訪問記 【2009.4.29】
吉川市の松の湯へ。予想通りここも早川さんの描いたペンキ絵が残っていた。「松島、五大堂、早川」と書かれた覚え書きあり(女湯は「南紀白浜、円月島」)。男湯は島並みとお堂のある大きな離島の図。また、男女境にも絵が2服。一つは東屋のある山の風景、もう一つは富士山のアップの図。7-8年経っているのかもしれないが、保存状態は上々で比較的綺麗だ。
さて、その松の湯だが、昔ながらのいかにも地方の銭湯と言う感じの一軒家レトロ銭湯。一応千鳥風の小屋根あるも上の方はトタン張りかな?玄関周りが枯れた感じでありながら緑が綺麗で美しい外観。玄関はいると正面に豆タイルの幾何学模様が額に入って飾られている感じ。下足錠は松竹錠だったかな。珍しく開き戸で、中に入れば昔ながらの風情。女将さんはずっと男湯側の番台脇に立っている。男女境は鏡壁。天井はさほど高くはないが、平格天井。体重計は見当たらなかった?ロッカーはなく、みんな乱れ籠を使っている。比較的早い時間に訪れたのだけれどお年寄りで大賑わい。風呂から上がった人もあちこちの椅子に腰かけてまったり寛いでいる。
浴室もこじんまりとしていて、島カランはほとんどなく、というかカランが1基ずつ着いた腰掛のような極小島カランが中央にあり、壁際にカランが6−7黄あり。カランは温泉マークの赤青。桶は白ケロリン。椅子は緑M字椅子(大)。正面と男女境壁に上述の早川さんのペンキ絵あり。浴槽もこじんまりとして小さいのだけれど、シンプルな浅深湯、湯温は43℃ぐらいかな。いいお湯だ。脱衣場と洗い場が一体となったような小さな銭湯だ。
というわけで、吉川唯一の松の湯はお年寄りで賑わって温泉場のような雰囲気の小さくてかわいい、そして雰囲気のあるいい地方レトロ銭湯だった。
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