満身の力が無駄に込められたネタ企画part2です。



貴方は、ジョークと擬人化とネタ精神とを解して
毎日アイス食ってるナイスガイ or ナイスレディですか?



はい       いいえ









































――それは、数ある物語の中の、更にひとつ。












  



 双蛇
(そうだ)とは双頭の蛇。
 その家に必ず生まれる双子の総称。

 人々は長く暗く連綿と紡がれた忌まわしいその血脈の象徴を、畏敬と嘲りとを込めて『双頭の蛇』――双蛇と呼ぶ。
 歴史の裏側で暗躍し、冷たい血で指を凍らせてきたその家では、何かの呪いの如く代々必ず双子が生まれ、そして必ず当主を務める。

 当代の当主は、男女の双子。



 互いの違いがあるならそれは性差のみ。
 双蛇として生まれついた二人は、鏡写しのように例外は無く同じ外見特徴を持つ。
 ―― しかし何代かに一人、双子のうちのたった一人、揃いの筈の身体に瑕が付く。

 それが、『当たり』。


  



 その身に祝福と言う名の呪いを刻んだ二人の子供。
 『当たり』を持つ者はひとりだけ。
 『当たり』を知る者もひとりだけ。

 けれども双蛇はふたりでひとつ。
 『当たり』の呪いもふたりでひとつ。
 『当たり』の祝いもふたりでひとつ。
 双蛇の声が繰り返す。


    「無理に切り離そうと言うのなら、そこのお前」

    「蛇に呑まれて死ぬるがよいか?」




……望むと望まざるとに関わらず   『当たり』が出たら、もう一回――





  










【 登場人物紹介 】
 


 双蛇の右 (姉者)

 眼差しに幼さは無く、滅多に見せないその笑顔は冷たい陰りを持つ。
 歳に見合わない老成さと達観した人生観を持つ少女。
 しかしその老成も達観も、全ては双子の片割れを守るための演技。

「我もそなたと同じになろう、どこまでも共に在るために。……例え誰を欺こうとも」

 実は男。つまりは兄。
 同じ顔をした少女を守るため男女を入れ替わり、髪を伸ばし、背に偽りの『当たり』を刺青(さし)てある。







 双蛇の左 (兄者)

 片割れと同じく老成した言葉と、片割れよりもやや厭世的と云える達観さを持った少年。
 ……しかし実は女。そして姉。
 その身に真の『当たり』を持つのもこちら。

「例え我が身が地を這いずるしかない蛇であろうとも、我はソラに行きたいのだ。誰に呪われる事も無いところで、嘘をつく必要の無いところで、ふたりで……生きられたら……」


 ――共に宇宙(ソラ)へと行く日まで、ふたりは全てを欺き続ける。




      




『当たり』とは滅多に顕れる筈の無い事象
それは奇跡とも呪いとも、青い薔薇とも呼ばれる秘匿の禁忌

その禁忌を巡り、毒に彩られた数奇な運命は綴られていく


『当たり』を持つ者は、死してもなお蘇ると言われているが――





      






真面目そうに見えるかもしれませんが気のせいです。
くれぐれもネタです。
最後は宇宙で最終決戦。