吾妻連峰 中吾妻山
〜秘境、中吾妻山を目指す〜
平成15年11月1日〜11月3日
地形図(25000/1) 吾妻山・天元台
コースタイム 11月1日
福島駅7:50―(車)―兎平駐車場9:00/9:15〜姥ヶ平分岐10:25〜谷地平避難小屋11:35/12:00〜中吾妻山(鞍部)〜14:10/14:30〜谷地平避難小屋(宿泊)16:00
11月2日
谷地平避難小屋9:10〜東大巓12:10〜人形石14:10〜リフト終点14:30〜ペンションぱられる15:20


(1日目)
11月1日
福島駅7:50〜兎平駐車場9:00/9:15〜姥ヶ平分岐10:25〜谷地平避難小屋11:35/12:00〜中吾妻山(鞍部)〜14:10/14:30〜谷地平避難小屋(宿泊)16:00

今回の山行は福島在中のビール好きのBatemanさんとモコモコさんと私の3人だ。私は朝日連峰からの帰り実家で休養しての吾妻連峰への連戦だ。東京からやってくるモコモコさんを迎えにBatemanさんの車で福島駅へ。モコモコさんをひろって吾妻へ向かう。今日は最高の天気だ。快晴無風で吾妻小富士がはっきり見える。土湯方面から吾妻へ走る。兎平駐車場で身支度をする。モコモコさんの音頭で準備体操をする。今日も、モコモコパワー全開だ。

谷地平へは酸ヶ平経由で向かうことにした。鎌沼が輝いていてとてもきれいだ。記念写真を撮りながら姥神石像で休憩する。谷地平へ向かう道は所々ぬかるんでいたり、石がゴロゴロしていて歩きづらい。沢をいくつか渡渉すると谷地平避難小屋だ。早速中に入ってみると、板の間がしっかりあり、とてもきれいだ。平成9年に完成したとのことだ。中吾妻山へは必要なものだけ持っていき、あとは小屋に置いていくことにする。

手前の渡渉ポイント 谷地平避難小屋


十文字の分岐から西へ沢沿いに進む。沢を渡渉しなければならないので石を投げて足場をこしらえたりと非常に時間がかかる。そこで、強引に右岸に上がり藪をこいで上に登ると立派な登山道があった。その道をたどると大倉沢の渡渉地点になる。いいポイントを捜して渡る。私は失敗して片足を靴下まで濡らしてしまった。いよいよ中吾妻山への本格的な登りに入る。思っていたほど道は悪くない。木には所々薄くなっているが赤マークがしてある。また、最近付けられたと思われる赤布がポイントごとにあり助けられる。所々、不明瞭になるが落ち着いて周りを捜せば何かしらのマークに出くわす。

鞍部近くなるとチクチク、トゲの生えている植物が増えてくる。Batemanさんは不用意にチクチク植物に触れてしまい苦痛の叫びを発していた。チクチク恐るべし。チクチクの攻撃をかわしてようやく中吾妻山鞍部に到着した。赤布はさらに、吾妻山神社まで続いているようだ。中吾妻山までは踏み跡があるようなないような状態でよく分からない。そのため、中吾妻山までもう一息だが、ここで引き返すことにした。

帰りも、チクチクに注意しながら赤布を見失わないように下る。帰りは思ったほど時間がかからずに降りることができた。渡渉地点で今度はモコモコさんとBatemanさんが罠にはまった。Batemanさんはスパッツをしていたお陰でなんと無傷。それに引き換えモコモコさんは片足を水につけてしまい、靴下を脱いで絞る始末。「ンギャー」とモコモコ語を発していた(不愉快な時に発する)。ようやく、谷地平避難小屋に到着。日が暮れないうちに到着できて良かった。

早速夕食の準備をする。今夜の夕食は、豚肉のしゃぶしゃぶと白菜、ステッィクきゅうりと味噌、焼きウインナー。三人が持ち込んだ酒はビール約2リットル、赤白ワイン約2リットル。宴が終わる頃には残りわずかになっていた。夜になると空一面に星が輝いており、上空を飛行機が飛び交っているのが良く分かる。Batemanさんが先に酩酊状態に陥りシュラフにもぞもぞと入っていった。私とモコモコさんもシュラフに入ることにした。モコモコさんは「フニャー」(機嫌の良い時に発せられるモコモコ語)を発していた。今夜は楽しい夜になった。


(二日目)
11月2日
谷地平避難小屋9:10〜東大巓12:10〜人形石14:10〜リフト終点14:30〜ペンションぱられる15:20

昨日は飲みすぎたのか、起きたのが7時近くになっていた。天気は快晴のままだ。Batemanさんは昨夜リバースしたらしく調子が悪そうだ。モコモコさんと私はまずまずだ。Batemanさんよりモーニングコーヒーを頂き贅沢な時間を過ごす。良いだしが出ているしゃぶしゃぶの残り汁をうどんのスープ用にモコモコさんが味付けをする。別の鍋にスープを移しうどんを茹でる。茹で上がったら完成だ。スープと一緒に頂く。塩とコショウが効いていて美味かった。

谷地平からは吾妻連峰をぐるりと望める 谷地平から望む中吾妻山(左)


身支度をしてお世話になった谷地平避難小屋を後にする。Batemanさんとはここでお別れだ。Batemanさんはこのまま浄土平へ帰る。お陰さまで楽しい山行になった。モコモコさんと二人で見送る。我々二人は天元台を目指し、まずは東大巓へ向かう。途中、昨日明月荘に泊ったという単独の男性に会う。明月荘の宿泊者は昨夜は8人だったそうだ。谷地平避難小屋にして正解だったとほくそ笑んだ。東大巓までは緩やかな登りだ。途中から暑くなってきたのでTシャツになって登る。途中横切る沢の水場で休憩したときに、さらにアンダータイツを脱ぐ。11月とは思えないくらいの陽気だ。

小さな地塘 谷地平と地塘


東大巓の手前では日帰りの夫婦がこれからランチタイムの所だった。我々も触発されて、「腹が減った、何か食わせろ」と胃袋が唸っている。東大巓山頂には寄らずにそのまま歩を進める。湿原地帯に敷かれている木道をテクテク進む。湿原の環境はだいぶ破壊されている。長さ5m、直径30センチほどのミミズ型の流失防止「ニョロモコ」(勝手に命名)が木道の両脇や湿原の周りに敷かれていた。考えさせられる光景だった。適当なところで我々もランチタイムとした。昨日の残りのワインを二人で分け合って飲んで、行動食を食べる。

藤十朗を過ぎると人形石まではすぐだ。人形石から、リフト終点まで快適に飛ばす。途中、本日宿泊先のペンション「ペンションぱられる」に電話を掛ける。
 約30分でリフト終点。リフト券を購入して乗り込む。リフトは意外と遅く、乗っていると寒くなってきた。一本目の一番長いリフトを降りると早速フリースを着込んだ。ただ乗っているのも結構つらいものがある。「ペンションぱられる」へ向かう。この宿は料理がおいしい。今回は、天元台の下の養豚場で飼育された無菌豚のその名も「天元豚」をごちそうになった。ただいま売り出し中のこと。とてもおいしくいただいた。また、オーナーの山の話がとても興味深く面白い。モコモコさんお気に入りの宿である。昨年も春スキーのベースとしてありがたい存在になった。ウインターシーズンはここをベースに吾妻の山をスキーで闊歩しようと企むモコモコさんです。「ペンションぱられる」で今回の疲れを癒して吾妻連峰縦走は幕を閉じた。


湿原はかなり破壊が進んでいる いつかはあの尾根を歩きたい
藤十郎と弥兵衛平 中吾妻山・継森方面




活動記録に戻る

トップへ戻る