ショーンの身体は熱かった。 「最初に言っておくけど、最後まではダメだよ」 オーリが言った。 「さっきも言ったとおり、彼には王様がいるんだから」 「王様?」 何のことかと暫し考え、すぐに思い当たった。 ヴィゴ・モーテンセンのことだ。 「なるほど、王様ね…わかった。本番は無しということだな」 「そう。でも、それ以外なら存分に愛してあげてかまわないよ」 ニヤリと口の端を上げて微笑むオーリに、エリックはゆっくり頷いてショーンに挑んだ。 後ろからオーリに羽交い絞めされた彼の胸を、エリックはそっと手で触れた。 小さな突起が充血し、誘うような色をしている。 エリックがそれを摘むように擦ると、ヒクンとショーンの咽喉が喘いだ。 「……よせ、エリック。今ならまだ冗談で済む」 覆いかぶさろうとするエリックに、ショーンは慌ててそれ以上寄せ付けまい膝を閉じる。 自分でも正気を失っているとエリックは思ったが、ショーンの抗いは男を余計に燃え立たせるものがあった。 頑なに閉じた脚を力づくで押し開く。 「あっ、ダメだ…!」 悲鳴のような声が上がる。 無理やり開いた脚の間で、ショーンの雄はすでに立ち上がって震えていた。 そして、彼の知られたくない秘密がそこにあった。 淡い秘めやかな奥に、淫具が深く挿入されていたのだ。 女性用の物より格段に小さいが、ピンク色に充血した花襞に食い込むグロテスクな様が、何とも妖しげな興奮を誘う。 少し動くだけで中にあるそれを意識するためか、ショーンのそこは時折喘ぐように息づいていた。 それを見られたとたん、ショーンの頬は羞恥に染まり、内股は細かく震えだす。 だが、同時に、ペニスは堅くそそり立ち、先端に蜜が滲んでいた。 「なんと素晴らしい眺めだ」 エリックはゴクリと咽喉を鳴らして言った。 「ショーンはね、こうやって苛められるのが大好きなんだよ」 「ち、ちが…っ、あ、ああぅ…っ」 否定しようとすると、すかさず伸びたオーリの手が、ショーンを犯している淫具を操る。 少し動かしただけで敏感な部分を擦り上げられる刺激は、確実にショーンを追い詰めていた。 だが、オーリはわざとポイントを外して、ショーンの快感を長引かせ、何度も寸止めしては腕の中で震える身体を楽しんだ。 「これね、中の方はすごく細かいイボイボがついてて、柔らかいところを余すところなく刺激するんだ。間違って前立腺に当たったりしたら、それだけで前を触らなくてもイけるんだよ」 「へぇ、ショーンは後ろだけでイけるのか。淫乱だな」 後ろだけ嬲られて強制的に絶頂を迎えるショーンを想像しただけで、エリックの雄は興奮した。 「見たい?」 「見せてくれるのか?」 期待をこめて視線を送ると、オーリは満足そうに頷いてショーンの咥えている淫具に再び手を伸ばした。 根本まで埋まった機械の底に付いているスイッチを入れる。 「イ、イアアアァァ―――……ッ!」 とたんにショーンは悲鳴を上げて仰け反った。 跳ね上がりそうになる脚を、エリックが抑え、ずり上がる上半身を、オーリがしっかりと戒める。 「イヤ、イヤだ…っ! あ、ああ、うう…っ」 必死に腰を動かして中で暴れる機械を押し出そうとするショーンだったが、かえって翻弄されてしまうのだろう。 何も隠すことのできない状態で、両脚をM字に開かれたまま、ショーンは幾度となく張り詰めたペニスから間欠泉のような蜜を吹き上げた。 無情にも内壁を縦横無尽に擦り上げる隠微な音が響く中、噛み締めても漏れる喘ぎ声が、掠れるように甘く尾を引く。 エリックは目の前に曝け出されるショーンの痴態を、心ゆくまで楽しんだ。 そうして、強すぎる快感に涙を流すショーンの目元に、そっとキスを落す。 「ステキだったよショーン」 後ろだけを機械で嬲られてイかされる屈辱に、ショーンは肩を震わせて泣いていた。 だが、無数の突起に深いところを余すところなく捏ねられ、休むことなく性感帯を突付かれる悦びを貪ったのも事実だった。 「も…、ダメだ…許して……くれ…」 一度イっても機械が止まらない限り、甘い責め苦は永遠に続く。 その後も続けざまに果てたショーンは、とうとうしゃくり上げながら懇願した。恥も外聞もなかった。 「達くのが辛いのかい? ビーン・ボーイ。しかたがないな」 オーリがようやく淫具のスイッチを止める。そしてゆっくりと引き抜き始めた。だが、 「ん…く、うう…」 わざと焦らすように引き抜く行為に、ショーンは否応もなしに感じてしまう。 「ダメだよショーン。抜いてるんだから、そんなに力を入れちゃ」 オーリは咎めるふりをして、淫具を抜く行為に反応するショーンを弄った。 敏感な花筒が、ずるずると引き抜かれる淫具を引き止めるように収縮しているのを感じて、ショーンはたまらなかった。 しかもそれを間近でエリックが観察しているのだ。 「は、はあああぁ……っ」 ゴトリと淫具の抜けた跡には、とろりと蕩けた花が残った。 姿を現した淫具は、オーリが言ったとおり細かく突起が無数にあり、こんなものでずっと攻められて、ショーンはどんな快感を貪ったのだろうと、卑猥な想像を掻き立てる。 わずかに震えながら物欲しそうに蠢く花襞に、エリックは誘われるように指を伸ばし、ゆっくりと含ませてみた。 「ん、んん…く」 中は柔らかく、まるで吸い付くように心地よかった。 もっと彼が乱れる様が見たい。 「最後までやらなければいいんだったよな?」 自分の指に感じて仰け反るショーンを見つめながら、エリックはオーリに確認した。 「うん、そうだよ。彼の王様は嫉妬深いけど、彼を気持ち良くさせてあげることになら寛容なんだ。ちなみにショーンはそこを舐められるのがとても好きなんだよ」 「なるほど。では、オレもそれに協力するとしよう」 くち…っ、と指先で寛げた花に、舌先を潜り込ませる。 「よ、よせっ、エリック…!そこは、あ、ああ、あ―――…っ」 「機械では味わえない快感をあげるよ」 ショーンの耳元で、オーリがことさら優しく囁いた。 |
to be continued
続きです。実も蓋もないHのみな内容…。
エリックはオーリの手のひらに踊らされてます。
いや、豆の色香に惑わされていると言うべきか。
兄の威厳はどこに行ってしまったのでしょうね。
王様なんて一度も出てきてないのに豆のご主人様だし。
もうちょっと続きます。
さくら瑞樹著
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