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31(サーティワン)
報酬次第でどんな仕事をも請け負う、アメリカ出身の暗殺者。
通称 『31』、本名はバスキン・ロビンス。
31通りの暗殺手段を持ち、依頼主に殺害方法を選ばせるという、一風変わったポリシーを持つ。
最終奥義 『ラブポーション☆サーティワン』は、天が裂けて大地が割れるほど“ある意味衝撃的”と裏社会で囁かれるが、その奥義を見て生きて戻った者はいないため、その全貌は未だ謎のまま。
彼の殺害した被害者の額には皆一様にピンクのスプーンが貼り付けられており、彼に狙われた者にとってピンクのスプーンは恐怖の具現である。
「貴様に甘く冷たい眠りを与えよう。――凍えて眠れ、永久にな」
無慈悲なその眼差しは何よりも冷たく、その表情は固く、どんなに暖かな陽だまりにも決して溶ける事は無い。
しかし任務で訪れた異国の地で、彼の凍ったままだった時間は動き出した。
とある二人の親子によって――
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井村屋 あずき
極東から『青い薔薇の呪い』を追って子連れでやってきた、美しき未亡人。
旅の途中、とある事件をきっかけに31と知り合い、ロングフォレスト家当主の暗殺を依頼する。
しかしそれ以上は語ろうとしない為、何故暗殺を依頼するのか、何故遠い極東の地からわざわざイギリスまでやってきたのかの全ては謎に包まれている。
国許に帰れば老舗甘味処の看板女将。女手1つで店を切り盛りし、精一杯の笑顔と虚勢で今にも折れそうな心を支えている。
「彼は冷たくも美しい、ひとかけらの氷のようなひとでした。その瞳に私は今も凍らされて、そして囚われている……」
どうやら青い薔薇が夫の死に関係しているらしいが……?
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雪見
あずきに連れられて共に旅をする、幼い少女。あずきの娘であると言う触れ込みだが、その容貌はどう見ても血の繋がりを感じさせない。
何らかの事情を含ませてはいるが、それでもあずきを母として慕い、異国の地で必死に気を張っているあずきの事をとても心配している。
無邪気で明るく素直な性格で、近寄りがたいと評されがちな31にも良く懐き、彼女の幼い言動は凍ったままだった彼の心を溶かしていく。
「サーちゃん、ははうえとけっこんしたらどうかな!」
しかし、実はその身の内に死んだ父親の魂を宿す、極東の章の大ボス。
幼い表情に隠された感情こそが、この物語の真実とも言えよう。
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