荒井湯


【2006.12.10】  
荒井湯
墨田区本所2−8−7
03-3622-0740
15:30-24:00、6、16、26日休/日曜、祝日、金曜は翌日休
、番台。
アクセス:都営浅草線の本所吾妻橋駅を下車したら三ツ目通りを南下。4−5分で春日通りにぶつかるので、ここを右折してしばらく進んだ左側。駅から10分の記載。都営大江戸線の両国駅から北上して右折した方が早いかもしれない。総武線なら両国か錦糸町駅で、中間ぐらいの北に位置する。


コメント:近隣の大黒湯に入りに行ったら改装されていて見当がはずれてしまい、なんだかんだで前から気になっていた荒井湯へ。花道の奥に建っていて全体が見渡せないのだが、ビルの狭間に見える玄関正面は
立派な唐破風屋根の伝統的なレトロ銭湯だ。夜はライトの照らし加減がなかなかよく、きれいにライトアップされている感じだ。特に日没直後の空がまだ何となく白んでいるときは銭湯が一番美しく見える時間帯だ。

人気の銭湯と見えて、花道の両側に自転車が一杯駐車してある。そういえば近くの外手湯が今年廃業したからそちらからのお客さんも流れてきているのだろうか。玄関を入ると普通の男女左右に分かれる踊り場かと思ったら、上を見上げてびっくり。下足箱の上や玄関仕切りの上の内側の
壁と言う壁に壁画が描かれている。画題は岩山に鶴が飛んでいるところだが、何とも洒落た湯屋への花道となっている。

玄関を入ると番台。料金を払って中に入ると視界を遮るように正面横向きに島ロッカーが置かれている。で、右横にぐるっと回る形で脱衣場へ入る。脱衣場の外側壁は一面昔ながらの引き戸となっており、その外側には縁側があって、さらに
大きな緋鯉や真鯉が泳ぐ庭園へと続いている。その右手は縁側が庭園を囲むようにL字に張り出していて、涼み場所兼、戸外喫煙所になっている(室内は禁煙)。脱衣場の天井は重々しい感じの折り返し格天井で、幅広のクリーム色をした3枚羽の扇風機がぶら下がっている。体重計はアナログの確かHokutouの台秤。縁側寄りには縦にもう一つの島ロッカーが置かれていて、ロッカーで区切られた四角いスペースができている。右隅に「お相撲さんは洗髪料100円云々」の張り紙があり、さすがは両国近くの銭湯だと感心した。

さて、洗い場へ。床やカラン周りのタイルは比較的新しいものに張替えられている。真ん中に島カラン1列で、鏡付きなのだが、一番手前だけなぜかずん通しで、上に
大きな観葉植物が置かれている。カランの配置は7-6-6-2で、湯温・湯量良好。右手前には立ちシャワーブース2基、さらに2つのカランを挟んで手前横に張り出すように低温風呂の浴槽あり。正面は6点座ジェット2基とバイブラの浅湯があり(ここまでが低温で42℃ぐらい)、最後に一番左がゆずの入った高温の深湯となっている(43℃ぐらい)。で、正面壁は定番の富士山のペンキ絵、中島師のものと思われるが、覚書はない。くねって流れる渓流の奥に富士山が見える構図で、なかなか珍しい構図ではなかろうか。

とうわけで、両国に近い墨田区の荒井湯は、唐破風屋根の趣き満天のレトロ銭湯で、人気も大相撲並の現役ばりばりの銭湯だった。大女将さんは結構年配とお見受けしたが、顔の色艶もよくでお元気そうだった。昔の銭湯のような混雑振りで、今回は内部写真はご法度ということに。

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