松の湯

【2008.4.12】 
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松の湯
墨田区緑3−4−6
03-3846-8988
15:30-24:00 不定休、フロント。


アクセス:都営地下鉄新宿線の菊川駅で下車したら三つ目通りをしばらく北上する。首都高小松川線(下は人工河川)を抜けてから最初の信号を左折してすぐの左側にある。駅からは10分ぐらい。

コメント:目の上のたんこぶ(って、悪い意味ではなく)のように気になっている銭湯がいくつもある。そのうちの一つ、墨田区の松の湯を訪問。この近所には大正湯、末広湯、弁天湯と名銭湯がひしめいているので一番最後になってしまった(竹の湯が残っているが・・・)。屋号で一番多い「松の湯」には伝統的な屋号だけあって古い銭湯が多く、また名銭湯が多い。

墨田区の松の湯も立派な
2羽の鶴を彫った懸魚のある唐破風の堂々たるレトロ銭湯だ。ただし、玄関周りは綺麗に改装されているので、古びた感じはない。スチームサウナも併設されていて、松のロゴが描かれた電光掲示板も豪華な感じ。玄関を入ると左右に下足箱が並ぶが、カラフルな色が使われていて、関西風な華やかさがある。正面の自動ドアーから中に入るとその正面にロビースペースが広がっており、左手前に振り向くとカウンターの中にご主人が納まっているという風情のフロントがある。つまりもとの広い男女の脱衣場を3等分にして真ん中をロビースペースに変えた形式だ(このタイプの改装をしているところは結構ある。もう一つ多い改装のタイプは脱衣所手前の坪庭をつぶしてロビーにする形式。ただし、この場合はコインランドリーの併設と競合するので、男女どちらかに片寄っていることが多い)。

右手前からコの字に進んで男女それぞれの脱衣場に入る。ここの入り口には縦長の大きな暖簾が掛かっている。そんなわけでロッカーは外側壁際のみで島ロッカーはない。真ん中には
畳式のベンチが置かれ、男女境には化粧台、体重計は背の低くて斜め上を向いたアサノのアナログ体重計だ。天井は男女全体に広がる折り返し付き格天井。残念ながら庭はない。

早速、洗い場へ。正面はタイル絵
で洋風な湖と山並みと古城などが描かれている。湖には白鳥が泳ぎ、山の上には2機の飛行機が飛び、男女境には中近東のモスク風の建物が並ぶというような不思議な光景だが、何となく落ち着く感じのいい絵だ。スチームサウナは浴槽の一番外側に縦長に設置されたもので、横にベンチが一つ。周期的にスチームが噴出す形式だが、そのスチームが半端じゃなく熱くて足元からジェット噴射されるので、火傷しそうな感じだ。

島カランは1列で、比較的綺麗なタイルに張り替えられているが、床部分と貼った時期が異なっている感じ(床が古そう)。カランの数は4-5-5-5、サウナの手前に一人が入れる
水風呂あり。反対側に立ちシャワーブース1基。浴槽は狭いながらも結構充実していて、左から薬湯(青いカモミール)、7点ジェットの寝湯2基電気風呂打たせ湯というラインナップ。湯温は42℃強とちょうどいい感じ。

というわけで、銭湯充実エリア錦糸町西側の碁盤の目のような旧被災エリアに肩を並べて佇む松の湯は周辺の銭湯に勝るとも劣らない個性あふれる伝統的な瓦屋根の名レトロ銭湯だ。

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