阿武隈川 南沢
登れる滝が多く、下山も短く温泉へ直行の沢
アプローチ 6/16;上野19:44〜黒磯22:46/22:49〜豊原23:04
6/17;豊原6:00〜新白河6:09/タクシー(約30分約6500円)甲子温泉
コースタイム 6月17日
甲子温泉7:30〜南沢出合8:40〜二俣10:40〜登山道12:54〜甲子温泉14:30/14:50〜新甲子温泉16:00


昨年行こうと思いつつも都合がつかずにお預けになっていた南沢へようやくいけることになった。
車を持たない我々は、今回も電車によるアプローチとなるので前夜発日帰りとなる。
前夜に豊原駅に入り駅寝をした。豊原駅は無人駅でベンチが1つとごみ箱だけが置かれた小さな駅で、外にも水道とトイレがあるだけだ。しかも民家が近くに無いためか、車を置く場所がないせいか、車が通ることもめったになくとても静かだ。

 1:00くらいに駅の電気も自動的に消えた。快適だが虫が自由奔放に飛び回り、カナブンか顔に落ちてきたりで時々起こされた。

 翌朝、始発で新白河へ向かう。新白河は雨が降っていた。
モコモコさんは「どうする?やめる?温泉にしようか?」とすでにやる気ゼロ。山人の「とにかく現地まで行ってから決める。」の言葉でしぶしぶといった様子でタクシー乗り場へ行くと、乗り場にタクシーがいない。見回すと、2台見つけたので近寄ると、運転手さんは熟睡中で我々に気が付かない。運転手さんを起こしてタクシーで甲子温泉へ。雨は一向にやむ気配はないが、山がはっきりみえる。これならなんとかなるだろうということで、決行する。

 登山道から入渓する。よく整備されて歩きやすい登山道だ。途中余分な荷物をデポして温泉神社から10分程登るとでてくる踏み跡から工事中の林道終点にでて少しですぐに橋をかけている工事現場にでた。橋からは、谷に降りられるように鉄階段が作られていて、楽に降りられる。南沢出合到着は8:40。登山道から踏み跡へ入るのに確信が持てず少し迷ってしまったため、ここまでずいぶんと時間がかかってしまった。 出合は貧弱だが、すぐにF1-10m滝になる。水流右を快適に登るが、岩が濡れているのでお助け紐を出す。 

小滝やゴーロを抜けるとF2-10m Y字の滝だ。ザイルをだして右にとりつくが、途中にある残置スリングでいきずまってしまう。いろいろと試した挙句、残置スリングを頼りに落ち口へ抜けた。ちょっとしたところのあと一歩がいやらしい。

F1-10m F2-10m

きれいな5段の釜を過ぎるとF3-15mだ。ここは右を簡単に巻く。踏み跡もあり、人気の沢であることがうかがえる。続いてF4-10m右から巻き気味にとりつき、水流近くへトラバースして落ち口へ抜ける。この頃雨が本降りとなっており、岩が滑るのでお助け紐をだす。
 幅広の3m滝を左からへつるようにして越えF5-8m滝を左から登る。F6-12m滝は右から快適に登る落ち口近くが滑りそうで気をつけていく。

↑ F5-8m滝
               F6-12m滝→

 F6を過ぎるとすぐに二俣となり、右へ入るとF7-2段10mがでてくる。この滝は唯一安心快適に登れた滝だった。
 F8-7mナメ滝も問題なく登り、奥の二俣。とてもかわいい二俣だ。少し長めの休憩をとる。相変わらず雨は降っているが、すこし小降りになった感じだ。
右へ入るとこの沢のメインディッシュF9-30m大滝だ。左から巻き気味にのぼる。残置ハーケンがいいところにあるのと、潅木のしっかりした根が良いホールドなり、高度感を楽しむことができる。

       F8-7mナメ       F9-30m大滝

 F10-6m滝を登ってしまうと、あとは小滝とゴーロで高度をあげる。所々沢が荒れてくる。5:1で入る支流をすぎると明るくなってきて、雨もほとんどやんでいる。
 1:1の支流を右に入り、だんだんヤブがでてくるところをずんずん進み、赤い荷造り紐がつけられたところを左に入る。水流はわずかだが涸れる様子は無いので水を気にすることなくヤブをかきわけていける。登山道はもうすぐなんだがなあと思い始めた頃ひょっこりと水場にでた。最後の休憩をとり、水を汲んで詰めあがると水場から登山道への刈りはらわれた道にでた。そこから縦走路へは5分ほどでたどりついた。
 すっかり雨も上がり、甲子山頂では視界も利いた。あとは登山道を甲子温泉へ降りて、車道を1時間あまりで新甲子温泉へ到着した。バスの待ち時間で甲子高原ホテルで入浴(700円)して帰宅した。

 南沢はとてもきれいで晴れていればさぞかし楽しいのだろうと思う。ほとんどの滝を登ることができ、下山も短く、下山直後に温泉という最高の条件の沢だと思った。




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