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Noar 8 #127
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Noar 8 #127

2006年11月から、NAO WORKS製の、「Noar 8」というマンドリンを使用しています。同年9月の滋賀フェスに出品されているのを試奏させてもらい、1カ月迷った末購入を決意しました。

それまで使っていたGRASSLAND GL-75は何度かのリペアを経て、その総額が楽器の元の値段を上回ってしまっているうえ、バインディングがボロボロで、もうアウトドアに連れ出すのは忍びない状態。これ以上リペアにお金をかけるのはお金の使い方としてはどうかなあと思い始めていたころです。

同じ工房の「Nao」シリーズよりもちょっとだけ安いのもありがたかったです。つや消しフィニッシュがなかなか渋い!

チューニングしててびっくり。1本目の弦をチューニングして次の弦を弾くと、前の弦の音がまだ残っていてチューニングメーターによる計測不能。前の楽器ではこんなことありませんでした。残響がとても長いのだなあ……。安川さんによると、なんでも関東では最初のNoarだそうです。「時には荒く、時には優しく扱ってやって下さい。だんだんと、いうことを聞いてくれる様になります」とのこと。大切な相棒としていっしょに時を刻んでいきたいものです。

25年以上連れ添ったGRASSLANDは、バンド仲間にもらわれていくことになりました。

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GL-75 #1131
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grasslandのロゴ

2006年11月まで、GRASSLAND製の、「GL-75」というマンドリンを使用していました。この楽器を手に入れたのは1979年のことでした。もしかして1980年になっていたかもしれませんが、いずれにせよ1970年代終わりのころの製造であることには間違いありません。GRASSLANDというのは、神田小川町にあるカワセ楽器のオリジナルブランドです。

楽器屋さんから直接購入したのではなく、当時入会したばかりの大学サークルの先輩からケース付きで譲り受けました。GRASSLAND「GL」シリーズは、非常に分かりやすい型番の付け方をしていて、「75」のお値段は7万5000円。何種類かあった「GL」シリーズのなかでもいちばんお手軽なタイプでした。シリアルナンバーは「1131」となっています。

当時、学生サークルでこれからブルーグラスを始めようという人が最初に購入する楽器としてはいちばん人気があったんじゃないかと思います。でも、同じタイプのマンドリンを使っている人はたった一人しか見たことがないのですが。たぶんそのころからマンドリンを始めて今も続けている人は、とっくにもっと高い楽器に買い替えているのでしょうね。そういう意味ではいつのまにかしぜんに年月を重ねてしまった幸せな楽器といえるかもしれません。

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ごくふつうの背中

THE GENTLEMENのJohn Duckyさんから「GL-75」についてコメントをいただいていますので、転記しておきます。Duckyさんは、私がこの楽器を入手した当時、カワセ楽器にいらっしゃいました。

「GL-75は飾りが少ないのと若干材料にトラメが少ないと言うだけで表:スプルース単板、裏横:メイプル単板の基本的にハイレベルなマンドリンです。値段からすると確かに一番お求めやすい価格のものですが30万、40万するものと同じオール単板ものですので弾けば弾くほどイイ音になってきます。20年も経てばイイ音になるのは当然といった楽器ですのでとてもいい買い物だったわけです。確か、作る時に僕のF-7をモデルに作っているのでスタイルは戦前のギブソンと同じで、渦巻きの形もとてもいいマンドリンです」。

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22フレットで指板を切断し、フレットも太いものに替えてもらいました

2002年7月にはフレット打ち直しやネックの調整などのついでに、ちょっとした改造をしてもらっています。最後にリペアに出したのは昭和の時代のことなので、まさに「平成の大修理」でありました。

マンドリンをリペアに出そうと思ったその発端は、「あ、サムブッシュのマンドリン、指板が途中でちょん切ってある……」ということに気付いたこと。ピックが指板にカチカチ当たるのが気になっていたのですが、しょうがないのかとずーーーっと思い続けていたのでした。

24フレットあたりから先のフレットを取り除き、指板を深く削るという方法が一般的だとのことですが、潔くすぱんと切ってしまうことを決心。ついでに、指版にはアールをつけてもらいました。

見る人が見たら、まあ、いろいろあるんでしょうが、お気に入りの楽器であることは間違いありません。とにかくでかい音がします。リペアに出してますます音がでかくなったような気がします。

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指板にわずかなアールがついている。昔の状態の写真がないのが残念!

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全体
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ケース

ハードケースは丈夫でよいのですが、持ち歩くのには重たすぎるので、ふだんは自作したリュック型のソフトケースを使っています。ショルダーとリュックの2ウェイ、ウェストベルト付きという仕様です。

素材は主要部分に「帆布」、裏地は柔らかい木綿地を使用しています。2枚の布の間全体にプラスチック製の板を挟んであります。プラ板は東急ハンズにて購入。表側は衝撃を受けることも考えてボアにしました。

ポケット類はナイロンメッシュ地を使用しました。そのほかに厚地のナイロンテープ(ストラップ用)、キルト芯(ショルダーストラップに使用)、バックル金具(プラスチック製)、プラスチック製ファスナー、ゴム紐、スナップボタンなどを使っています。極力金属製の部品を使わないようにしました。

耐衝撃性という点ではあまりいいケースではありませんが、ライブ出撃用としては十分でしょうか。

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ショルダーとリュックのツーウエイ。サイドのメッシュポケットにはチューニングメーターとピックケースを入れます。中には歌詞カードやスペアの弦、ニッパー等を入れるポケットを作りました。