〜シーカヤックで東北三陸を北上〜
1998年8月17〜23日

日程
8月16日 移動日
東京駅〜福島駅〜女川〜公園(泊) 

8月17日(雨ときどき曇り)
宮城県女川町塚浜10:10〜〜石巻市雄勝町大須15:10 (泊)  移動時間5時間 移動距離約17`   3.4q/h 

8月18日(曇り霧後雨)
宮城県石巻市雄勝町大須〜南三陸町(旧歌津町) 中山(泊)    移動時間6時間 移動距離約21`   3.5q/h

8月19日(雨ときどき曇り)
南三陸町(旧歌津町) 中山〜宮城県本吉町 小泉海水浴場(泊)

8月20日(晴れ)
宮城県本吉町 小泉海水浴場〜岩手県大船渡市 綾里(泊)

8月21日(晴れ)
岩手県大船渡市 綾里〜岩手県釜石市 仮宿(泊)

8月22日(晴れ)
岩手県釜石市 仮宿〜岩手県宮古市 重茂(泊)

2011年3月11日これは忘れられない日となってしまった。
東日本大震災。東北太平洋沖を震源とする大地震により発生した大津波が、東北の太平洋側を襲い大きな被害をもたらした。
亡くなられた方の御冥福を祈るとともに、被災された皆様へのお見舞い申し上げます。
被災した地域は、カヤックで旅をした時にお世話になったところばかりで、景色は勿論のこと地元の方々はよそ者の私に対しても皆親切でやさしくとても素晴らしいところだった。

旅先で触れ合った町の皆様方の無事を祈るばかりです。
偶然そのときのメモ書きがでてきたので、お世話になった優しい方々への感謝をこめて、そして一日も早い復興を願い、加筆、修正して記録してまとめたいと思いました。
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東北三陸 

宮城県女川町(塚浜)〜岩手県宮古市
8月16日
当時住んでいた千葉県市川市からカヤック約30キロとキャンプ道具等約20キロを汗だくになりながら運び、東京駅まで移動した。水の上では、スイスイと楽に進めるカヤックも、陸の上ではひたすら重いお荷物となっているだけだ。
東京駅から新幹線に乗って福島駅へ。中学校時代の友人(以降友人Aとする)が出してくれた車で、出発地の女川へ向かった。忙しいにも関わらず、私のアホな計画に快く協力してくれた彼には感謝だ。


1日目 8月17日(雨ときどき曇り)
宮城県女川町塚浜10:10〜〜石巻市雄勝町大須15:10 (泊)  移動時間5時間 移動距離約17`   3.4q/h 

昨日の公園でのキャンプは良かった。友人Aにはずいぶんとお世話になってしまった。夜は風が強かった。朝になったら大丈夫だった。
友人Aの車がトラブルを起こしたがなんでもなかった。JAFを呼んでの大騒ぎになった。女川港ではカヤックで降りるところがなく塚浜というところで出発した。
三陸の海は荒れている感じがした。

昼飯を食べたが気分が悪くなり戻してしまった。何が原因だか分からないが、睡眠不足と過労によると思う。お陰で後半ペースが全く上がらなかった。休みの方が多かった。
黒磯を回り込んで大須港に入港。こじんまりしていて良い港だ。カヤックが真っ直ぐに進まないで右にすぐに進路を変えるので、体力を3倍使って軌道を修正しなくてはならない。大問題である。明日は荷物の詰め込みを考えてやりたい。



2日目 8月18日(曇り霧後雨)
宮城県石巻市雄勝大須7:15〜南三陸町(旧歌津町)中山13:00 中山(泊)
      移動時間6時間 移動距離約21`   3.5q/h
 

今日は朝から霧が発生して視界不良だ。追波湾を横断するときは、目標を見失うところだった。天気が悪いとやる気もいまいちだ。今日も気分が悪くなり戻してしまった。飯が悪いのか、それとも船酔いなのか分からない。飯には問題がないので船酔いだろう。3・5q/hで一生懸命やっているつもりだが、スピードがでない。名足漁港にようやく辿りついた。漁港のおじさんによれば、南へ潮が流れているそうだ。私は北へ向かっているので逆だ。これが影響か?

食欲が湧いてこない。困ったものだ。良い店が見つからないので16日に買って置いた野菜でカレーを作る。ラジオが壊れてしまった。今日の朝までガンガンかかっていたのに、どうしたんだ。天気が分からないではないか。今日は荷物の積載場所をバランスを考えながらしたのでまずまづ上手くいった。今日、昨日のペースでは宮古までは無理だ。困ったな〜。



3日目 8月19日(雨ときどき曇り)
南三陸町(旧歌津町) 中山9:20〜宮城県本吉町 小泉海水浴場11:20(泊)          移動時間2時間 移動距離約8`   4q/h


朝から雨が降っている。激しくなったり弱くなったり、時にはやんで気まぐれな天候だ。降水確率90%。僕が出発しようとすると止んだ。町民の方々が僕を見に来た。潮の流れが逆だとか、今日は南東の風だなど。役立つアドバイスをもらった。感謝感謝。
 
出発すると、雨に変わった。岬を回るところになると激しい雨。小泉海水浴場に緊急上陸。後ろから来る波には緊張させられた。サファーが見ている。上陸してからも雨が激しく降り続いている。雨の中のテント設営だ。夏の雨なのでさほど冷たくないのがせめてもの救いだ。テントの中は外と違ってとても安らぐ。

今日の僕の出航は間違っていたのだろうか?僕自身は判断力がなかったと思う。この天候での出航は間違っていた。海はまだまだ知らないことばかりだ。今日は高い授業料を海に払って貴重な経験をさせてもらったと思っている。

4日目 8月20日(晴れ)
宮城県本吉町 小泉海水浴場6:45〜岩手県大船渡市 綾里15:15(泊) 移動時間8時間30分 移動距離約?`   q/h

今日はかなり遠くまで進んだ。天気も上々だからだろう。出発の際、転覆しそうになった。海岸からの出発は要注意だ。今日は今までの中で一番天気が良い。

唐桑半島を過ぎたあたりで現在地を見失った。広田湾がどこだか分からない。気が付いたら通過していた。三陸町へ行先を変更してからは辛かった。一向に前に進まないのだ。このまま夜になるのかと思った。潮の恐ろしさを知った。。ほんの少しの逆潮でも僕にとっては致命的に体力を奪う。

明日からはあまり陸から離れないように気を付けたい。港に着いたとき、僕の様子を見に来た子はとてもかわいいし、親切な方だった。ありがとう。

どうやら宮古への道のりがやっと見えてきた感じだ。安全航海で行こう。


5日目 8月21日(晴れ)
岩手県大船渡市 綾里6:50〜岩手県釜石市 仮宿15:30(泊)     移動時間8時間30分 移動距離約?`   q/h


今日は朝から天気がいい。計画通り行きそうだ。大根崎を越えたあたりから南風が強く流れてきた。気の抜けないパドリングが続いた。尾崎を過ぎて仮宿は遠かった。結局は仮宿に着いたが、大仮宿がどこから入ればよいか分からなかった。明日、見てみよう。

はじめに戻るが、麦わら帽子を無くしてしまった。出発前に探したけれど見つからなかった。カラスにでももっていかれたのかも知れない。なんとかバンダナで凌いだ。仮宿には店がないのが残念だ。しかし、みんな親切な人ばかりなので非常にたすかる。お昼のバナナは食べやすくて正解だ。

今日頑張った分は明日は楽できそうだ。しかしだいぶ日焼けしてしまった。
出発地 塚浜にて         撮影者A氏 全長5.3M 
以降作成中 2011年4月11日