〜ウツボギ沢右俣
〜上越の沢開きです〜
日程 平成17年8月6日
データ アプローチ
前日
東京19:56〜高崎21:04/21:20〜水上22:23(タクシー)土合駅

コースタイム
8月6日
土合駅4:50〜白毛門沢出合い6:00〜丸山乗越8:35〜ウツボギ沢出合9:10着9:30発〜魚止滝上9:55〜二俣10:00〜奥の二俣11:44着11:55発〜稜線13:35着13:45発〜笠ヶ岳14:10〜土合駅17:20


最近とても暑いので水遊びをしたくなった。
今回もモコモコさんと休みが合うのが土曜日だけ。
となると上越が一番かな?ということで山人&モコモコの上越の沢開きとして恒例となっている東黒沢に決まる。
さらにそこからウツボギ沢右俣を上り返して土合に戻ってくる計画だ。


コースタイム
土合駅4:50〜白毛門沢出合い6:00〜丸山乗越8:35〜ウツボギ沢出合9:10着9:30発〜魚止滝上9:55〜二俣10:00〜奥の二俣11:44着11:55発〜稜線13:35着13:45発〜笠ヶ岳14:10〜土合駅17:20


上越の沢開きとして恒例となっている東黒沢にウツボギ沢右俣を組み合わせた計画を立てた。
前夜に土合駅に入り駅寝する。

今日は行程が長いので、5:00前に出発。
時間短縮のためハナゲ滝の直前まで踏み跡を使う。この踏み跡は最近特にはやっているキャニオニングツアー(我々はこのツアーのことをウエットスーツ軍団とよんでいる)のお陰か踏み跡ではなく既に立派な登山道となっている。
早朝から既に蒸し暑く、沢におりたところで半袖シャツ1枚になる。

久しぶりに見たハナゲ滝は変わりなく、直登する。
その先にあるナメは絶好の滑り台だ。久しぶりの東黒沢なので今回はちゃんと?滑る。まずはモコモコさんが先陣をきる。続いて山人が滑る。朝6:00前から「ひゃっほー」と歓声を上げる。

東黒沢の特徴であるナメ地帯になる辺りから2人組が追いついてきた。泊りの装備だったので「ナルミズ沢ですか」と尋ねると「はい、釣りをしにきたんですけど折角だからこの沢を遊びながら行こうと思って。」との返事。先日は昼くらいから大雨で電車が止まってしまうくらいになってしまったらしいが、今日はあまり雨の心配はなさそうなので、東黒沢で遊んで翌日ナルミズ沢の遡行は最高のものとなるだろう。

丸山乗越からウツボギ沢一の沢を下降してウツボギ沢本流に到着。
少し長めの休憩をとってから出発。
魚止滝手前の釜を持つ小滝の水がとてもきれいだ。
魚止滝15mは左俣のときと同様に右から取り付き、屈曲するところからヤブに入り軽く巻く。今回これが最初で最後の巻きとなった。


久しぶりのハナゲ滝との再会 「ひゃっほー」と滑り出すモコモコさん
続いて「ひゃっほー」と着水する ウツボギ沢魚止滝手前の小滝



魚止滝からすぐで二俣。
今回は右俣だ。左俣は出会いから小滝やナメが続いたが、右俣はゴーロで始まる。
時々ナメがでてくるが、いたって単調。ちょっとしたゴルジュ状にかかる小さなC.S.滝を2つ越えると小滝が出てくるようになる。
出てくる滝はナメ滝だったりして快適に登れて楽しいが、調子がでてきたなと思い始めるとゴーロがでてきて中途半端な感じ。やっと小滝が続くようになり10×20mナメ滝がでてきたときはうれしかった。

その後も快適なナメや小滝とゴーロを進むと標高1500m付近にはたくさんのイチゴの木があるのに気がつく。今回は残念ながら時期が早いのでまだ青い小さな実をつけはじめたばかりだ。
モコモコさんと二人で残念がりながらイチゴ街道を進む。

途中の冷たくておいしい湧き水を堪能するとすぐに10m滝となる。記録では巻くようになっているが、倒木がかかっているのでそれをつかって中間まで登ることができる。しかし、そこから落ち口までの数mがホールドがほとんどない。、片膝まで使って微妙なホールドを手がかりに突破しようとするが、膝がずり落ちてきて両手が岩から剥がされそうになる。気合を入れてフリクションを最大限に使って突破した。こうしてかろうじて突破することができた。この沢の中で一番、緊張した。

ここから20分ほどで奥の二俣。
奥の二俣で休憩をとったあと単純なゴーロ歩きと太陽に照らされて体はヒートアップ寸前。そこで修行といいながら小滝に打たれてクールダウンする。
水量も少なくなり、もはや源流の様子となったら突然40×60m大ナメ滝が現れる。水量が少ないため迫力はないがこの沢最後の見所。

最下段の3mほどは立っているが問題なく登れる。その上の傾斜が緩んでからは歩いて登れる。快適に登っているとやがて右岸の笹に頼るようになった。残り10mを残して行き詰まってしまった。振り返ると、天然ウォータースライダーが大きく口を開いている。滑り落ちたら、只では済まない。モコモコさんは左岸で待機している。モコモコさんから「こっちに来たほうがいいよ〜」といわれるが、今の時点からトラバースするには厳しい。笹につかまりながら、トラバースできるポイントまで後ずさりする。ビビリながらモコモコさんと合流する。滝上もナメとなっており、最後の快適さを味わう。
このように大ナメ滝は快適だが、調子に乗ると少し困るようなことになるので注意だ。

沢はこのあと傾斜を増したゴーロ歩きが中心となる。
やがて両側から笹が覆いかぶさってくる。
標高1700m付近で水を汲んでひたすら再び背丈を越える笹を掻き分け登る。
水はチョロチョロとわずかながら流れたり伏流したりをくり返している。
標高1800mくらいになると突然笹やぶから草原状になる。傾斜はナルミズ沢の草原と比較すると草付き、草付と比較すると草原といったところ。

クボ状となったところを登っているとガスが出てくる。これからの下山を考えると恵みのガスか。
稜線手前の10mほどは少し傾斜が増すが歩いて登れる。モコモコさんは四足動物になって登ってきた。
日差しはガスのお陰で遮られて、風が吹いていてあまりの気持ちよさに稜線のところの草原で寝転がって体を休めた。

詰めあがったところは笠ヶ岳まで30分ほどのところだった。
笠ヶ岳避難小屋付近の鞍部は、まだ少しのこっているニッコウキスゲとハクサンフウロがきれいだった。
笠ヶ岳についた時点で体がとても重い。少し休憩をとったが、白毛門までがやたらに遠くに感じてペースも遅くなった。白髪門に着くと既に15:00近く。できれば土合橋17:01発のバスに乗りたいが、これまでのペースでは間に合いそうもない。
腹ごしらえをして下山にかかる。

いつ降りてもうんざりする下りだ。「もうやだ、うんざり、もうここにはこなくてもいいよ。」と登山道につい文句を言いたくなってしまう。
ようやく尾根が広くなりいつもならラストスパートの下りになるはずなのだが今日はそんな気力もない。
東黒沢に到着したときは、思わず沢に飛び込み・・・・たかったのだが、なんと替えのパンツを忘れてしまったので水に浸かることができなかった。汗&沢臭いパンツで帰らなければならない。く〜。
それでも沢で汗を流すとすっきりだ。

土合橋に着くと17:10分。やはりバスには間に合わなかったので土合発18:21の電車となる。
土合駅までたらたら歩いて今年の上越の沢開きは終了した。


魚止滝10m 右俣のナメが続くところ
10m滝、落ち口付近が少ししょっぱい 大ナメ滝
あとはここを詰めあがるだけ 稜線まであと10m



総括

ウツボギ沢右俣は難しい所もなく快適だが、調子がでてきたなと思うとゴーロ歩きという具合で沢自体の印象は不完全燃焼気味といった感じとなってしまった。
しかしほんのわずかな距離ではあるが、つめの草原は美しかった。
8月下旬〜9月上旬に右俣遡行左俣下降(又は逆)してイチゴ食べ放題プランがお勧め。イチゴは両俣にあるが、右俣のほうが多いように感じた。
今回の一番印象に残ったのは東黒沢のよさを再確認したことだったかもしれない。

※どうでもいい話、この時期ケロンパが多い。見つけるたびにムチムチ感を楽しむことができる。ケロンパファンの方へ。お勧めです。


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