帯広紀行


2007年6月7、8日、教室の生徒さんたちと北海道帯広に旅しました。
旅の目的は、一昨年訪れた「スピナーズファームタナカ」という羊牧場でやっている羊オーナー制度に参加して、この春生まれたシェットランドのオーナーになったので、その子羊に会いに行くこと、それと帯広で手紡ぎやシェットランドレースの工房を開いている「アトリエローズマリー」に伺うことでした。
「とかち帯広空港」は、十勝平野の真ん中にあるので、空港に降り立つと周りのの風景は本当に広々としていて、どこまでも続く畑、所々に防風林ととんがり屋根の牧場のサイロがあり、北海道らしい景色が続きます。特に目立った観光地もないせいか、農業と牧畜を営む北海道の本来の姿が見られるところです。
以前に私の教室にいらしていたYさん(今ではホームスパンの素晴らしい布地を織られる腕前です)が、ご主人の転勤で帯広に住んでいらして、2日間ともドライバーと案内役を引き受けてくれました。


田中牧場に行く前に、「ボーヤファーム」という羊の頭数では日本一という牧場に立ち寄りました。こちらの牧場は、羊毛をとるためというよりは、主に食用の羊を生産しているところで、広々とした牧場に広がる羊の群れは、外国の風景を思いおこすようです。ここでボーダーコリーのアンディくんのシープドッグのお仕事を見せていただきました。もうびっくり!オーナーが笛を吹くと、たちどころに遠いかなたにまで散らばっている羊たちを、あっという間に集めて、小屋まで誘導するのです。その仕事の速いこと!羊たちも思ったより走るのが速くて驚きました。
ボーダーコリーの子犬が8匹いて、家に連れて帰りたくなりましたが、走り回れる広い場所もない都会の狭い部屋の中で飼ったらかわいそうだろうなと、連れ帰りは断念。

ちなみにテレビ東京の、TVチャンピョン「羊飼い選手権」で、アンディ君とご主人の「ひつじかい」さんは、見事初代チャンピョンになりました!
「スピナーズファームタナカ」は、名前の通り、肉にする羊はいなくて羊毛用に育てている羊牧場です。 いよいよ「うちの子」とのご対面です。3月に生まれた子羊は、まだ牧場には放されていなくて、小屋の中にいました。名前は「サヴィ」ちゃんです。一緒に生まれた「イオン」くん(旅の同行者がオーナーです)といつも近くにいて、カメラを向けると必ず2頭が写ります。イメージよりも大きくて、元気そうでした。ちゃんと柵から頭を出して、挨拶に来てくれました。

もう1頭の「うちの子」リリーちゃんにも会って、牧場のオーナーのご夫婦にお茶をご馳走になりました。お忙しいのに、お時間をさいていただいて、楽しい話を聞かせていただいてありがとうございました。
泊まったのは、帯広市内にある「北海道ホテル」。レンガ造りの素敵ななホテルです。レンガは、地元産だそうです。お庭も緑が多くて、新緑が綺麗だった!ライラックや黒百合も咲いていました。ホテル内の教会も、センスのいいお洒落なつくりでした。このホテルには、「モール温泉」というお肌すべすべになる温泉があって、入る前は、褐色でごみのようなものが混ざっていて、ムムムと一瞬思うのですが、本当にポカポカ、すべすべで、いい温泉でした。ここ十勝とドイツの世界で2ヶ所しかない温泉だそうです。

2日目には、「アトリエローズマリー」の福井さんの工房で、手紡ぎ体験。シェットランドレース用に絹糸のような細い糸を紡ぐ福井さんの手さばきを見てから、初めての手紡ぎをやってみると、上手くいかない、いかない!指のような太いところがあったり、切れてしまったり、最初はなかなか大変です。でも、実はそんな太い細いがある糸が、織ってみると楽しい作品になるんですよ。今では安くて丈夫な衣料品がたくさんあり、羊の毛を刈り取って、ごみを取り除き、何度も洗い、カードをかけて、糸を紡ぎ、それを織るという長い長い道のりをかけて、布を手に入れることは、時代を逆行しているように見えますが、一つ一つの作業に無心で向き合うと、心の癒しになりますよ。(紡ぐのに夢中で、写真なし。カメラマンの役目を果たしていない!)
帰り道、空港に向かう途中に、中札内美術村に立ち寄りました。柏の林の中に、いくつもの美術館が点在し、心が落ち着く素敵な場所でした。

空港までバスが迎えに来てくれて、観光名所をお任せで周るパッケージツアーとは違った北海道の旅を満喫できました。 牧場の皆様、2日間付き合っていただいたYさん、Fさん本当にありがとうございました。

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