山域 安達太良山
コース 杉田川
〜やはりいい沢だよね!〜
日程 平成17年6月25日
データ
アプローチ

前日 6月24日
東京7:16〜郡山21:06

コースタイム

6月25日
郡山6:10〜二本松6:37/6:37(タクシー)〜遠藤ヶ滝駐車場7:00/7:30〜入渓8:00〜二俣10:40〜終了点1121/11:40〜仙女平12:20/12:40〜ゴンドラへの分岐13:40〜あたたらエキスプレス14:00〜奥岳温泉

今回は土曜日だけの休み。前回の大蛇尾川が大変だったので近くの沢にしようと思っていたがモコモコさんが「安達太良の湯川にいきたい!」と言いだした。「湯川までわざわざ日帰りで行くのもなあ」と答えると「杉田川ならどう?」と返してくる。そこで「谷川岳登山がいいと思う。」と提案すると「天気いいみたいだし、某誌でははずされていたけど百名谷だからきっといい沢だよ。」となんだか訳の分からない説得?のような感じで押し切られてしまう。(いつものことだが)




翌日は早朝からの仕事のためできるだけ早く帰りたいということで、今回も奮発して郡山に宿を取る。翌朝始発で二本松に向う。郡山出発前に立食いそばを食べたかったが、6:30からとのこと残念。二本松からはタクシーで遠藤ヶ滝の駐車場へ向う。

駐車場にはトイレがあるので、支度をしたりのんびりしているとワゴン車で5人ほどが到着してきた。
降りてきた人の格好を見て、モコモコさんが「どうやら杉田川へいくみたい。」というので挨拶をしてから出発する。

遠藤ヶ滝までは遊歩道を歩く。途中までは林道のような道。神社を過ぎると良く整備された登山道といった感じになるが、景色は単純で特に見るところもない。遠藤ヶ滝の直前になると石室があったりとちょっとした見所がある。

ここまで約30分ほど。遠藤ヶ滝を過ぎた先にかかる橋で体操をしてから入渓。


石室
遠藤ヶ滝



橋のすぐ上にはいきなりナメが出現する。ナメを歩くと谷はゴーロ歩きになる。ゴーロ歩きしばらくでナメ滝がいきなり出現する。最初は水流を中盤は水流のすぐそばを容易に登れる。ナメ滝の上はまたナメになる。

モコモコさんと「杉田川いいじゃない。」とはしゃぐ。
5m滝は左から登るが、何のためかわからない鎖がついている。

次にどーんと現れた滝は階段状になっている左から登れそうだが、ぬるぬるしているようなのでザイルを出すことにする。

撮影したりザイルの準備をしていると駐車場で会った方々が追いついてきた。モコモコさんが代表して挨拶をして後続の方と少し話すと某有名山岳会の方々であった。その中の一人の方から「以前、七滝沢で会いませんでしたか?」といわれる。実は私も会ったことがあると分かっていたがモコモコさんは「良く覚えていますね〜。」と無邪気に答えている。その方は「いや〜、なんとなく覚えが・・・」と答えに困っている様子。

家に帰ってからモコモコさんに「あの人、七滝沢だけでなくてワカゴイ沢でも会っているから今回で会うの3回目だよ。」と教えてあげると「うきゃー、3回も会ってるのに全く覚えてないなんてバカ丸出しじゃん。どうりであの時答えに困っていたわけだよ。」とさすがのモコモコさんもへこんでいた。

そんなやりとりをして別の方とモコモコさんが話しているうちに、我々を覚えていてくれた方はすたすたと滝を登りきってしまった。さすが早くて安定した登りだ。しかし会の方もザイルを出したほうがいいということになり、ザイルの準備をしている間に我々が登らせてもらうことにする。

思ったよりヌルはないが、一箇所少し思い切りがいる場所がある。しかし人気の沢であるせいか残置ハーケンがあり、ランニングが取れる。ランニングを取るまでの間、モコモコさんは入会の勧誘を受けていたらしい。メンバーに新人勧誘係りがいたのだ。

モコモコさんも無事登りきりザイルを片付けると会の方もザイルの準備が終わっていた。てきぱきとしかも確実なビレイを目の当たりにして、いい加減な確保をしていた我々は恥ずかしくなりすぐにその場を後にする。


モコモコさんが行く ウォータースライダー
きれいなナメが続く 癒し系のナメ



進むことすぐに7mほどの滝がかかる。直登は難しそうなので、ここもザイルをだして右のスラブ状のところを登る。モコモコさんが上りきるといつの間にか会の方がいた。さすがだ。しかも我々はスラブと岩の隙間を登ってきたが、会の方は岩をそのまま乗越している。
会の方もやはりここでザイルをだしていくみたいだ。


モコモコさんが行く ウォータスライダー
ザイルを出した滝 スラブ状を登った



このあとは特に問題もなく、進むとまた7mほどの滝が出現する。左壁を難なく登れるが、最後にどこもあと一歩が出ないようになってしまうようになっているところにはしごがかかっている。しかしこのはしごがプラプラしていて全体重を預けるのが非常に怖い。意を決してはしごを使う。無事もってくれた。


梯子に向って
梯子付き滝 2条8m滝



ここまでくれば大きな滝もないはずなので、はしごで緊張したこともあり休憩を取る。休憩の後は、2条8mが出てくるがこれも右から越えられる。

その先も3〜5mくらいの小滝が連続する。どの滝も深い釜を持っているので簡単とはいかないが、困難もなくへつりを楽しみながら登れる。楽しんでいくと二俣になる。

この二俣は右に進む。二俣では釜があり、モコモコさんが釜に浸かって喜んでいる。会の皆さんも現れる。


快適に越える ドンドコ進む
右から突破 モコモコさんが取り付く



先に進むとさすがの杉田川も滝が少なくなってくる。そして2段8m滝を左から登って越すと滝はなくなり、一変して穏やかな流れで少しのナメとゴーロ歩きにかわる。

標高1200付近で旧登山道が横切りそこで終了とする予定なので、周りに注意しながら進む。途中踏跡か?と思うようなところが何度もでてくる。

そして木に赤テープがまかれているところをモコモコさんが発見する。その先を見ると赤布がぶら下がっているので、今度は間違いないようだ。


二俣 左俣のコケがフワフワしてかわいい 分岐手前の滝
木に赤テープ ここから仙女平へ 仙女平


ここからは登山道歩きになるので、スパッツ以外の沢の装備をすべて解く。それから行動食を食べていると、会の方も追いついてきた。我々が食事をしているのが原因か、会の方も休憩を取り始める。会の方は休憩も全力でとって体力の回復をはかっている。今回は大変素晴らしい勉強になるものを見せていただいた。

会の方はこのまま詰めあがって石筵川を下降するとのことだ。会の方と別れて我々は登山道へ。
登山道といっても廃道でかすかな踏跡と赤布が頼りという具合。途中までは登りなので比較的分かりやすいが、傾斜が緩むと分かりにくくなる。

そこで先頭をモコモコさんから山人に交代する。慣れると結構歩きやすく調子に乗って飛ばしすぎた。モコモコさんがストップをかけて先を確認しながら行くように注意しようとしていたらしいが時既に遅し。踏跡を見失う。15分ほど戻ってみたり踏跡を探してみたりするが、もともとかすかな跡しかないのだから見つかる訳がない。

地形図を見てこのまま山腹をトラバースして登山道にぶつかるまで藪を漕いでいくことにする。と決めて少し歩くと、モコモコさんが「あれはっ、もしや。」といって先を偵察しにいった結果赤布があった。助かった。どうやら最初に見失ったときは右に、踏跡を探してからは左にずれていたことがわかった。





踏跡は、昔の軌道跡かちょっとした広い作業道だったのではないかという感じで段丘のようになっているところについている。

この場所までたどり着けばあとは踏跡を見失うことなく登山道に着く。
仙女平に到着して一息つく。
今回は楽をしてゴンドラで降りようということになっているので、ゴンドラコースとの分岐まで登り返す。

いい天気になりすぎて、最初は安達太良に登ったことないモコモコさんは、ついでに山頂を往復してこようと計画していたが、「すぐにおりよう、山頂にいかなくていいよ」と計画を変更する。

バカ虫がいないだけましとお互い励ましあいながら、分岐にようやくたどり着く。分岐の手前でモコモコさんが「人の声がする。会の人たちが詰めあがってきてるんじゃないかな。」というが、まだここまでこないでしょと思っていた。しかし会の方々はさすがであった。モコモコさんの聞いたとおり会の方々は我々が分岐について間もなく、分岐から少し登ったところに飛び出してきたのだ。

挨拶をしていこうか迷ったが、そのまま降りることにする。
ここからは遊歩道並みに整備されていてとても歩きやすい。あっという間にゴンドラ山頂駅に到着。山麓駅のすぐそばにある奥岳温泉で汗を流してから帰宅した。

総括

きれいなナメや登れる滝が出て来て楽しめる。沢慣れした人にはもう少し刺激が欲しいところ。最後まで詰めなかったので、杉田川の総合的魅力は不明。分岐までは面白かった。

活動記録に戻る

トップへ戻る