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不動湯 fudouyu
豊島区長崎2−30−9
03-3957-2210
15:15-24:00
木曜休、フロント
廃業(2008.11.30)






訪問記 【2008.11.30】

今日(30 日)の最終日になんとか不動湯へ。着いたのは7時ごろかな。不動湯は長崎商和会という商店街の一角に位置する一軒家銭湯。中野あたりの銭湯にありがちなように比較的狭いエリアに密集して建っている建物なので、玄関上が母屋になっている。でも奥に独立したような屋根(瓦?)が見え るので、後から玄関前に看板建築のようにゲートとその上の母屋を増築したのかもしれない。銭湯屋号の通り、建物の右脇に小さな不動さんの祠があり、提灯か何かで明るくライトアップされていて綺麗だ( 誰が管理しているのだろうか)。この祠と並んで建っている不動湯は誇らしげなのだが・・・・


玄関は通路のようになっていて左右にコインランドリーがある(左手のコインランドリーのさらに左に母屋の玄関が並立しているのも珍しい)。玄関はボックス状、共通の入り口からロビースペースへ。正面のフロントで料金を払って中へ。意外というか立派な格天井があり、浴室にはペンキ絵もある。中は結構レトロ感漂ういい感じだ。


浴室の中に入ると中央に島カラン、浴槽はL 字状に配されていて、右手前にはスチームサウナ(無料)がある。カラン周りは綺麗に改装されていて、茶色の石貼りでゴージャスな感じ。カランの配置は3-6-6-7、カランは6角銀、桶はケロリン黄桶と不動湯と書かれたオリジナルの黄桶が混在している。椅子は緑M字椅子(大)。カランの湯温・湯量は良好。で、島カランの位置がかなりL字の浴槽に近接しているもんで、奥の3つのカランのシャワーは取り外してある。右手に立ちシャワーブース1基、水風呂がないのでこの1 本のたちシャワーで水をかぶるので、その脇の末席カランにいると水しぶきがかかる(仕方なく右から2個めへ移動)。とにかく閉店前特別入浴料300円と言うこともあって人が多いこと 多いこと。常連も非常連も入り乱れてごった返した最終日だ。久々に横にも人がいる状態でカランを使用。 浴槽は左手前がじっこうか何かの薬湯(ぬる湯でもある)。その奥が水枕つき7点ジェットの寝湯だが、ジェットが故障中なのは愛嬌。さらに奥が水柱の立つバイブラ湯で奥から水中ライトアップ。右に折れて水枕つき7点ジェットの座湯(やはりジェットが壊れている)のある深湯。ペンキ絵は中島さんの富士山のペンキ絵だが、富士山は男女に跨るように小さく描かれている。男湯側は富士川か何かの渓流の図。ちょっと霧がかすんでいて、最近中島さんの新境地の幽玄漂う世界だ。覚え書きがないが、まだ新しそうだ。


そんなわけで、南長崎の商店街の不動さんの隣に並び立つ不動湯は中がレトロで改装よろしく温浴施設も充実した地元の人に喜ばれていたであろう優良銭湯だ。終わってしまうのは本当にもったいない感じだ。

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