幸の湯
Part1

【2004.6.17】  
幸の湯Part2へ続く
幸の湯
栃木県小山市城山町2−5−21
0285-25-0356
15:30-10:30 金曜休、番台。

JR小山駅で降りたらそのまま駅前ロータリー(西側?の賑やかな方)に降りる。駅前の大通りを少し進み、最初の信号の足利銀行のある角を右折してしばらく直進する。右手に市役所の分室などをみつつ、次の信号を左折、続いて次の路地を右折してすぐの左側角(ここにも信号あり)。もちろん2つ目の信号を左折すれば直進で左手角になる。このエリアは駅裏の奥という感じのところで新幹線の駅のホームも比較的すぐそばに見える。駅からだと7-8分?いや10分ぐらいか。

コメント:小山市も大通りからはずれるとすぐに住宅街という感じ(区画は碁盤の目のように比較的わかりやすくなっている)。しかし、駅前に飲食店が少ないのがちょっとさみしい(その代わり駅ビルには飲食店街があるのだが、そこで夕食というのもちょっと味気ない気がしてパス)。小山市は市制50年とのことで、それを記念した垂れ幕が下がっていたのが印象的(50年前っていつだ?と一瞬考えるももちろんわからず)。
さて、幸の湯。大きな千鳥破風のある東京風2段型中型銭湯。玄関周りはちょっとモダンに改装されている。両脇に踊り場と下足箱、中央には傘入れもあって、全く東京の銭湯と同じ構造だ。ドアを開けて脱衣場に入り、右手の番台で栃木県の浴場料金370円を払う。天井も高く、折り上げ構造ではないもののちゃんと格天井がある。振り返れば小さな坪庭もあるではないか(暗くてよく見えないが・・・)。島ロッカー1列で、上にはお風呂グッズの入ったガラスケースが置かれている。壁に貼ってあるポスターがなんと東京でよく見かけるもので、富士山をバックに裸婦がタオルを巻いて座っている写真。ただし、下のほうに印刷されている文字はちゃんと「栃木浴場組合」になっているから不思議だ。
浴室へ。島カラン1列(ここはカラン意外何もなし)で、カランの配置は6-5-5-6の対称形(壁側はシャワー付き)、湯温・湯量は良好。左に立ちシャワーが1基ついているが、囲いがないので水がよく跳ねて困る。浴槽内のタイル等は昔ながらの細かいものがそのまま使われているようだ。浴槽は浅・深の古典的な2浴槽で、深湯に背中1点ジェット5基、片隅にラドン石の入った桶が置かれ、そして浅湯の方は宝寿湯の薬湯になっており、湯温は41℃ぐらい(日曜日には週代わりでいろいろな薬湯になるもよう。ちなみに近々は、紫根、よもぎ、ワイン、レモン、森林浴、ジャスミンというラインナップだ)で、浅湯のほうでも湯温は42℃というところ。最後にビジュアルだが、これが実は立派なペンキ絵があるのだ。男女にまたがるような富士山と湖に松。ところで富士山は丸山師風によく描けているのだが、手前のバカでかい松がどうにももろ素人っぽい(恐らくあとで一部分だけ描き直したのではないかと思われる)。さらに男女境の壁には細かいタイルを使用したモザイクタイル絵もあり、風車のあるオランダ風の田園風景が描かれている(恐らく既製品)。
というわけで、小山市内に唯一存在する、ほんと東京風造りの中型銭湯だ。帰りぎわに常連客とおばちゃんの話を聞いていたら、おばちゃん曰く、「むかしは(銭湯の営業が)こんなになるとは思ってもいなかった。子供の大学も終わったからいいけれど、こんなんでは自分たちが食べていくだけでやっと・・・」とのこと。ん〜、少なくとも次の世代に引き継いでまで営業するつもりはないような・・・。

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