山域 吾妻連峰
コース 吾妻小舎〜浄土平〜前大巓〜一切経との鞍部〜大倉深沢〜谷地平〜姥ヶ原〜浄土平
〜久しぶりの吾妻、春を味わう〜
日程 平成17年4月29日〜4月30日
データ
ルート図はこちら(昭文社「山と高原地図」から引用、歩いたところは緑の線であらわしています。また、谷地平からは夏道通りに戻りました。)

アプローチ

東京駅11:07〜福島駅12:01/13:30〜浄土平14:40

コースタイム
1日目 4月29日
浄土平15:00〜吾妻小舎15:20(泊)
2日目
吾妻小舎7:00〜前大巓9:00〜一切経山との鞍部〜谷地平避難小屋11:00〜浄土平14:00


周りがGWにむけて計画を立てているなか、連休もなく火傷もまだ治っていない状態なため、山へ行くのはあきらめていた。しかし、天気もよさそうでどうにも我慢ができなくなり、急遽山へ行くことにした。

モコモコさんと計画を立て始めると、即決で吾妻小舎へ泊りに行くことになった。
今シーズンはスキーができないため吾妻小舎にいけなかったのだが、やはりここに行かないとシーズンが始まった気がしない。

当日は徹夜の勤務明けでどうしても出発が遅くなってしまうが、なんとか吾妻小舎までは到達できそうだ。


1日目 4月29日

モコモコさんとは東京駅で待ち合わせ。
直前に決まったためもちろん指定席は取れるわけもなく、乗車予定の1時間以上前からの順番待ち。
徹夜明けの体にはこたえる。

並んでいるときに乗車予定のホームから上越新幹線が先に3本発車したが、とてもGWとは思えないほど空いている。地震の影響で上越方面を避けているのだろうか?対して東北地方へ向かうホームには溢れんばかりの人が。先が思いやられる。

延々と待ってやっと乗車。比較的列の前のほうだったので席は余裕で確保できたが、東京を出発する時点で自由席車両はパンパンだ。

途中から乗る人はというと、上野駅では無理やり乗り込んだといった具合で、大宮からは全く乗ることができず、指定席車両へ乗るよう誘導されて走る人も出る始末。

福島駅には少し遅れて到着。
福島から浄土平までは、1日に2本しかない路線バスで向かう(1,410円/人)。
新幹線のあれだけの混雑はどこへいったのか、乗客は10人足らず。
途中果樹園の桃と梨の花がきれいに咲いているのを眺められるようになると、いよいよ吾妻へとバスは上り始める。
高湯温泉付近からは、道路わきに残雪がちらほら見られるようになる。
毎年お世話になる吾妻スキー場を見送り、ぐんぐん高度を上げる。そういえば吾妻スキー場は今シーズン限りといううわさを聞いている。そうなると冬季吾妻小舎に入るのは非常に厳しくなる。困ったなあ。

車だとあっという間に浄土平だ。バスはここで1時間停車する。
浄土平で降りるのは我々のみ。浄土平では強い風が吹いていて寒いくらいだ。

浄土平に到着。風が強い。 遅いが、春は着々と進んでいる。

吾妻小舎へ向かって歩き出すが、寒くて手袋と帽子を取り出す。小舎までのわずかな道のりを楽しみながら進む。
吾妻小舎までは冬に使うときと同じ道で向かう。
道路が使えるので、吾妻小屋に泊る人はあまりいないのではと思っていたが、結構な宿泊者数みたいだ。(高校生13人ぐらい・一般客10人位)

夕飯は、山菜のてんぷらなどで、とてもおいしく、ふかふかの布団と暖かいストーブのお陰で翌朝までぐっすり寝てしまった。


2日目 4月30日

コースタイム
吾妻小舎7:00〜前大巓9:00〜一切経山との鞍部〜谷地平避難小屋11:00〜浄土平14:00

昨日は雨風が強かったらしいが、一転して穏やかないい天気になりそうだ。
出発の支度をしてから朝ごはんをいただく。朝ごはんもおいしい。

余談だが、朝ごはんのときに管理人の遠藤さんに「あれ、今シーズン来たっけ?」と聞かれた。骨折して今シーズンスキーができなかったことを話すと、吾妻ス キー場が最後だというのに今年は小舎に来た人が少なかったと今シーズンの様子を教えてくれた。(今年登山者が少なかったからスキー場が閉鎖されることに なってしまったのかな?)

食事つきの快適な泊りだったので、気分よく出発。
浄土平から酸ヶ平を経由し、鎌沼の手前の雪がつながっているところから前大巓の登りに取り付く。
黙々とのぼり、前大巓山頂に着く。写真を撮って一切経山との鞍部に下る。雪が柔らかいのであっという間に下れる。鞍部から五色沼に向かい山腹をトラバースしていく。

吾妻小舎。相変わらず素敵な小屋だ。
さすがにGWともなると冬季用入口は閉鎖されていた。
天気が良く、気持ちいい風の中を出発。
プチカナダ(行ったことないけど)、鎌沼。 前大巓からの下りで発見した動物の足跡。

樹林間隔が大きく、つぼ足なので歩きやすくてとても楽しい。どんどん進むと五色沼が見えるところまで移動し、大倉深沢沿いの尾根を下る。
モコモコさんは沢に入り込むのを嫌って歩くので、どんどん左によっていってしまう。あまりに方向がずれてきたので、修正する。沢に降りようとモコモコさん を説得し、一度沢へ近づくが沢が割れていて、また、歩きにくいのでモコモコモコさんの「尾根を歩きたい」という主張を受け入れることにする。

標高1600mくらいになると傾斜がゆるくなり、樹林の間隔も開けて明るく気持ちがいい。のんびりテントを張って一夜を過ごしたいところがたくさんでてくる。

吾妻の瞳、五色沼がみえた。ここから谷地平に向けて下降開始する。 標高1600m付近にて。開けていて明るく幕営したいところだ。

昨年歩いた継森と中吾妻の鞍部を目標にあるいていくとポッカリと開けた谷地平にでる。昨年2月にスキーで来たときは、ここからシールにダンゴがついて苦労したが、今日は雪もしまって歩きやすい。天気がいいこともあって、まさしく桃源郷だ。
モコモコさんも大はしゃぎである。やがて東大巓から来た人の足跡にぶつかり、指導標が頭だけ出しているのが見えた。

足跡に出会ってわずかで谷地平避難小屋に着く。相変わらずきれいな小屋だ。天気がいいので外で早めの昼食とする。
沢水を汲むことができたのでいつも以上に水がおいしく感じられる。

谷地平から避難小屋へ向かう途中にある指導標 まだ雪の中の谷地平避難小屋と春が訪れている姥沢
崩壊直前!
沢ではこのような状況には遭遇したくないものです。
古木に〜生〜え〜る、変な〜きのこ〜♪

いつまでもとどまっていたい気持ちを抑えて、姥ヶ原への登りにとりかかる。

順調に進む途中、谷地平へ行ってきたという女性(Hさん)に出会う。ご一緒しましょうということで歩みを進めるが、情けないことに昨年スキーで登ったときにルートを悩んだところでまたしても悩んだ。
しかし今回は赤テープを見つけることができたので問題はない、、、、はずだった。

モコモコさんが右寄りに右寄りにと進むので、おかしいのではないかと声をかけると、下りのときに方向を間違えてしまったモコモコさんは自信を失ったのかあまり自分の行こうとしている方向を主張しない。
山人が先頭を交代して歩いていくとなんだか昨年と同じ予感が。モコモコさんが進もうとしていた方向は、正しかったらしい。

 そうまたしても前大巓の尾根の登山道とは反対側にとりついてしまっていたのだ。しかも今度は他人を巻き込んで、、、。

 しかし、昨年よりは低い位置で気がついたらしいので、正規のルートに戻るようトラバースし、ぐるっと尾根を回りこんでいくと正規のルートにたどり着いた。

やれやれ、右往左往して1時間のロス。修行が足りない。
姥ヶ原に出る手前でゆっくり休憩して鎌沼経由で浄土平に向かう。

鎌沼に出てすぐでナイスな斜面をモコモコさんがみつけた。それはザックそりまたはシリセードをするのに最高なのだ。モコモコさんに何度も強く勧めたが、「もう登るのはやだ。」といって通り過ぎてしまう。残念。前大巓の斜面ではテレマークスキーを楽しむ人もいる。

うーん、スキーで滑りたい。 今シーズン最初で最後に描いたシュプール。
スキーで描くよりも美しいかも(かなしー)。

酸ヶ平を過ぎて蓬莱山にくると、さらにナイスな斜面が。さすがのモコモコさんもやる気が起きたようで、そりの準備を始めた。モコモコさんがうれしそうに滑るのをみて、Hさんも滑り始める。さすがに我慢ができなくなり山人も行動に移る。

雨具の下をつけていざ出発。あっという間に下れる。形は大いに違うが、今シーズン最初で最後の滑りを楽しむと浄土平は目前。楽しかったなあと思いながら歩いていると、ラスト斜面出現。短いが最後の滑りを堪能した。

浄土平のバスは15:40までないのでレストハウスかどこかで時間をつぶさないとなあと思っていると、Hさんから「よければ車に乗っていきませんか?」と のありがたいお言葉。さんざん迷惑をかけてしまったのに途中温泉まで寄ってくれ、福島駅まで送ってくれた。感謝感謝です。


後日談。

Hさんと別れてすぐにデジカメがなくなっていることに気づいた。車を降りてすぐに荷物整理をしたので、そこに落としたかと探しに戻るが見つからず。モコモ コさんからは「車を降りるときにはなにも落ちていなかったよ。」といわれて、浄土平で落としてしまった確率が一番高くなってしまった。
半ばあきらめていたところ、Hさんから連絡が、、、

なんと車にデジカメが落ちていたとのこと。デジカメが落ちていたのに記憶がないのでシートの下にでもあったのかな?と思っていたら、Hさんの靴の中にナイスシュートだったらしい。
Hさんには最初から最後までお世話になってしまった。ありがとうございました。

※初日、寝ぼけまなこ状態の新幹線乗車から浄土平に向かう途中で携帯電話を紛失・・・ショックです。宿明けの次の日は気を付けないと・・・深く反省。

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