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水月ホテル、鴎外荘 台東区池之端3−3−21 03-3822-4611 0120-266266 15:00-23:00、年中無休、ホテルフロント。 入浴料1150円(入湯税150円込) http://www.ohgai.co.jp/ アクセス:地下鉄千代田線の根津駅で下車したら不忍通りを南下して、不忍池沿いに出る手前の筋を左折。右手に上のグリーンクラブを見てしばらく進んだ左手角にある。駅から5分。京成上野駅からは公園左下の動物園通りを登って道成りに進んだ左側にある。この場合は駅から7分。 コメント:なぜか谷中銀座通りを散歩して、帰りに鴎外荘の立ち寄り湯に入湯。噂には聞いていたがやっと実際入ることができた。 突然谷中に行ってみたくなったのは、終戦直後に米軍が撮影した空中写真で谷中あたりが戦災を免れていた地域とわかったのと、たまたま今読んでいた「上野谷中殺人事件」(内田康夫著)を読み終えたから。この本の本末にある自作解説を読んだら・・・ 「子供の頃、上野公園に遊びに行くのによく、谷中の墓地を通って歩いて行った。昭和20年4月13日の空襲で、東京北部一帯が被災して、我が家も灰と化した朝、田端から上野に行くあいだが一面の焼け野原だったのに、谷中界隈だけが緑濃い木々に救われて焼け残っていたのが、いまもありありと目に残る・・・ 驚くべきことだが、大変貌を遂げた東京の中にあって、浅見光彦が住み、団子の平塚亭のあるあの辺りと(飛鳥山公園南エリア)、上野谷中界隈だけは、まるで忘れられたように・・・頑固に地面にしがみついて変化を免れた家々が少なくない。」 と書いてあったのも刺激された。 で、早速鴎外荘だが、正式には「文豪・森鴎外ゆかりの宿、水月ホテル鴎外荘」だ。上野公園の脇(面している「動物園通り」と言うのは古くからある街道で、弘法大師も歩いたと言う由緒ある古道らしい)に建つホテルの正面は新築された別館らしく、なかなか綺麗な外観の箱型ホテルだ。ところで中に入ってみると、中庭を取り囲むように本館やら別な別館が取り囲んでおり、なんとその中庭の真ん中に鴎外が居住していたと言う建物が保存されているのだ。なかなか面白いアイデアで、いい雰囲気の空間となっている。 ホテルのフロントで1150円(内入浴税が150円)を払って、タオル1枚を受け取って、本館2階へ進む。完全にホテル宿泊客用の大風呂で、客室の合間をぬって進んだ奥にある。脱衣場に入ると壁一面が化粧台になっていて、突き当りの壁に脱衣かごの並ぶ棚がある。スペースとしては思ったよりこじんまりした感じ。妙な機械が壁に設置されていて、アスレチックの鉄棒かと思ったら大きな熱風のでるドライヤー(無料)だった。 早速、浴室へ。ここも小さな四角い空間で、右の壁際いっぱいに古代檜漆塗り風呂「檜の湯」がはめ込まれている(女性側は大理石風呂「福の湯」)。カランは2面を使って6基あり、4基はパッドック形式。もちろんシャンプー・リンス等は備付。お湯はプッシュ式のモダンな温度調節器付き絡んで、1プッシュで20秒ぐらいお湯が出続けるのがいい。 浴室には窓がなくて、湯気が立ち込めているので、全体に暗め、湯治場風といえばそんな感じではある。で、肝心のお湯の方は少し褐色がかった43℃ぐらいの熱めのいいお湯だった(微黄褐色無味無臭と但し書きあり)。パンフによると「敷地内に沸く重炭酸ソーダの湯は、東京都内第1号に認定された天然温泉です」とのこと。なお、立ち寄り湯の入浴時間は15時からで、2つの浴槽は男女日替わり制。 というわけで、鴎外荘の立ち寄り湯はこじんまりとした浴室ながらも新しくて気持ちよく、よく温まる熱湯で温泉力の強い、いい温泉入浴施設だ。ホテルも面白いし、近くに行ったらまた立ち寄りたいと気持ちにさせてくれる温泉だった。 |
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